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これで私も“けっこう”と言える、ってコト!? 後編

 ついにやってきました、日光東照宮。ここから先は著作権うんぬんが怖いので写真はありません。ごめんなさい。

 神橋のひとつ手前のバスで降り、コンビニで焼き芋を購入。がじがじかじりながら矢印に従い、坂を上る。すぐに社寺が見えてきた。


 建物が目に入った瞬間、違和感。

 どうにも頭の中の東照宮と重ならない。

 違和感。ほんとにこんなんだったっけ?

 いや、これでいい。受付に行く。拝観料を見て、ようやく違和感の正体に気づいた。甚爾、これ東照宮ちゃう、輪王寺や。


 東照宮へのルートも書かれてあった。案内の通りに進むと、あった。

 写真で見たのと同じ建物。けれど湛える存在感は圧倒的。品格と威容を備えた、見事な建築。センスしかねー。


 参拝路の通りに進む。東証大権現が眠るという奥宮に行く途中、眠り猫があった。白い猫が眠っている姿を掘ったものだ。猿は有名だが、猫ははじめて知った。かわいい。飼いたい。

 猫に絡めてか、鈴の形のお守りが売ってあった。かつてもう神など信じぬと心に決め、お守りの類も買わなくなった私だが、猫と出されると秒で買ってしまった。効能は願いが叶うというもの。汎用性高いなおい。願い叶うといいね。

 ちなみにお守りは眠り猫ではなく、奥宮のそばにある御神木を御魂分けしたものらしい。


 家康さまの墓参りを済ませ、下山する。次は本日最後の場所、金谷ホテルだ。

 ホテルは泊まるのではなく、アフタヌーンティーをしにいく。6000円のティータイムなんてオラ生まれて初めてだよ。


 神橋を渡るとホテルの入口に続く坂道がある。数十メートル登るだけで、通りの喧騒から隔絶される。木々の中、ひと昔前の豪邸のような、白を基調とした屋敷があった。

 受付でコートを預けると、9と書かれたプラスチック片を渡された。荷物の預け番号なのだが、私はなぜか予約番号だと思い、ダイニングの入り口でそれを渡して給仕を戸惑わせた。「お、お客様……これは荷物の預け札ですので、お帰りの際見せてください」

 とんでもなく恥ずかしい思いをしながら席につく。2階にあるダイニングの窓からは庭が一望できた。景色を眺めているだけで待ち時間も楽しくなる。


 飲み物はオーソドックスにアールグレイ。紅茶はロンネフェルトという、ドイツの茶葉だ。八種類あり、イングリッシュブレックファーストが目に入ったのだが、ドイツなのにイングリッシュなのかよと心の中でツッコミ、こちらにした。

 やがて料理、というかお菓子が運ばれてくる。長方形の木箱にはかわいらしいサイズ感の菓子がいくつも並び、別の皿にスコーンと、塩っけのあるベーグルも乗っている。


 さっそく木箱の左下にあった、洋梨とキャラメルのムースを食べる。甘すぎなくてうますぎる。やっぱ梨いいよね。果物で一番好き。

 ついでブラウニー。濃厚なカカオだが、これもやはりくどくない。ホットチョコレートはビターな味わいで、紅茶とも合う。


 目についたものから選んでいると、すぐに紅茶がなくなった。お菓子に夢中すぎて味わう余裕もなかった。もったいない。

 二杯目はウェルネス。これははじめて飲む。ルイボスの他、いろいろとブレンドされており、ハーブティーのような爽やかさがある。これなら単体で飲んだほうがいいかもしれない。とはいえ、お菓子の甘さも調節されてあるので、喉に残る清涼な香りとうまく調和している。

 三杯目はダージリン。これはもうお菓子に合わないはずがない。濃い茶葉の味が、さらに食欲を引き立てる。料理の量はかなり多かったものの、最後の一口まで楽しむことができた。


 菓子が終わると、次はスコーンを食べる。紅茶はダージリンが残っているので、引き続き。

 スコーンにはジャムとクロテットクリームがついていた。クロテットクリームは初めてなのだが、見た瞬間ピンと来た。これあれじゃん、クエスト・逆襲の雌牛の報酬でもらえるやつじゃん。saoとか懐かしみの極み。まあ、私はアクセルワールド派なんだが。


 スコーンとベーグルも食べ終え、少々きつくなったベルトを緩めてホテルを後にした。

 まことにけっこうな食事であった。

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