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私の____な日常  作者: 百合烏賊
10/20

第10話 私と憧れた日常


『正直に言うと、英雄に憧れるっていうのは、真っ当なことだとは思うよ。あっ、君には関係ないか。』

フッと、鼻で笑って私を場にする。

『いつか自分もこうなりたい。優しく強い人間になりたい。そう思わないかい?』

「…」

私は黙って、首を振った。

『あははっ、だと思ったよ。』

笑ってから、表情をなくす。

それは、私に暴力を振っていた、あの女のように思えてきて、ムカつく。

「なんで、英雄なんかに憧れるの?なれるわけがないのに。」

ぶっきらぼうに伝える。

『君が、あの担任に依存していたのと一緒さ。君は、あの女性のことをどう思った?恋愛感情でも抱いたかい?それとも、殺意?』

殺意なんか抱くわけない。先生は、とても優しい人で…私を、私たちを導いてくれて…かけがえのない人で…あれ?

「あの人は、私たちとお話をしていただけだったのに…あれ?」

なんで、私はこんなにも彼女に依存しているのだろうか?

疑問が募る。山のように、ちりのように。

『その感情が、何かわかるかい?』

「そのくらい…わかるっ…!」

これは、依存で…。

『違う、君は依存をしている。だけど、依存は感情とは呼べない。』

いつの間にか、私の前に来ている。

こいつは、私の何を知っているのだろうか。

私の何を知っていて、何を話しているのだろうか。

嗚呼、気が狂いそうになる。

汗がポタポタと落ちる。

殺したい。殺して、楽にしてあげなきゃ…!

『あっ、やっと、わかった?君のそれの名前。』

私が拳を振るその前に、ニコッと微笑んで、遠くの方に飛んでいく。

「待てっっ!!!殺してやるっっ!!!!」

『ねぇ?話くらいは聞いてあげるっていうのに、その口の利き方はひどくないのかな?』

「お前が、お前が、先生を殺したんだ…!!!だから…!」

そいつは、大きくため息をつく。

『何言ってんの?バカじゃないの?君もそこらへんの人間と一緒だったの?僕の期待はずれ?』

息が荒くなってくる。殺したいという殺意で溢れる。

『まあ、いいよ。一つお話をしてあげようかな?』

「…何?!早くしてよ!!」

殺したい、殺したい、何の理由もない。ただ、私はこいつを殺したい。

『ハッピーエンドは好きかい?メリーハッピーエンドの方が好きかい?それとも、バッドエンド?』

優しく、抱きかかえられた赤子に問いかけるような声音だった。

「その、声…やめっ」

『お姫様を救った王子様はお姫様と結婚して、幸せに暮らしましたとさ。めでたしめでたし』

大好きだった本の最後。

めでたしとはなんだったのか、私の望んだは希望は来ない。

「やめて…!!不快だわ…!気持ち悪い…!!」

『君さ、わかってるの?鏡でも見てきなよ…後、叫んだら、廊下に響くよ?後ろ見なよ。』

ニコニコと、微笑んでるそいつはただ、楽しそうだ。

私を弄んで楽しいのか?

後ろにも、誰もいないはずだ。

私が気づかないはずがない。

「あ…い、り…ちゃ、ん…、誰かそこにいるの…?先生、なんで死んでるの…?殺すって…誰を……?」

冷や汗がポタリと落ちた。

次から、次へと落ちていく。

私の目の前にいるのは、逃げたはずのヤギちゃんだった。

「貴方は…本当に、あ、いりちゃん…なの?」

ああ、どうしよう。

ああ、どうしようで終わる小説好きな感じがある。

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