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私の仮恋人は親友のお兄さん  作者: ひなた翠
果恋のお兄さん
13/26

良い女講座

教室に入った私に、麗華さんが目の前に立ちはだかった


「あら? まずは見た目から頑張るの?」


「おはようございます」


私は挨拶をする


『何を言われても、下を向くな。笑顔で言葉を返せ。感情は表に出さず、言い返せれば、上出来だ!』


廉人さんは私を学校まで、送ってくれた


その車中で、言われた言葉を思い出した


「髪を切って、見た目を明るくして。まずは彼氏候補を見つける計画もいいけど、パーティまでそんなに時間はないのよ。わかっていらっしゃる?」


綺麗に化粧した麗華さんが、キラキラした目で話しかけてきた


カールした髪が揺れる


やっぱりお金持ちは違うよ


「そうですね。時間がないからこそ、できることだけでもしたいです」


笑顔は…ちょっと難しいな~


麗華さんの目を見て、言い返せたけど、笑顔で…という課題は難しかった


でも麗華さんには効果があったようで、悔しそうな顔をしてツンとそっぽを向いた


「やるじゃん!」


廊下で様子を見ていた果恋ちゃんが、教室に飛び込んできた


「ごめんね~。お兄ちゃんから聞いたよ。酷いお兄ちゃんで悪かった!本当に顔しか、取り柄がなくて…」


「あ…でも、良くしてくれるから」


「いい、いい! 私に気を使わないで。本当に無愛想で最低野郎なのは、知っているから」


「本当に良くしてくれるよ?」


「いきなり体を求めてくる男に、良い男はいない!」


「え? そこまで聞いてるの?」


「だいたいわかるよ。お兄ちゃんの行動なんて、ワンパターンだもん。女にはモテるけど、最初だけね。あとは『冷たい』だとか。『愛されてない』とか。そういう理由で振られるのが、落ち! 外っ面がいい分さ。女のほうも、優しくされて勘違いしちゃうのよね~。だから、花音も気をつけてね! お兄ちゃんは、猛獣よ。好きにならないように、しておいたほうが、身のため。…でも、利用できるときは、思う存分、利用する価値あり。なんて言ったって、顔だけはいいからね~」


果恋ちゃんは、私の肩を叩いて、教室を出て行った


良い女って、果恋ちゃんみたいな人を言うのだろうか?


少し、果恋ちゃんを見習ってみようかな…


一週間だけでも、果恋ちゃんの性格を真似てみようっと



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