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自殺者大幅減少達成

作者: HasumiChouji

 この駅で乗り換えだった。

 でも、体がそれを拒絶した。

 乗り換えたとしても、今度は職場の最寄り駅で、もっと酷い事が起きるだけだろう。

 気付いた時には、つい、ふらふらと線路へ……。


「またかい……」

 意識が戻ると、目の前に居たのは上司だった。

 私が線路に飛び込んだ理由の1つ。

「まったく、折角の綺麗な体を台無しにしたいのかい?」

 そうだ……。新人研修では「職場で、こんな事を言えばセクハラになる」と教えられた事を、平気で口にして……そして……。

「ああ、治療費は君のボーナスと年金・退職金の積立から差し引いておいたからね……。医師(せんせい)の話では、明日から会社に来れるそうだ」

 死者さえ蘇えらせる事が出来るほどの医学の驚異的な進歩。

 そして、「企業」が「国」の機能の一部を肩代わり……と言うよりも「国」や「国連機関」そのものが多国籍企業の支配下に入る。

 その2つが、私が生まれた頃に起きた事だった。

 今や……私は……いや、大半の人間が、いずれかの多国籍企業の「所有物」だった。……「壊れ」たら修理されるような……。

 私は、ふと、嫌な予感がして自分の体を見てみると……。

「ひっ⁈」

 まただ……。またしても……。私が衝動的に自殺する度に、上司好みの顔や体に「修理」されていった。今回も……そして、いずれは……心さえも……。

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