商業ギルドでの作業
「みんな、おはよう~」
『おはようくま』
『おはようぴょん』
『おはようぱん~』
『おはようぴよ!』
お出かけの準備をしてから食堂へ行って朝ごはんを食べる。今日もみんなで仲良く食べて完食した。
朝ご飯を食べた後は、宿を出て商業ギルドへ向かう。
商業ギルドの受付で作業部屋を借りる手続きをして、2階の部屋に案内して貰い作業を始める。ひぃろ達は下でぽよんぽよん遊んでいる。
まずは燻製の下味をつけよう。塩、醤油、ジーン、砂糖、胡椒、火魔草で良いかな。火魔草は刻んで使おう。タレが出来たら、サラマンダーのお肉と木を出して錬金する。スモークジャーキーのような燻製を思い浮かべる。
「錬金!」
材料が光り、光が収まるとサラマンダーの燻製が出来た。味見をしてみると味も良さそうだ。
ステータスを確認すると耐熱効果も付いていた。さすがに昨日みたいな事はやりません。またみんなに泣かれるのは嫌だ。
『ハル、味見くまー!』
「ふふ、はいどうぞ。みんなも食べてみてね」
みんなのお口にも燻製肉を入れてあげる。
『くま! 美味しいくまね~』
『もぐもぐすると美味しい味がいっぱいだぴょん!』
『これお口の中がずっと美味しい味で嬉しいぱんね』
『美味しいぴよ~』
「味は平気そうだね。じゃぁ、これで多めに作って納品しちゃおう。ついでに牛肉で作っておくと、スープとかに良さそうだね」
『それはいいぱんね』
今ので味は良さそうなので、冒険者達が使えるように少し多めに作って納品しよう。調味料も多めに出してタレを作って燻製を沢山作る。ついでに牛肉でも作っておく。うん、美味しそう。
次は火魔草を使ったポーションだね。材料は何が必要かな? 鑑定さんにお願いして調べてみよう。
耐熱ポーション:火魔草、治癒草、水
(あっ、この材料ならすぐに作れるね)
材料を出していく。お水はきれいな美味しいお水を魔法で出して錬金する。
「錬金!」
耐熱ポーション★★★★★
とても良く出来た耐熱ポーション。飲むと8時間耐熱効果が続く。
これも多めに作って納品しよう。これで8時間続くなら燻製肉いらない気がするけれど、まぁ良いか。耐熱ポーションを50本追加で作る。次の作業に移る前にお茶しようかな。
と思ったら、ドアがノックされて冒険者ギルドのギルマスのデニスさんが来た。燻製肉がどうなったか知りたかったみたいだ。
「忙しい所すまんな」
「今からお茶にするところなので大丈夫ですよ。ご一緒にどうぞ」
「あぁ、すまん。ありがとう」
よし、どら焼きを作ろう。材料は、卵、砂糖、蜂蜜、ふわふわの実、美味しいお水、小麦粉、アズの実を準備して、ふんわりしっとりのどら焼きを思い浮かべる。
「錬金!」
材料が光り、光が収まるとお皿に乗ったどら焼きが出来ていた。うん、美味しそうだね。
「錬金スキルでおやつを作るのか……」
「錬金スキル便利ですよね。お茶にしましょう」
「便利に使うのはお前さんくらいだと思うぞ?」
「そうですか? とっても便利で助かるのに……」
『お茶するくま~』
『ハル、それ何ぴょん?』
「これはどら焼きって言うんだよ。今日はアズの実を使ったどら焼きと緑茶にしようね」
『餡子すきぱん~』
『ライチもぴよー!』
緑茶を入れてお茶を入れて、ひぃろ達にクリーンを掛けてテーブルに乗せてあげて一緒に食べ始める。
「これは旨いな。ふわふわしていて中に入っているのが甘くてバランスが良いな。しかもこの緑茶とも良く合う」
「良かったです」
「燻製肉がどうなったか気になってな」
「燻製肉と耐熱ポーション50本出来ましたよ。燻製肉の味見をどうぞ」
「ありがとう。燻製肉ってこんなに旨いのか!?」
「火魔草も入れましたけど、新しい調味料も使ってるのですよ」
「そうなのか。それとこのポーションなんだがどれくらい効果が持つんだ?」
「耐熱ポーションは8時間持つみたいですよ」
「そうか、それは助かる! 値段はヌーガと相談してくるから1本借りて行って良いか?」
「はい、どうぞ。後、ヌーガさんにどら焼きを持って行って貰って良いですか?」
「おう、ついでに渡してくるな」
「すみませんが、お願いします」
そう言うと、商業ギルドのギルマスのヌーガさんの所に相談しに行った。
私はその間に錬金ボックスを作ろう。フリーズドライの錬金ボックスのボタンはどうしようかなぁ。数を指定するボタン、スタートボタンがあれば良いかなぁ。
普通の食事をフリーズドライにするにしても、何人前って指定出来れば作れるように錬金スキルにがんばって貰おう。きっと出来るはず!
