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キャンピングカーで始める異世界スローライフ  作者: まけない犬
死にたがりシスターと口の悪いメイド
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俺のテーマ

■ 本作について

本作は 世界観設定・アイディア構築・プロット立案・執筆の大半を著者自身が行っており、執筆の補助ツールとしてAIを活用しています。


■ 活用の具体的な範囲

AIを活用しつつも、自己規範にのっとり、執筆であることは放棄しない方針です。

興味があればこちらをご覧ください→ChatGPT活用の具体的なイメージ[https://note.com/makenaiwanwan/n/nc92cf6121eb3]


■公開済エピソートのプロットを公開中

「主体性・創造性・発展性・連続性」を確保している事の査証が目的です。

https://editor.note.com/notes/n52fb6ef97d70/edit/


■ AI活用の目的とスタンス

本作は 「AIを活用しつつ創作性を確保する」を模索する試みでもあります。

ただし、創作の主体はあくまで自分であり、物語の本質やキャラクターの感情表現にはこだわりを持っています。

また、すべてを自身の手で執筆される方々を心から尊敬しており、競合するつもりはありません。

「うまそうな匂いがする」


 コーヒーを片手に、フライパンをのぞき込んだ。


 お湯は車内に置いてある電気ケトルで用意したものだ。焚き火(たきび)で沸かしてみたかったが、ヤカンの用意がなかった。

 フライパンを流用することも考えたが、そこまでやる必要もないと判断した。腹もへったし、早く飯にしたい。


 豆は携帯用のミルで()いてある。

 コーヒー通というわけでもないが、キャンプでは豆から入れないといけないルールがある。

 俺がこれまでチェックしてきたキャンプ配信者は、皆そうだった。


 そして、やはり美味いのだ。

 一仕事終え、喉が渇いたときであれば、市販の缶コーヒーだとしても美味いだろう。

 本音ではそう思いつつ、豆から()いてるから美味い! ということにしておこうじゃないか。


 牛肉を乗せたフライパンは、焚き火(たきび)にくべてある。

 即席のキャンプファイヤーだから、フライパンを置く場所にこまったし、火加減の調整がえらく難しい。

 焦げるよりはマシだと考えて、すこし離れた箇所に置いた。弱火でじっくり調理中である。


 パッパッ、と塩コショウをふりかけると、肉の油に混じって、香ばしい匂いがした。


「分厚くてご機嫌なステーキだ。慌てるな、慌てるな……じっくりいこう」


 時短のために直火に掛けたい衝動を抑え、俺は我慢した。

 最高のキャンプは、最高の食事が作るという考えは間違っているのだろうか。


 貧困な発想と、不足する経験値では、飯とコーヒーくらいしか、やることが思いつかない。

 だったら、そのふたつが完璧じゃないと、今後に響くってもんだろう。


「そういや、あれは……島か?」


 俺は折り畳み式の椅子に腰かけ、湖の方を向いていた。

 焚き火越し(たきびごし)に水面が見える。よくよく目を凝らすと、湖の真ん中に小さな陸地があった。


 島というほどの大きさではないが、大きな岩のようなものが水面からせり出している。

 (こけ)むしていて、遠目には小さな丘のようにも見えた。


 よく見ると、湖岸からその場所まで陸続きになっていた。幅はちょっとした道路くらいある。


「歩いていけそうだな」


 まだまだ、日は高い位置にある。

 暗くなってからでは遅いだろうし、肉が焼けるまで、まだ時間がかかりそうだ。

 匂いにつられた動物が寄って来ないか心配だったが、焚き火(たきび)があれば大丈夫だろう。

 そんなことより、あの場所への好奇心が勝った。


「おっと……結構、滑りやすいな……」


 道は土ではなく、石のように硬い足場だった。

 (こけ)に足を滑らせないよう慎重に歩く。

 最後は軽く跳躍して、目的の場所に到着した。

 湖岸からは二十メートルか三十メートルくらいの距離だろう。


 ここには何もなかった。

 (こけ)に覆われた大岩が、ただそこにあるだけだ。


 それでも真上を見上げると、木々の隙間からさし込む光が、岩場を照らしていた。

 まるでスポットライトだ。この場所は俺だけのために用意されたステージに違いない。


 耳を澄ませても何も聞こえなかった。

 風の音も、水の音も、鳥のさえずりも聞こえない。


 シーン……という静寂だけが聞こえる。


 森に囲まれた湖。そこに立つ俺。

 世界の真ん中がここにある気がした。


 光があたたかった。

 なぜだか、涙がこぼれた。


 この程度の景色。地球にだっていくらでもあるだろう。

 それでも、心が洗われるような気がした。


 この場所からもはっきりと、三つの月が見えた。


 異世界の中心に俺は立っている。だが、異世界の誰もが俺のことなんて知らないだろう。

 つまり自由なんだ、何だってできる、何をやってもいい。


「うん、見たいな。俺はこの世界を……隅々見て回りたい」


 あの国に、あの場所に、行ったことがあるのかと聞かれたときに「あるよ」って答えたい。

 いや、それすらどうでもいい、他人は関係ないんだ。


 死ぬ間際……元の世界では死んだそうだから、この世界で死ぬ時の話だが。

 いろんな場所に、俺の痕跡を残してきたと、おもいながら死んでみたい。


 今度こそ、悔いのない人生を送るんだ。

 三十過ぎの俺に残された時間は、四十年か五十年か……残りの人生をかけた()()だ。


 急ぐ必要はない――のんびりいこう――エクラに乗って――


「キャンピングカーで始める異世界スローライフ」


 それが俺のテーマだ。


「よーし! 長生きするぞっ!」


 長く生きれば、それだけみて回れるしな。

 水面に映る自分の顔を見た。


 吹っ切れたように、晴れ晴れしている。

 辞表を叩きつけた同僚たちもこんな顔をしていた。その理由が、いまになってわかった。


「早まらないでくださいっ!」


 俺が異世界での生き方を決めたそのときだった――


「うぉおおおお!?」


 背中越しにズドンと強い衝撃を受けた。


「命を粗末にしてはダメですっ!」


 俺は水面に向かってダイブしそうになり、耐えようして踏ん張ると、くるっと半回転した。


 必死の形相で、こちらに手を伸ばす女が見えた。その女は……美しかった。

 落水間際に、一枚の絵画のように焼きついたその姿。金糸のような髪がキラキラと輝いている。


「金髪ロングのシスター!? こいつはとんだ異世か―――!」


 バシャーンッ!


 俺の断末魔は、水飛沫(みずしぶき)にかき消された。

最後までお付き合いいただき、感謝です!

「いいね!」と思っていただけたら、高評価をいただけると嬉しいです!

今後の励みになりますので、もしよろしければ……!

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