表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/16

11、暗闇と明かり

お楽しみください。

 菓子国。

 国民は幸せではなかったということか。

 真っ暗な部屋でその男は何気に思った。

 その男の名はガッハ。菓子国の隣国である武器国の王様である。

 「またこんなに暗くしてー。目が悪くなります!」

 ワインの入ったグラスを持ってきたのは、長身でなんとも美しい武器国の女王様、オリバナである。

 「すまん」

 私は小さく低い声で言った。

 部屋に明かりが姿を現す。今までは暗闇で満杯だったこの部屋に光がどんどん押し寄せてくる。

 目眩がした。

 「窓も開けてっ! 日の光でも浴びながらワイン、どう?」

 オリバナはせっせと窓を開け、カーテンを結び、椅子を持ってくる。そしてその椅子に座ると足を組み、ワインを勧めてくる。

 ここまで全てオリバナ一人でやった。まぎれもない事実だが、やはり仕事のし過ぎだと思う。

 昨日から徹夜で食料大臣の仕事を終わらせ、そのまま寝るかと思えばワイン。頑張りすぎで倒れないか心配だ。

 「ところで、部屋汚過ぎよ。いくら武器の生産が一位な国だからと言って、こんなに部屋に鉄砲は要りません!」

 オリバナは私の部屋の端に追いやられた鉄砲の山に立ち向かうようにして、ガシャガシャと朝から騒がしい音を立てながら片づけていく。

 私がワインを眺めていると鉄砲の山は無くなっていて、鉄砲の平地となっていた。

 「お!? 扉の外から音がするわねー。そろそろ行ったら? あなたが静かでいられる時間はもう過ぎたわ」

 オリバナがワインを飲み干すと言う。

 「ああ。さっ、あいつらは仕事してるかね?」

 オリバナはガッハが部屋を出たのを確認すると、安堵の笑みを浮かべる。

 そして朝日を見て、小さな妹を思い出すのだった。

 「キクバナ・・・・・・」

 

いかがだたでしょうか。短いですがガッハとオリバナの性格、人柄を読み取っていただけてれば嬉しいです。次回はもっと長くします。

最後に。読んでくださった方に史上最大級の感謝を!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