後は調味料の錬金ボックスと同じで、カウンターと出来上がりに音と蓋が開いてお知らせしてくれたら良いかな。良く思い浮かべて鑑定スキルに必要な材料を調べて貰う。
錬金ボックス(フリーズドライ):木材、火の魔石、風の魔石
火の魔石と風の魔石……最近は魔石を売らないので沢山溜まっているから大丈夫。これならすぐに出来るね。
材料を机に出した所で、ヌーガさんが来た。
「ハル、お疲れさん。さっきのポーション凄いな。星5の耐熱ポーションなんて初めてみたよ」
「でもあのポーションで8時間持つなら燻製いらなそうですよね~」
「そんな訳ないだろう。星5の耐熱ポーションなんて高くてなかなか買えないだろうしな」
「えぇ?! そ、そうなんですね」
「あぁ、だから燻製肉の需要は凄いあるだろうな」
「なるほど……」
「それに燻製肉はすごく旨かったしな」
「良かったです。フリーズドライの錬金ボックスですが、こんな感じで良いですか?」
さっき考えた錬金ボックスの仕様を説明して意見を貰う。それに燻製肉のボタンも付けて欲しいという事なので、それも付けるようにしてみる。燻製肉も錬金ボックスで作れたら便利だものね。
「ポーションと燻製肉がある間に火魔草を採りに行けるといいんですが……あそこドラゴンの巣の近くなんですよね……」
「そこが問題なんだよなぁ……一応火魔草を栽培出来るか王城で試してみる所だ」
「なるほど。確かに栽培出来ると良いですよね」
「それと、粒の実の栽培をお願いしたいんだが良いか?」
「はい、いつでも大丈夫ですよ」
明後日に王城に行って粒の実を植える事になった。それとフリーズドライの錬金ボックスを持って行く事になった。国が主体での事業なので国王様に説明しないといけないらしい。
という名目で美味しい物が食べたいという事らしいので、何か頼むと言われた。国王様は甘い物も好きだというので、さっきのどら焼きが良いんじゃないかとヌーガさんのお勧めだった。
ヌーガさんも甘い物が好きみたいで気に入ったのだそう。ついでに燻製肉と耐熱ポーションの納品を済ませた。お金は私の口座に入れてくれる事になりました。
ヌーガさんがお仕事に戻ったので、作業を再開させる。フリーズドライの他に燻製肉を作るボタンを配置しても材料が変わらなかったので、良く思い浮かべる。
「錬金!!」
材料が光り、光が収まると錬金ボックスが完成していた。試すついでにお昼ご飯を作ろう。お味噌汁と炊き込みご飯、ポテトサラダにしようかな。マヨネーズはベリーの高速回転で作って貰おう!
ベリー用のフードプロセッサーに卵黄、塩、酢、オイルを入れて準備をする。
「ベリー、お願いがあるんだけど良いかな?」
『どうしたぴょん?』
「高速回転でこれお願い出来るかなぁ?」
『任せるぴょん! 高速回転ぴょん!!』
ベリーがぐるぐるっと回るとあっという間にマヨネーズが出来た。さすがベリー!
「わぁ、さすがベリー! あっという間に出来ちゃったよ!」
『ふふふ、嬉しいぴょん!』
マヨネーズが無事に出来たので、お料理を作ろう。炊き込みご飯の具はごぼう、人参、ココ肉、きのこにしようかな。お豆腐が早く欲しい……お揚げが入ると美味しいのになぁ。
ご飯を炊いている間にじゃがいもを茹でてお味噌汁を作る。今日はフリーズドライを試すので、具材はシンプルに人参と玉ねぎにしよう。甘みがあって美味しいんだよね。
ポテトサラダもささっと作って完成! テーブルに準備をして緑茶を入れて、みんなでご挨拶をして食べ始める。
『ポテトサラダ美味しいぴょん! これにさっきの入っているぴょん?』
「うん、そうだよ。ベリーが作ってくれたマヨネーズが入っているんだよ!」
『嬉しいぴょん!』
『ベリー凄いくまね。ポテトサラダ美味しいくま~』
『ご飯もどれも美味しいぱんね』
『おいしいのぴよー!』
みんなで仲良く食べ終わったら、フリーズドライを試してみよう!
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明日はフリーズドライを作ります。
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