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火山2

 クリスの実を採取出来たので、先に進もう。後は火魔草とファイアーゴーレムの討伐だね。でも、サラマンダーが沢山いたからファイアードラゴンも沢山いるかもしれないね。


(うーん……普通の冒険者達はここにどうやって来るんだろう???)


「みんなどうやってこんな暑い所に来るんだろうね?」


『うーん、他の冒険者は分からないくまね~』


『今度アルスさんに会ったら聞いてみるといいかもぴょん?』


「あっ、そうだね。アルスさん達なら色々な所に行ってるもんね」


 サラマンダーのお肉に耐熱効果があるなら、少しは助かるのかな? 他の冒険者達が来られるように、どうにかしないと危ないよね。


 魔物が溢れて街が襲われたら困る! 温泉大事! ひぃろ達とお風呂に入れる大事な所なのに、火山の魔物に襲われたらダメだ! みんなのふわふわが! はぁ、あのふわふわ……気持ち良かったなぁ。


 火山を登っている間もたまにクリスの実があるので採取しながら登っていく。


『ハル、危ないぱん!』


「えっ?」


『少し先の岩はファイアーゴーレムぱんよ!』


「えぇぇ?! ど、どの岩?」


 火山の中腹辺りに差し掛かった頃、ごつごつした岩が多いなと思ったらファイアーゴーレムだったみたい。


『全部ぱん!』

『全部くま!』


「えっ?!?! ま、まさかここに見えている岩みたいなのって……全部なの?」


『ほとんど全部ファイアーゴーレムくま!』


『そうなのぱん!』


 あまりの多さに眩暈がしそうになったよ。だって見える所全部ごつごつした岩があるんだもの。この多さは危ないよ。


「よし、見える部分全部にアイスシールド張っちゃうぞー!!」


『豪快ぴょんね~』

『ふふ、それはたのしみぴよ!』


 なんだか楽しみにされたけれど、危ないならさくっと倒しちゃおう! 岩が沢山見えているから、良く思い浮かべる


「アイスシールド!!」


 辺り一面でぽふんぽふん! とアイテムに次から次へ変わっていく。


(うわぁ……本当にこんなにいたんだ……)


 岩だらけだった所がほぼ更地になってるくらいファイアーゴーレムがいた。これは怖い、怖すぎる……。襲われる前に倒して良かった気がするよ、本当に。


 ファイアーゴーレムのドロップ品は討伐記録、火の魔石、ファイアルビーだった。


 ファイアルビー:宝石の中央に炎のような煌めきが見える。付与が出来る。


「ファイアルビーだって。あっ、確かに中央に炎が入っているみたいにキラキラしてる」


『みたいぴょん!』

『みたいぴよー!』


 ベリーとライチが気になるみたいなので見せてあげるととても喜んでいる。


『わぁ、とっても綺麗ぴょん!』


『これすてきぴよ~!』


「とっても綺麗だよね! しかもファイアルビーって言って、なんか付与が出来るみたいだよ。どんな付与が出来るのか分からないから、フィルさんに聞いてみようね」


 これはどんな付与が出来るのかとても楽しみだ。ファイアーゴーレムを倒して、ここまで更地になっていれば安全だろうから、少し休憩してから進む事にする。


 今日は錬金スキルでささっとパンケーキを作っちゃおう! どんなパンケーキがいいかなぁ。メレンゲでふわふわのパンケーキにしてクリームとアイス、ブルベリソースがいいかな! 材料を出して、良く思い浮かべて、5人分。ライチのは1枚1枚を小さくね。


「錬金!」


 材料が光り、光が収まると人数分のパンケーキが出来ていた。


『くまっ!!』

『ぴょっ!!』

『ぱんっ!!』

『ぴよー!!』


 みんなでご挨拶をして仲良く食べ始める。あまあまふわふわで美味しい。


『いつもよりふわふわくまね』


『ブルベリのジャムと一緒に食べるととっても美味しいぴょん』


『甘くってふわふわで美味しいぱん~』


『ふふふ、とってもおいしいぴよ~』


 みんな大喜びで夢中で食べていた。ライチには私の分をお代わりで少しあげて、みんなで美味しく食べた。


 食べた後はお片付けをして、また火山を登る。後は火魔草と山頂のファイアードラゴンがどうなっているかの確認だね。


 登っていくとまだファイアーゴーレムがいたので、それも倒しながら登っていく。登っていくと、もうすぐ山頂という所で、火魔草を見つけた。葉っぱが緑だけど、燃えているように見える形をしていた。この形から火魔草って付いたのかな?


