表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私のモステト人生録  作者: 沽雨ぴえろ
第一章 一つ屋根の下
3/4

風と火って相性抜群だよね!




「アシュマーーーール!!」



私はアシュマルに向かって大きく手を振った。

あっアシュマルの輝かしい笑顔が私にっ!!朝日と相まってふつくしゅうございます…!!

きゃーアシュマルーきゃー!!



「ユズっ!」


「アシュマルーおはよー!」



名前呼ばれたあああ!

私はアシュマル宅に居候をして、早1か月が経とうとしていた。

私はあの日、アシュマルに恋をした。もしかしたら違う人に拾われたかもしれない。そしたらその人を好きになるかもしれない。

けど、拾ってくれたのはアシュマルだった。

他に理由なんて要らない。

私は単純馬鹿でいいんです!



「ユズ、今日は魔法をべんきょうしよう!」



私はそれに頷き、羽根ぺんをもってアシュマルの隣に走った。

こうして2人で勉強するのも、日常と化していた。

魔法学は日本では存在しないものなのでとても楽しい。ばんっばん頭に入るぜええ!!

子供の脳みそ+すっからかんを舐めるな!



「うっ……またまちがえた」


「どこ?」



そして、魔法学だけは、私が唯一アシュマルに勝てるものだった。

私は丁寧に魔法学を教えてゆく。他は立場逆転するけどね!



「あー、ここかぁ」


「ごめんね、ユズ…」


「ううん!人に教えるのも勉強になるし!アシュマルのこと大好きだからだいじょうぶ!」



こんな大告白しても、アシュマルと私(見た目のみ)は子供だから許される。

私は花の咲くアシュマルの笑顔に和みながら解説した。



「ここはね、しょうかんまじゅうがどんなのかをそうぞーしながらじんに魔力を行き渡らせてもいいけど、これはすごくすごいことなんだよ。つまりは、んー、右手で文字を書いて左手でりょうりする、みたいな!ね?むずかしいでしょ?だからだからこれは2の『じんに魔力を行き渡らせたあと』がせーかい!」


「え?そういう意味だったのコレ?」



実際はもっと難しく書いてある。が、わかりやすく噛み砕いた形でいうと、こうなるのだ。

因みに、今私は魔法学の実践をしていた。私が理解出来る範疇の魔法学理論はやってしまったからだ。

むむっ、風を留まらせるのは骨が折れますな…!!



「すごいなぁユズ…もうじっせんかぁ。僕もがんばろうっと!!あ、ユズはてきせい風なんだよね?」


「そうだよー。アシュマルは火だよね!」



この世界では魔法は一種類しか使えない。過去にも複数使えるものは居ないとある。

私は風、アシュマルは似合わずの火だ。水とか光のが似合うのにー…ぶーぶー。



「うん、火だよ!かっこいいでしょ?」


「かっこいい!けど、意外だったなー、私アシュマルは水かなーって思ってた!」



魔法の適性は性格に左右されやすい。私は自由な風。まんまだよねーモステトだし。



「ん、たぶん、父上の血かな」



アシュマルの父親は、バリバリのサラリーマン、ならぬ商人だ。力の強い商人さんです。

そんなアシュマルの父親は、火が適性らしく、アシュマルは遺伝で火の適性だと思っているらしい。

まあそうだよねー。

っていうか、私は風でアシュマルは火。私がアシュマルを強くできる…?!

あ、相性抜群ですねハァハァハァハァ…あっこれ危険な人だわ、危ない危ない……。



「強くなろうねアシュマルっ」


「もちろん!」







ずっとは無理でも、しばらくはこんな日々が続けばいいな。













評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