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SKYWAR  作者: 赤スルメ
1/1

空に住まう者達

リンの話

鳥が鳴いている。

木の葉が揺れる。

空が唸る。

地響きが聞こえる。


大人の話し声。

子供の遊ぶ声。

お腹の音が昼を知らせる.....


「うーん..今日はこれにしよっと..

おばさーんこれくださーい!」


「はいよー!まいどあり!!」

賑やかな街の小さなパン屋で活気のある声が聞こえる。パンを買ったのは、「リン」という、街1番元気で、街1番大雑把な、15歳の娘だ。

今日リンは、母親が経営している靴屋の手伝いをしなければならないので、家には、昼頃には帰らないといけなかった。


「バキッバゴ!バリバリバリ!」

リンが家に帰る途中、パンを噛みちぎる。

「やっぱりあの店のこのめちゃくちゃ硬いパンが最高ね。食べてる感じがするわ」


すると、近くのおばさんが

「リン、またそのパンかい?固そうだね...」


「だって食べてる感じがするでしょ?」

私は答えた。


その時、

ゴロゴロゴロ...

空の唸る声が聞こえる


「最近空の様子がおかしいね...今日だけで15回も...もしや..リン...ついてきな...」

突然おばさんは静かに声を荒げ、私の手を強くひいた。


「いや..でもお母さんの手伝いが...!」


「そんなのはいつでもできるさ!」

おばさんがまるで世界が終わってしまう寸前のような顔で、手を引きながらずんずん家の反対方向にある、丘へと私を連れて行く。

その丘からは街を見下ろすことができる。

私が、どうしたの?と尋ねても、気にもとめやしない。

一体どうしたのだろうか。そう思った時にはもう丘についていた。

「ここで何があるの?」

私は不安げに聞いた。


「なにか不穏なエネルギーを感じるのさ....あたしにはわかる.....」

相変わらずおばさんはかおをしかめたままだ。


ゴロゴロ.....

また空が唸る。

ゴロゴロゴロゴロ

また唸る。

ゴロゴロゴロゴロゴロゴロ

大きく唸る。


ピカッ!!!!!

その瞬間空は光に包まれ白に染まり、

視界には、何も映らなくなり、

同時に

ピシャッッという音が同時にけたたましく鳴り響いた。

そして、やっと視界が晴れて、見えるようになると、目の前にはおばさんの姿はなく、街の真ん中には大きな雷が落ちており、火事になっていた。

私がその景色を見て、唖然としているとき

ふと、空に目をやると、ゴウゴウという音と一緒に

黒く太く長い、、、

まるで、

黒龍のようなものがうごめいているのが見えた......




リンの話

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