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私の____な日常  作者: 百合烏賊
3/20

第3話 私の不可思議な日常

*

君を悲しませようとしていないのに…

なんで泣くの?

僕のやってることはすべて正しいはずなのに

なんで、泣くの?

悲しいの?

なんで?君にそんな感情もうないはずなのに


「は…んざい…」

犯罪、その言葉を聞くとあの光景を思い出す

両親を殺した自分の姿が

鮮明に思い浮かぶ

けど、抱きしめられていたせいか

それとも、もう安心したのか

狂うことはなかった

「そう、犯罪、いじめ、問題、記憶喪失…いろんなことをした、もしくはされた子がいっぱいここにいる」

私は…犯罪…をしたから…

「ごめん、みんな…言うよ」

鉄矢くんがポツリポツリとみんなのことを言う

私はただ、静かに聞く


「広樹は言っていた通りに何かを下の世界から呼べるから、ここにいれられた」

私がここに入ったのは…自分のせい?

「夏樹も、一緒の理由だけど、親に捨てられたんだ」

…皆は悪い人?

「ウズラは、知らない人に襲われた、その人が怖くて、殺したんだ」

私は悪い人…ここは何?

「先生は言っていた通りに、少年や少女に手を出して、ここに」

皆は悪くないのに…悪いのは…

「七海も殺人、だけど、七海の片方がやったんだ」

悪いのは全部…全部

「菜月と千草はいじめられた、けれどやり返した」

アイツのせいなのに

「奏菜は、記憶喪失。10歳までの記憶がないんだ」

アイツの…せい…

「僕は…虐待の末に捨てられそうになったところで…罪に気づいた母さんは償う為に自殺した」

私の…せい…だから…

「ねぇ、___、君は?」

黙って聞いていた…

なのに、唐突に知らない名前が出てくる

「…誰?」

聞くけれど、答えはこない

自己紹介の中にもいないよ、そんな人

「___…って誰?」

そう問うと、鉄矢くんは愕然とする

「なんで?覚えてないの?」

重かった空気がもっと重くなる感覚がした

「なんで?ねぇ?」

首を絞められる

「君は聖女で魔女、ああ、まるでジャンヌ・ダルクみたい」

「うぐっ…は…あ…や…」

言葉が出ない

息ができなくなる

「そう、若さゆえの純粋さ。君は、受け入れられないんだろう?

自分のせいで、両親が死んだことを!

そして…盲目的、君はもう少し、周りを見たほうがいいよ?」

首から手が離れる

息を勢いよく吸い込み、咳き込んだ

「…ケホッ、ゲホ!」

先生が寄ってくる

「大丈夫!?鉄矢くん…なんで、こんなことしたの!?

先生は、先生は貴方でも許さないわよ?!」

先生は、鉄矢くんを睨む

そんな中、誰かが、口を開く

「う…」

聞こえたのは、か細い声

だが、口を開いた人物をみんなは注目する

それは、菜月さんのようで

その続きを言おうとする

「うわぁ!校長先生の頭は絶好調!」

たったその一言だけで、教室に笑いが起こる

さっきおこった出来事なんか忘れて、楽しそうに笑う

本当にくだらない一言なのに笑う

私は、さっきの出来事を忘れられなかった

だけど、たった数分しか過ごしてない相手をこんなに信用したのは初めてだ

「ぷっ、はははははっは」

他人の前で笑うのは、初めてだった

…他人は訂正、友達だったね

皆が目を見開いて、こっちを見る

「愛莉ちゃんが!」

「笑った!笑った!愛莉が笑った!」

「やった!祝!笑み愛莉!」

クララが立った時のような反応をする皆を見て、再度笑う

「あははは、ははは!あははっ!」

なんだろう、首を絞められたのに

先生に守ってもらった事実が嬉しい

一人の言葉が重い空気を軽くしたことが嬉しい

それは誰の為にかは、わからない

だけど、私は一つだけ思った


”楽しい”


そんな感情が浮かぶ

ああ、いつから笑わなくなったのだろう

こんな気分になったのは久々だ

本当になんで、数分しか一緒にいなかったの

なんでこんなに信頼してしまうのだろう

私の信頼はうすっぺらいのかもしれない

今は、それでもいいかな…なんて思ってしまう


「人間、笑う時も本能だからね」

「愛莉ちゃん、大丈夫だった?」

「愛莉が笑ったー!やったー!!!俺のクソくだらないネタに笑ったー!」

「愛莉ちゃんが笑えてよかった!でも、首大丈夫?」


暖かい雰囲気に包まれる

重い空気は存在しない

軽い冗談も笑える

これ以上の幸せはない


*

「あははは、ははは!あははっ!」


君が笑う

首を絞められて、泣きそうになって

絶望の底にいた君が

楽しそうに、ただ純粋に笑っている

憎い、そして愛らしい

抱きしめたくなる

ああ、__だ





すべての授業が終わり、帰るときだった

「愛莉ちゃん、一緒に帰ろ!」

「愛莉、俺も!」

「あーいーりーちゃーんはー私と帰るのー!」

「愛莉ちゃんよかったら、僕も一緒に帰りたいな」


「あっ、えっと…うん」

「ヤッター!」


私は皆と一緒に帰ることになった

帰るときも白い目で見られたりしたが、皆といた為気にしなかった


「愛莉ちゃんって、お家どこなの」

 始めに質問してきたのは、ウズラだった

「うんっと…ね…あっちらへん」

近くにある住宅街を指す

本当に遠くも近くもないのだ

歩いて15分程度…

次に聞いてきたのは、広樹

「今度、皆でお家に遊びに行ってもいい?」

「要さんに聞いてみる」

多分、いいかな?と思いながら、少し楽しみにする

「愛莉ちゃん…可愛い!!口にやけてるよ?」

!?

「えっと…ありがとう、ごめんね、楽しみで…」

少し、口数は少ないように見えるが、淡々と口から言葉が出てくる

ああ、こんなに話すなんて久しぶりだなぁ…

「私も行くの、楽しみだなー!行ったら、皆でなにして遊ぶ?」


………皆と話している間に、家の前に着く

どうやら、皆もここの近くのようなので、明日、ウズラちゃんちにお邪魔することになる

ふふふ…楽しみだなぁ…












君の寝息が密かに聞こえる

隣の家だって、知ったら、君は驚くだろうね

それに、窓に立っていても気づかないほどの鈍感だとは思わなかったよ

窓開けっ放しじゃ、危ないしね…ふふふ


ふと、ふわりとカーテンが僕の前に来る

蒸し暑い夏にふさわしい涼しげな風が吹いたからだ

強くもなく、弱くもない

だが、次の瞬間、僕の視界に『君』が映り込む

「こんな夜中にどうしたの?ねぇ、鉄矢くん」

君の顔には、笑みが浮かんでいた


この後、起承転結の結にしようかなと考えてたので、文章が時たま変です。

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