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セグルの街へ出発!

 今日はみんな楽しみなのか早く起きた。着替えて準備をすると朝ごはんを食べに食堂へ向かう。みんなで仲良く朝ごはんを食べて、エミリアさんにこれから火山に向かうので宿を出る手続きをして貰ってから宿を出る。


 宿を出てまずは冒険者ギルドへ向かう。


「今日はセグルの街まで行けると良いね」


『そうくまね~』


『飛んで行くぴょん?』


「うーん、まだここら辺の森の中を見ていないから歩いて行こうかと思っているんだけど、どうかな?」


『良いぱんね~』


『ライチもみんなと一緒にあるくぴよー!』


「うん、一緒に歩いて行こうね」


 冒険者ギルドに着いたので、受付のお姉さんに指名依頼の話を聞きに行く。


「おはようございます。冒険者のハルです。指名依頼が来ていると思うのですが、手続きをお願いします」


 ギルドカードを渡して手続きをして貰う。


「おはようございます、お預かりしますね。A級冒険者のハルさんですね、私はイルナと言います。よろしくお願いしますね」


「ハルです。こっちは獣魔のひぃろ、ベリー、タルト、ライチです。よろしくお願いします」


「火山へ行かれるのですね?」


「はい、そうです」


「火山の山頂付近は特に地熱が凄くなっているのですが、大丈夫ですか?」


(ふむ……熱くなってるのかぁ……まぁ、魔法で何か考えようかな)


「大丈夫だと思いますよ」


「そうですか。火山付近の依頼が他にもあるのですが、受けられたらお願いしたいのですが?」


「はい、お願いします」


「ありがとうございます! サラマンダーの討伐、ファイアーゴーレムの討伐、火魔草の採取がありますがどうしましょう? ギルドとしてはぜひ受けて頂きたいのですが……」


(ん? 何か困ってる?)


「何かお困りなのですか?」


「最近、火山へ行ける冒険者がいなくて依頼が滞っているのです……」


 なるほど、熱が凄い所だからそこまでなかなか行けないのだね。だったら全部受けて行こうかな。


「みんな、全部受けて行こうと思うのだけど大丈夫かな?」


『任せるくまよ~』

『任せるぴょん!』

『大丈夫だと思うぱんよ~』

『任せてぴよ!』


「うん、ありがとうね。じゃぁ、全部受けて行きます」


「えぇ!? ぜ、全部ですか?! ギルドとしては助かりますが……あまり無理しないでくださいね」


「はい、大丈夫です。困っているなら放っておけませんし行ってきますよ~」


「ありがとうございます! では手続きさせて頂きますね。」


 なんだかとっても困っていたみたいなので、全部依頼を受けてきた。よし、がんばって行ってみよう! そして火魔草は錬金スキルでポーション系が作れそうなのでちょっと楽しみだ。


「火山は危険も多いので、気を付けて行ってきてくださいね」


「はい、ありがとうございます。行ってきます」


 ギルドカードを返して貰い、冒険者ギルドを出て北門へ向かう。北門で門番さんに手続きをして貰い王都の外へ出る。今日は歩いて行くから少し離れた所でみんなを地面に下ろしてあげた。


 みんなも元の大きさに戻ってぽよんぽよん跳ねて行く。やっぱり自由にぽよぽよ出来るのは楽だよね、きっと。私もしっかりと鑑定と全員にシールドを発動させて歩いて行く。


 昨日の国王様と会った時の緊張感の欠片もなくのんびりぽてぽて歩いて行く。相変わらずのピクニック気分でみんなの後ろ姿を眺めて癒されながら、ひぃろ達に着いて歩いて行く。


 今日は何か新しい物が何か見つかるといいなぁ。森に入ると新しい物が見つかるかもしれないからちょっとわくわくする。


「そうだ、ひぃろ。とっても美味しい特上牛肉を熟成してみたくない?」


『し、したいくまー!!!』


『美味しそうだぴょん!』


『ひぃろ、お願いぱん~!』


『ライチもたべたいぴよー!!』


『任せるくまー!』


「お昼ご飯に牛肉と特上牛肉の熟成お願いして良いかな?」


『任せるくまよー!!』


 ただでさえ美味しい特上牛肉を熟成しちゃうとか贅沢だよね。楽しみだなぁ。みんなも楽しみなのかいつもよりぽよんぽよん跳ねる高さが上がっている気がする。ライチはぽよんと跳ねながら小さな羽もパタパタしていて可愛い。


 そこからまた途中でごぼうやキノコなど採取しながら進んで行く。そろそろ少し休憩しようかな。


「そろそろおやつの時間にしようか。場所を探して貰って良いかな?」


『任せてくまー!』

『任せるぱん!』


 ひぃろ達に場所を探して貰って休憩にする。今日のおやつはアイテムボックスに仕舞っておいたシュークリームにしよう! 後は歩いてきたからアイスティーかな。


 飛ぶこたつを出してお茶の準備をして食べよう!


