フリーズドライを試してみる
フリーズドライを試してみよう! まずはお味噌汁をお鍋ごと錬金ボックスに入れて、数を5個にセットしてスイッチを押す。
カウンターが0になったらピー! と音がして、ぱかっと蓋が開いた。蓋が開くと5個コロンと丸い塊が出来ていた。後で試食してみよう。
次は炊き込みご飯を錬金ボックスに入れて、これも数を5個にセットしてスイッチを押す。
ピー! ぱかっ!
蓋が開くとこれも5個丸い塊が出来ていた。これはさっきのお味噌汁よりも少し大きめの丸い塊になった。最後はポテサラも出来るか試してみよう。これも5個にセットしてスイッチを押す。
ピー! ぱかっ!
蓋が開くとお味噌汁と同じくらいの丸い塊が5個出来ていた。
1個ずつ試食してみよう。お湯を沸かして3つのカップそれぞれにフリーズドライを入れてお湯を入れる。少し混ぜていると3種類全部ちゃんと出来た。味はどうかな。
「お味噌汁は全然大丈夫だね。ご飯も美味しく出来てるね」
『ハル、お湯を入れたのにお湯がなくなったくまね。不思議くま~』
「そうだよね。全部お米がお湯を吸って、カチカチなのがふんわりになったんだよ」
『温かいポテトサラダも美味しいのぴょん』
「ほんとだね、これも美味しく出来てるね」
『さっきの塊から全部出来てるのびっくりぱんね』
『でもおいしいぴよ!』
「うん、これを明後日試食してみようね」
フリーズドライもなんとか出来たね。次は燻製肉を作ろう。タレを作らなくても出来るか確かめてみようかな。材料を全部入れて燻製肉のボタンを押して、スイッチを押す。
フリーズドライと同じく、カウンターが0になるとピー! と音がして蓋がパカッと開いた。蓋を開けると、燻製肉が出来上がっていた。味見をしてみよう。
「みんなも味見どうぞ」
みんなのお口に燻製肉を入れてから、私も燻製肉を食べる。うん、タレを作らなくても同じように出来たみたいだ。これなら簡単で誰でも作れて良いかな。
みんなも美味しかったみたいでずっともぐもぐしてる。他にも何か出来ないかなぁ。
(あっ、フルーツのフリーズドライが良いかな)
試してみようと、まずはアプルを切ってフリーズドライにしてみよう。
「あっ、これ失敗。そうだよね……お湯入れないと外側の膜が……」
『どうしたぴよ?』
「うん、アプルのフリーズドライを作ろうとしたらね、膜がついちゃって失敗したの」
『食べていいぴよ?』
「い、いいけど……美味しくないかもよ?」
ライチのお口に入れてあげる。
『本当ぴよ……外側味がないぴよ。あっ、でももぐもぐしてるとアプルの味がしてきたぴよ~』
うーん、なんとか別の良い物が出来ないか……ちょっと悔しいぞ! あっ、ジーンシロップをフリーズドライにしたらお湯を入れてすぐ飲めるかも!
ジーンシロップを作って、錬金ボックスに入れて10個にセットしてスイッチを押す。カウンターが0になって蓋が開くと10個のコロンと丸い塊が出来た。
1個試しに飲んでみよう! カップにフリーズドライのジーンシロップを1個入れてお湯を入れる。混ぜたら出来上がり。飲んでみると美味しく出来ている。これなら日持ちもして良いね。
(むぅ……でもやっぱりフリーズドライのフルーツ作りたい!)
