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私の仮恋人は親友のお兄さん  作者: ひなた翠
果恋のお兄さん
4/26

彼氏いない歴15年

「ここ、ウチのマンション」


大きなタワーマンションを私は見上げた


私と仲良くしてくれる果恋ちゃんだけど、お金持ちの娘さんだった…ね


都心部にある大きなマンション


きっと部屋を借りるだけでも高いんだろうな~


私は果恋ちゃんの後ろを歩いた


大きなエントランスが、まるでホテルのようだ


足音が響いた


エレベータに乗ると、果恋ちゃんは最上階を押した


「すごいね! 最上階に住んでるの?」


「ううん。私の部屋はもうちょい下。これから行くのはお兄ちゃんの部屋だよ」


「え?」


「ウチはみんな、個々に住んでるんだ。父親は自分の経営しているホテルで暮らして、母親は海外を転々としてて、んでお兄ちゃんと私がこのマンション」


「はあ…」


私は世界の違いに圧倒された


私の家は小さなマンションの一室を借りて生活している


妹と同じ部屋を共同で使い、両親は居間で寝ている


古いマンションで上の階や両隣の生活音なんか、普通に聞こえちゃうような壁の薄い古いマンションだ


私って高校選びを間違えたよね?


明らかに世界が違う過ぎる


マンションの最上階につくと、目の前には家のドアがあった


最上階は一室しかない


ここに果恋ちゃんのお兄さんが生活しているんだ…


果恋ちゃんは持っていた鍵で部屋を開けると、ずかずかと中に入っていった


「お兄ちゃん、可愛い妹が来たけど」


果恋ちゃんは靴を脱いで、部屋の奥に行ってしまう


私は、どうしたらいいのかわからず、玄関のドアを開けたまま呆然と広い廊下を見つめていた


「俺が忙しい時間に、来るなって言ってあるだろう?」


そう言って果恋ちゃんのお兄さんらしき人が部屋から出てきた


「ひぃ!」


お兄さんらしき人と目が合った私は驚いて声をあげて、玄関のドアを閉めてしまった



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