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私の仮恋人は親友のお兄さん  作者: ひなた翠
果恋のお兄さん
12/26

良い女講座

「お姉ちゃん、五月蠅い」


妹の紫音が冷たい言葉を吐きだした


寝ぼけているのか、寝言なのか


廉人さんには気づいていないようだ



「これからパーティまで、花音さんを預かっても良いですか?」


「はい?」


私は飛び起きる


今度は廉人さんが、ぶつからないように、廉人さんが体を避けてくれた


「いいんですか?」


母親の目が輝く


え? 反対してくれないの?


私はこれから6日間、廉人さんのマンションにお泊りすることになった


服は廉人さんが用意するからと、私はパジャマのまま、車に乗り込み


廉人さんのマンションへと連れて行かれた


嘘…だって…え?


私、廉人さんと同棲するってこと?


「昨日、あれから一晩、考えたんだけどな。ただあんたを綺麗にしただけじゃ…麗華を見返せないと思うんだ。綺麗になって俺の隣を歩いていても、麗華にすぐにバレる。恋人同士じゃなくて、間に合わなくて、果恋の兄貴に頼んだってな」


「だからって、一緒に暮らすって…」


「俺は夜の仕事をしている。放課後に会って仕事までの時間一緒にいるっていっても、それなりに制限がある。日中は逆にあんたが、学校だろ? 一緒にいる時間を増やすには、同じ空間にいるのがベストだ」


「あと6日間ですよ?」


「どうにかするんだよ」


「できますかね?」


「お前がやるんだ。頑張るのはあんただ」


廉人さんの口調は怖いけど、約束したことを、守ろうとしている姿勢にはすごいなって感心しているんだ


有言実行って言葉があるけど、なかなかできないじゃない?


たとえ押し付けられた仕事でも、しっかりとこなしていこうとする姿勢が、私は羨ましく感じたの



「夜の仕事って? なんですか?」


「ホスト」


「え?」


なんかわかる気がする


廉人さんならきっと夜の世界で、ナンバー1になれるよ!


「だからホストだよ。店の経営者でもあるけど」


「す…凄いですね」


「別に。あり余る親父の金を貰って作った店だし。凄くも何でもねえよ」


「はあ…」


「その間抜けな返事は、今後一切するな」


「は…はい」


果恋ちゃんも、廉人さんもお金に執着せず、やるって決めたことは貫いて、尊敬しちゃうな


二人の傍にいるとなんだか、麗華さんのことを、見返せそうな気がしてくる


私も頑張れそうな気がしてくるよ


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