夢の記憶2
俺が騎士団に所属してから約3年ほど経つと俺は一人前の団員として周りの人に認められルようになった。
ルメリアも俺を信頼するようになり国にあだなす魔物や魔王の軍勢、敵対組織をルメリアと力を合わせて撃退していた。
ルメリアは俺の過去に興味があり、いろいろと現実世界の話しをした。
そしてある日彼女は俺に秘密を語った。
「貴方の話しをいろいろ聞かせて貰ってる代わりに私の秘密、過去について教えてあげる。」
ルメリアは自室に俺を連れて語った。
「私は騎士団長になって4年くらいって言ったら驚きますか?」
俺は頷いた。
「…それで私が騎士団に入団する前はこの国の姫だったんだけど。」
俺にはルメリアが姫だったという事実に驚愕した。
「待て待てってことわだぞ、ルメリアは姫であるのにその事を俺以外の騎士団員は知らずに率いていたのか。」
ルメリアは苦笑いし俯いた。
「そのとおり私は姫である事を偽りこうしてやってきた。」
少し沈黙があったがまだ話しを続けた。
私は国王プリネアド ゾティアヌスと王妃チェリの間に生まれた一人娘プリネアド ルメリアそれが私のフルネームだ。
母チェリ王妃は体が弱く私を産んですぐにこの世を去って行った。私は国王の期待に応えるため勉学や踊り、作法に懸命に取り組んでいた。でも父は息子を望んでいたため私がどう頑張っても見向きすらしなかった。父は城に新しい貴族の女を取り入れてその女と婚姻を結んだ。そしてその女は男の子を身ごもった。
男の子が出産されてお払い箱となり邪魔者となった私は存在を抹消されて奴隷商人に引き渡された。
子供の価値は低いためすぐに私の買い手がついて私は地獄のような日々を過ごした。
ちゃんとした食事をとらせて貰えず、ひたすら働かせられた私の体は限界を迎えて主人にゴミ捨て場に捨てられた。
死を覚悟したとき手を差し伸べてくれたフードの男がいて、彼は私に食料と衣服お金に住み家まで提供してくれた。
フードの男はかなり腕の立つ剣士でよく私に稽古をつけてくれた。数ヶ月後私を騎士団に預けて彼は姿をくらました。それから騎士団員となって幾多もの戦いによる武勲によって団長となった。
話し終えたルメリアは笑みを見せて俺の肩に軽く手を置いた。
「私は貴方を一番信頼している。どうしてか貴方を見ているとフードの男を思いだして心が落ち着くんだ。そろそろ夕食だな、一緒に食事しないか?ロアも誘って3人でさ。」
俺とルメリアは部屋を出て食堂に前進した。