表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
キャンピングカーで始める異世界スローライフ  作者: まけない犬
死にたがりシスターと口の悪いメイド
8/15

ルミレーゼ・ド・クラリオン

■ 本作について

本作は 世界観設定・アイディア構築・プロット立案・執筆の大半を著者自身が行っており、執筆の補助ツールとしてAIを活用しています。


■ 活用の具体的な範囲

AIを活用しつつも、自己規範にのっとり、執筆であることは放棄しない方針です。

興味があればこちらをご覧ください→ChatGPT活用の具体的なイメージ[https://note.com/makenaiwanwan/n/nc92cf6121eb3]


■公開済エピソートのプロットを公開中

「主体性・創造性・発展性・連続性」を確保している事の査証が目的です。

https://editor.note.com/notes/n52fb6ef97d70/edit/


■ AI活用の目的とスタンス

本作は 「AIを活用しつつ創作性を確保する」を模索する試みでもあります。

ただし、創作の主体はあくまで自分であり、物語の本質やキャラクターの感情表現にはこだわりを持っています。

また、すべてを自身の手で執筆される方々を心から尊敬しており、競合するつもりはありません。

 当初の予定では、アスパラガスとジャガイモを添えるだけの予定だった。

 でも、ふたり分には足りないと思って、冷凍パスタをチンして嵩増(かさま)しをした。


 宗教的に牛肉は大丈夫なのかと、一応は確認してみた。

 命を頂く感謝と祈りを欠かさなければ問題ないと、彼女は皿を受け取った。


「うまぁ……」


 空腹は最高の調味料というが、腹が減ってなくても美味ったと思う。

 一組しか用意のなかったナイフとフォークは、彼女に渡してある。

 異世界の住人である彼女にとって、使い慣れたものがよいだろうと思ったからだ。

 俺は割り箸を使って食べている。箸だろうが、フォークだろうが、味は変わらない。


「おいしいです。ウチのシェフが作ってくれる料理と遜色ありません」


 長い祈りを経て、ようやく口をつけた彼女の器は、冷めきっているんじゃないかと思った。気にしすぎのようだった。

 シェフがどうとかって話は深く考えないとして、表情をみるかぎり、お世辞を言っている様子はない。


 独身の一人暮らし。自炊もこなしてるわけだから、料理が苦手なんてことはない。

 とはいえ、簡単なものしか作らないし、料理上手だと言えるほどではないと思う。


 しかし、喜んで(もら)えて素直に(うれ)しくなる。

 ビールの一本でも飲みたくなって、その用意もあるにはある。だが、どう見ても未成年の彼女の手前で、一杯始めるわけにはいかないだろう。


 酒が入れば口も滑らかになるだろうし、そうしたいのだが、やめておこう。

 当たり障りのない会話をすればいいだけだろう。こんなところになにをしにきたのか、とかね。


 俺と同じくキャンプだろうか。シスターは森の中で修行的ななにかをしなきゃならないとか、あるんだろうか?


 まてよ、ここは異世界だ。冒険のために森に足を踏み入れる、そんなことがあっても不思議ではないではないか。

 俄然(がぜん)、興味が沸いてきた俺は、口を開いた。


「えっと……」


 そういえば名前が解らない。


「申し遅れました。ルミレーザ・ド・クラリオンと申します。ルミと呼んで頂ければ」


 彼女……ルミは、屈託のない笑顔を向けて言った。

 察しもいい、礼儀も弁えている様子だ。名前も何というか仰々しい(ぎょうぎょうしい)し、よいところのお嬢様って見立ては間違ってないだろう。


 だったら、なんで俺を突き落としたのだろうかと、さきほどの出来事を思い出しそうになった。

 いまさら蒸し返しても仕方がないと思って、考えないことにした。


「ルミちゃ……」


 ちゃんづけはイヤらしく聞こえそうだ。あえて、呼び捨てることにした。


「ルミはこんな場所になにをしにきたの? キャンプとか? 散歩とか?」


 俺の質問に、彼女はすこし驚いたような表情を見せた。

 だが、すぐにフッと笑みをこぼすと、言った。


「わたしは死ににきました」

「なんでだよっ!!」


 まだ食べかけだった皿をひっくり返しながら、俺は立ち上がった。


「冗談にしちゃわらえねーぞ!?」


 ルミは、困ったような表情を浮かべた。


「そんな、冗談ではありません」

「なおさら笑えねーよっ!」


 こんな森のなかで、その台詞は信憑性(しんぴょうせい)がありすぎる。


「キミみたいな若い子がなんでそんなことを言うんだよ!」


 人には人の理由がある、人それぞれだ。

 他人が立ち入っちゃならない領域もある。


 ただし、こうなっちまっては話は変わってくるんだ。

 聞いちまった俺にも責任が生まれちまうし、聞かせてしまった彼女にもそうだ。


「わたしが生きていると皆が不幸になってしまうのです」


 ルミは、すこしムッとしたような、悲哀のような、そんな表情で言った。


「自意識過剰過ぎるだろ!」


 とんだ悲劇のヒロインが現れたやがったな。


「キミの人生は、キミのものだし、迷惑なんてお互いさまだろう? そんな理由で、死んでどうするんだ!」


 いま俺はこれ以外の言葉を持っていないし、間違っているとも思わない。


「……」


 彼女はなにも答えずに、ただ、深い悲しみを瞳の奥に秘めて……ジッと……俺を見つめた。


「そうですね。ハンゾーさんの仰るとおりかもしれません……ですが、それでも、わたしは――」


 プギャアアアアアーーッ‼


 彼女がなにかを言いかけたとき、辺りに獣の叫びが響き渡った。



最後までお付き合いいただき、感謝です!

「いいね!」と思っていただけたら、高評価をいただけると嬉しいです!

今後の励みになりますので、もしよろしければ……!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