うーん、やっぱりフルーツがフリーズドライに出来たら良いかもしれない。粉にして焼き菓子にしてもいいしね。錬金ボックスにもう1つボタンを増やそうかな。
このままもう1つボタンを付けるだけで出来そうなので、膜を付けないフリーズドライのボタンを作ろう。良く思い浮かべる。
「錬金!」
錬金ボックスが光り、光が収まるともう1つボタンが増えていた。これでアプルの実で試してみよう。
アプルの実を切ってお皿に乗せて、錬金ボックスへ入れる。フリーズドライのボタンを押してスイッチを押す。
ぱかっと蓋が開いてお皿に乗ったフリーズドライのアプルが出来ていた。味見してみよう。
「もぐもぐ……うん、これなら美味しいね」
(ふふ、みんながお口開けてる)
みんながお口を開けて待っているので、お口に味見のアプルを入れてあげる。
『さっきのと違ってお口に入れた時からおいしいぴよー!』
みんなも美味しかったみたいでもぐもぐしてる。もぐもぐするときはちょっと縦に揺れるんだよね。
とりあえず錬金ボックスはこれで良いかな。なんとか作業が終わったので、受付に行ってお部屋を出る手続きをしてから、今度は家を探して貰う事にする。
「すみません、1カ月家を借りたいのですが……見せて貰って良いですか?」
「はい、ご希望はございますか?」
「家自体は狭くても良いのですが、出来たらキッチンとお風呂が欲しいです。金額は分からないので、大体の金額を教えて貰っても良いですか?」
「はい、月単位で借りる場合は少し割高にはなりますね。大体小金貨4~6枚くらいですね」
「わかりました」
「後は街の中央からどれくらい離れるか、大通りからの距離でも金額も変わってきますね。それとお風呂があると高くなりますね」
「そうなんですね~」
うーん、でもお金はあるから少し高くてもお風呂は欲しい! ということで色々見せて貰った所、中央から少し離れているけれど、大通りに面したお家で良い所があったので見せて貰う。
一緒に見に行ってみると、周りより少し小さめの家だけど、とても素敵な家だった。
中に入ってみると、まずリビングがあって奥にキッチン。キッチンは少し広めに作られているみたいで、とても使いやすそうなキッチンだった。寝室もトイレもあって家具も備え付けなのでそのまま使って良いそうだ。
これなら1カ月ここを拠点にしてランタール王国を周れそうだ。ここの家賃は小金貨7枚と少し高かったけれど、大通りに面している方が安全だろうし良いかなと思う。
「ねぇ、みんな。ここのお家はどうかな?」
『良いと思うくま』
『ハルがのんびり出来たらいいぴょんよ』
『ここ良いと思うぱん。美味しいものいっぱい作ってぱんよ~』
『ここ好きぴょん』
タルトも良いって言うなら大丈夫だろう。ここに決めて、手続きをして貰う。手続きは商業ギルドじゃないと出来ないので、商業ギルドに向かう。
商業ギルドの受付で、手続きをして貰いお金を支払い鍵を貰う。それと、何か用がある時はこちらにお願いしたいと伝えておいた。いつギルマスから連絡が来るか分からないからね。
商業ギルドを出たら、まずは雑貨屋さんでお布団を買おう。後は、食器はあるし、お料理道具も材料もある……他に必要な物って何だろう? 今の所特に思い浮かばないなぁ。
雑貨屋さんでお布団を見せて貰い、一式買っておいた。これでいつでも使えるね。
雑貨屋さんを出ると少し薄暗くなってきていたので、宿に帰ろう。今日はもう遅くなったから宿にそのまま泊まる事にする。
もうお夕飯を食べられる時間だったので、そのままご飯を食べてから部屋に入る。
『明日はお家に行くくま?』
「うん、今日は遅くなっちゃったから明日からお家かな」
『ふふ、楽しみぴょん!』
「本当にとっても楽しみ!」
『ハル、おやつ食べたいぱん~』
「ふふ、何を食べようか?」
『おまんじゅう食べたいぱん!』
『ライチもぴよー!』
「じゃぁ、緑茶とおまんじゅうにしようか。もちろんみんなの分も出すよ」
お茶の準備を始める。緑茶とおまんじゅうはアイテムボックスに入っているのがあるからそれにする。準備をしてみんなで食べ始める。
「明後日は国王様の所へ行くから、明日はフィルさんの所へ行きたいんだけど、どうかな?」
『いいくまよ~』
『フィルさんの所楽しいぴょん!』
『良いぱんよ~』
『ライチもぴよ!』
「ベリーもライチもアクセサリー好きだものね」
『ハルはキラキラの実をどんなものに加工するぴょん?』
「うーん、みんなが使えるグラスとかどうかな?」
『キラキラの実でグラスなんて素敵だぴょん!』
「でも、出来るか分からないからフィルさんに聞いてみようね」
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明日はアクセサリー屋さんに行きます。
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