 火魔草:耐熱ポーションの材料。火魔草と治癒草とお水で作れる。サラマンダーのお肉を燻製にする前に、細かくした火魔草を使うと一定時間耐熱効果が付きます。


「おぉ、これは沢山欲しい!」


『火魔草も沢山採って行くくまね』


「うん、耐熱効果が付くから、冒険者達が助かりそうなんだよね」


『分かったぴょん! 沢山採るぴょん~』


「うん、みんなお願いね」


 みんなと一緒に火魔草の採取を始める。火魔草を採りにくるのに火魔草がいるってどうすればいいのか分からないね。


 火魔草を採取していると、突然暗くなった。空を見ると大きなドラゴンが飛んでいた。


『ハル、ドラゴンくま!』

『ハル、ドラゴンきたぱん!』


 大きなドラゴンが突然攻撃してきた。シールドのおかげで大丈夫だけど……うちの子達いじめるのはいけません!


「アイスシールド!!! アイスアロー!!!」


 大きなドラゴンにもシールドが出来てしまった……さすが神様チートです、素晴らしすぎます……と思っていたら、ぽふん! とドラゴンを倒して、ドロップが沢山バラバラバラっと落ちてきた。ドロップ品は討伐記録、火の魔石、ドラゴニアルビー、ドラゴンの皮、爪、牙、肉だった。


 ドラゴニアルビー:最高級の宝石。最上級の付与が出来る。


「ドラゴニアルビーだって。なんだか恰好良い名前の宝石だね。しかも最上級の付与が出来るってなんだか凄そうだよ!」


 ドラゴンのお肉:食用可。最高級のお肉でとても美味しいです。


「わぁ、ドラゴンのお肉って食べられるんだ! しかもとっても美味しいんだって」


 みんなの目がきらーん! って光った。


(し、しまった……)


「こ、今度食べようね?」


『食べたいくま!』

『食べるぴょん!』

『食べたいぱん~!』

『食べるぴよー!』


「ここは危ないから、下りてからにしようね」


『でもまだ下りたらダメくまよ。まだドラゴンいっぱいいるみたいくま』


「いっぱいいるんだ……ドラゴンってそんなに倒していいの?」


『なんでぱん? ドラゴン増えると噴火するぱんよ?』


「そうだったね。よし、倒そう!」


 ドラゴンって会話が出来たりあんまり倒しちゃいけないのかと思ったけれど、この世界のドラゴンは倒して大丈夫みたいだ。しかもいっぱいいるみたいだしね。噴火しない程度に倒していこう。


『ハル、あっちからいっぱいだぴょん!』


「えっ??」


 ベリーの声に振り替えると、向こうの方からドラゴンが沢山飛んで来ている。あの多さで1体1体にシールドは難しいな……こういう時はアイスレイン? アイスストーム? どっちがいいかな。でもとりあえずいつものようにアイスレインにしてみよう。よし、いってみよー!


『いっぱいくまー!』


「多い時はこれだよね。ふふふふふ……」


『ハ、ハルどうしたぱん??』


「アイスレイン!!!」


 氷の雨が沢山降ってきてドラゴン達を攻撃していく。でもなかなか倒せない……。


「アイスストーム!!」


 氷の粒が空に舞う氷の竜巻でドラゴンを倒していく。次々にぽふんぽふん! とアイテムに変わっていく。見える範囲は倒したみたいだけど、ドロップを拾うのが大変になった。


「きゃー、ごめん。アイテム拾うの大変!!」


『がんばるぱん~!』

『手伝うくま~』

『私もぴょん!』

『ライチもてつだうぴよー!』


 アイテムがかなり散らばってしまったので、大急ぎでアイテムボックスに仕舞って行く。アイテムを集めるのだけで1時間以上掛かってしまった……普通に歩くより疲れたよ。


「よし、全部依頼は終わったし……飛ぶこたつで帰ろうか」


『いいくまね』

『ハル、疲れてるぴょん』


「うん、さすがにアイテムを拾うのが大変だったよ」


『お疲れ様ぱん』


「みんなも一緒に拾ってくれてありがとう、とっても助かったよ」


『ハル、おつかれさまぴよ!』


 飛ぶこたつを出してみんなにクリーンを掛けて乗り込む。アイスフルーツティーを錬金で作って、焼き菓子とチョコレートを出してお茶をしながら帰ろう。


 でも、ドラゴンの数を見てみようと思うので、山頂付近を1周ぐるりと回ってから街に向かおう。ドラゴンの数はかなり減ったみたいなので、のんびりお茶をしながら街へ向かう。

読んで頂きありがとうございます。

ブックマークや☆の応援もありがとうございます、更新の励みになります。


明日は街へ帰ります。

楽しく読んで頂けたら嬉しいです。

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