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プロローグ
プロローグ
最悪の歴史を辿った日本。
そこでは公権力、学徒会、反社会勢力を主とした三勢力がひしめき合う社会となっている。
公権力はいわゆる政府・警察・自衛隊などを指し、学徒会は戦後すぐの学生運動で発足した若者を中心とする組織を指し、反社会勢力は暴力団・暴走族・カルトを指す。
この三勢力が法人やその他の組織を成しひしめき合って成り立っているのが現代日本であった。
こんな有様の社会だからこそ、治安の悪化は直らない。
物事に本来善悪などない。
法律は人が定めているだけ、本来は生命万物は自由なのだ。
ただしその自由には当然責任が伴う。
これは、そんな身勝手な自由が交差する治安の悪い現代日本に住む便利屋の少年の物語。
その物語の続きである。