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私の____な日常  作者: 百合烏賊
4/20

第4話 私の非常な日常

*

君が起きるはずない

それほどの鈍感なのだから

ああ、君を甘く見ていた

今から殺そうか?

心が乱れる

「…大丈夫?」

息ができなくなる

憎い、憎い、憎い、愛

心を掴まれているような感覚

あの光景が目に浮かぶ

”何とか”平然を保つことができる

きみの一言一言が憎く聞こえる

「…さようなら」

窓を閉められる

きみの顔は嫌悪に満ちていた



鉄矢くんが目の前にいた

返事は来ない

手はわなわなと震えていた

目は…黒く濁った私と同じ目

「…大丈夫?」

呼吸音が聞こえない

焦って聞いた大丈夫の声も聞き流される

徐々に聞こえてくる「なんで?」の声に混乱する

だんだん、目が覚めてきた

なぜ、彼が目の前にいるのか

なぜ、ポツポツとなんでと疑問が降り注いでくるのか

ああ、君が悪い

これは幻想、幻覚。

全ては夢物語なのだ

「…さようなら」

その一言は

幻覚に誘われた嫌悪感でいっぱいだった

そして窓をゆっくりとしめたのだ





朝、目が覚めれば、いつもの風景だった

要さんは、朝ごはんだよと私を呼んだ。

いつもの食事も美味しく食べた。

お腹いっぱいに、眠さもなく、ただなんでかなという疑問だけなのだから

なんとも言えない。

私は支度をして、学校へ向かう。

はずなのに、なぜだろう、少し怖い。未だに怖い。

美味しかったのに、楽しかったのに…怖い怖い怖い…私の感情が恐怖に呑まれそうになる

なぜ彼があそこにいたのか、私には…絶対に理解できない。

友人に対して…もとい彼に対して、嫌悪感が溢れる。

その嫌悪感は昨日の続きのようで…

吐き気がした

「おえっ…」

その吐き気の原因を私は知らないが、ただ要さんに心配されているということしか

今の私には認識できなかった

「風邪っぽいかも、今日は休みなさい」

要さんのその一言に私は従うしかなかった。

私は少し悲しい気持ちになりながら、横になりつぶやいた

「お休みなさい」

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