レトルトカレー
―休日、るる子の部屋にて―
「あー、そういえばもうすぐお昼だけど、どうする?」
「今日は特に寒いしな…」
「今年一番の寒波襲来らしいですよ」
「そんな事聞いたら、尚の事外出したくなくなるな…」
「何か作るにしても、今日は食材が殆どないんだよね…明日買い物行くつもりだったし」
「じゃあ出前でも取るか?」
「すみません明さん…私今月はお金が…」
「ごめんあきら、実は私も…」
「お前らは…」
「あ、そういえば買い置きのレトルトカレーなら戸棚に入ってた」
「カレー!良いですね!」
「例によってご飯も炊いてあるし、種類も色々買ってあるし」
「色々買ったくせに何で忘れてたんだ?」
「いや、安い時に纏め買いして忘れてたんだよ」
「あるあるですね」
「普通は忘れないから」
―るる子家キッチン―
「それじゃあお湯沸かしておくから、好きなカレー選んどいて」
「どれでも良いのか?」
「楽しみに取っておいてある訳でもないし、どれでも良いよ」
「そうか、それじゃあ…」
「私はオーソドックスにククレカレーにします!」
「へぇ、もっと高そうなの選ぶかと思ったが」
「あきらさんは私の事を何だと思ってるんですか…」
「じゃあ私は…おっ、ジャワカレーがあるな、私はコレで」
「スパイスがしっかり効いてて美味しいですよね」
「うん、本格派カレーって感じで好きなんだよ」
「るる子さんはどうします?」
「ふふふ…二人とも、本当にそんなチョイスで良いのかい…?」
「なんだよ急に…」
「ふ、普通に選んだだけですけど…」
「せっかくの機会なのに、普通に選ぶだけってのがナンセンスなんだよ!」
「いや、ならどうしろと」
「るる子さんならどうするって言うんですか…?」
「私ならば、このジャワカレーを」
「普通に選んでるだけじゃん…?」
「そして同時に!この牛ほぐし肉カレーを選ぶね!」
「「!!!」」
「まさか一度に二種類のカレーを!?」
「そうか…ブレンドか!」
「その通り!これこそ、大人のみに許された究極の選択なんだよ!」
「大人かどうかはともかく、確かに盲点だったな…」
「でも…美味しいんですかそれ?」
「ジャワカレーはスパイスがしっかり効いた大人向けのカレーである反面、若干旨みやコクに欠ける所が有るからね。
それを牛ほぐし肉カレーの尋常じゃない肉の旨みとデミグラスのコクで補完すれば、究極のカレーになる!…はず」
「えぇ…そんなに上手くいく物ですかね?」
「いやすぴか、るる子の言う通りだ…きっとコレは究極のカレーになる…!」
(珍しくあきらさんが乗り気だ…)
「るる子、出来れば私もそれを…」
「流石にレトルトカレー2食分も食べられないからね、半分食べてくれるとありがたいね」
「おぉ…ありがとう、るる子…」
「ふふっ、良いって事よ」
(何なんだろうこのノリ…)




