第13話 私の宇宙のような日常
ハッピー四月バカ。
実は私は神様です。(大嘘)
私も意味のわからない展開になりました。
これは夢で。あれも夢で。
本当の私はどこにあるのだろうか。
(この日々にも飽きてしまいそうなほどに孤独だった。)
愛されるはずだった家庭では、暴力の毎日。
私は、孤独が嫌いだった。
だから、私は少女の中から消えた。
とある奴を鍵にして。
きっと、あいつなら私を追いかけてくるだろうという確信から。
「…」
暇だ。孤独だ。
腕の痛みが、足の痛みが、胸の痛みが、私にも共鳴してくる。
ああ、痛い。
これが痛みというのだろうか。
私が住み着いたこの少女は、すぐに壊れた。
目は虚ろになり、まるで人形になった。
だが、この少女はまだ人間でいたのだ。
とある少年を助けるその時まで。
「あ、ありがとう。」
「いいえ。大丈夫?」
「え?」
「あなたもでしょう?」
なぜか、彼女は同志には敏感だった。
そして、そいつのことを冷たい目で見るのだ。
(大丈夫だろうか、きっと私よりひどい怪我をしていることだろうな…)
と見下し、自分を優位にして、人間として保った。
だが、彼女はすぐに壊れた。
『いらない子、いなくなればいいのに』
その言葉は彼女を暴走させた。
その感情は私にも流れ込んだ。
憎悪、疑問、自己否定、幻影、欲望。
私には理解できない言葉ばかりが、流れ込む。
何も見えない彼女の中で、私は殺意が芽生えてきた。
神であるのに。
創造神であったのに。
(そう、私の名は…アザトース…。)
目を覚ますことのない創造神。
そして、これは私の見ている夢。
*
彼女は、目を閉じる。
「ねえ、ニャルラトホテプ…」
私の名を呼ぶ。
「何でしょうか」
「私は、人を殺したい。貴方すら殺したい。他の神を殺すかもしれない。」
宇宙色の瞳から涙がこぼれた。
ぽたりぽたりと落ちた涙は床を腐敗させた。
(あーあ…)
側から見れば、この光景はロマンチックだろう。
だが、私としては最悪だった。
まるで上司ともいえるであろう人物が誰かも知らない人間に住まい、助けを乞いた。
それだけならまだしも、殺意すら芽生えさせるなんて。
(…よほど、この少女は、殺害をしたかったのだろう)
「…いいでしょう。助けますので、その少女をお離しください」
「それはヤダ。何故なら、この少女でいることの利点に関してだ。私はこの少女の一部であり、この少女は私の一部とも言える。君もだろう、ニャル。そして…」
涙を止めて、つらつらと話し始める。
私はそれを呆然と見るしかできなかった。
どれほどわがままを言えば気がすむのだろうか。この創造神は。
私が離されることになったのは、ほんの一瞬の瞬きの間だった。