「沢山歩いてきたから甘いのが美味しいね」


『シュークリーム美味しいくま~』


『これ大好きぴょん!』


『シュークリーム美味しいぱん~』


『ちぅぅ~……ぴよっ! 美味しいぴよ~』


「ライチ、クリームだけ吸わないの」


『えへへ、クリーム美味しかったのぴよ~』


 お茶をした後、お片付けをしてからまた歩き始める。ライチはひぃろの頭の上でぽよぽよしている。また森の奥へ進んで行くと、ひぃろが立ち止まってこちらを振り返る。


『ハル、少し遠回りしていいくま?』


「どうしたの?」


『なんか木の実があるみたいくまよ』


「わぁ、それは行きたいっ!」


『よし、行くくまよー!』


 ひぃろ達のぽよんぽよんも少し速くなった気がする。木の実があるといつも美味しい物に変わるから楽しみみたいだ。


 少し先の方に木の実が見えてきた。あの実は何だろうな、わくわくする!


「えっ? あの形、あの色……もしかして……」


 アズの実:地球で言う小豆。餡子にすると美味しいです。小麦粉、砂糖、重曹、水、油を一緒に錬金するとお饅頭が出来ますよ。


「わぁ、やっぱり小豆だぁ!」


『あずき? おいしいぴょん?』


「うん、このお豆とお砂糖を一緒に煮ると餡子が出来るの。それを使うと色々お菓子が作れるんだよ」


『お菓子くまっ!』

『食べたいぴょん!』

『いっぱい拾うぱん~!』

『ライチもがんばって採るぴよー!』


『ハル、育成スキル使うくま?』


「ひぃろ様、ぜひお願いします!」


『くままっ、任せるくまー! 育成くま!』


 小豆の喜びに口調がおかしくなったけれど、ひぃろが育成スキルを使ってくれたので、アズの実がどんどん大きくなっていく。アズの実は小豆をそのまま大きくした実だった。中にやっぱり小豆が沢山入っている。


 手の平大のアズの実が、ひぃろの育成スキルで大きくなって最終的にはバスケットボール大のアズの実になった。この中に小豆が大量に入ってるとか幸せ過ぎる~。


(ふふふ、アズの実があんなに大きくなってる!)


 またみんなに取って貰ってタルトと私でアイテムボックスに仕舞って行く。念願の小豆だ、嬉しいなぁ。鑑定スキルが教えてくれたお饅頭は絶対に作る! 後はどらやきもいいなぁ。


 森の中に入ると、こうやって新しい食材に出会えるのが嬉しいし楽しい。色々作って美味しい物を食べさせてあげよう。


 沢山採れた所でそろそろお昼ご飯にしよう。ひぃろに牛肉と特上牛肉を熟成して貰う。


『育成くまっ!』


 牛肉と特上牛肉が光った。よし、出来たはず!


「ひぃろ、ありがとう。ステーキにして食べ比べようね!」


『くまっ!』

『ぴょん!』

『ぱん!』

『ぴょっ!』


 今日のお昼ご飯はちょっと贅沢にステーキだ! 後はサラダとご飯はガーリライスにしよう! お肉の油をガーリで香り付けしたらカリカリのガーリは取っておいてご飯を炒めてちょっとだけお醤油で香りと味付けをしてステーキを焼いたら完成~!


「よし、食べよ……ふふっ。みんな涎がっ」


『だって良い香りがするのくまよ~!』

『早くたべたいぴょん~!』


「うん、早く食べよう!」


 みんなをテーブルに乗せてあげて、ご挨拶をして食べ始める。この世界のお肉はどれも美味しいけれど、やっぱり牛肉は安心する美味しさだよね。


『ハル、これ美味しいくまー!!』


「本当に美味しいよね! 特上の方は更に美味しくてぱくぱくいっちゃうね」


『そうなのぴょん! ついつい食べちゃったぴょん』


 すっかりお皿が綺麗になっているベリー。食べるのはやっ!


『ふふふ、すっごく美味しくてなんだか笑っちゃうぱんね』


「ふふ、美味しくてお顔がにこにこしちゃうよね」


『ハル、もっとちょうだいぴよー!』


「はい、どうぞ」


『ふふ、美味しいのぴよ! ひぃろの育成すごいのぴよ~』


『えっへんくま!』 コロン


 ひぃろが胸を張ると。後ろにコロンっと転がる。


(か、かわいいっ!!)


 ひぃろが熟成してくれたお肉は美味しくてあっという間にみんな食べてしまった。なので今は緑茶を入れてほっと一息ついている所だ。

読んで頂きありがとうございます。

ブックマークや☆の応援もありがとうございます、更新の励みになります。


明日は森の中で採取します。

楽しく読んで頂けたら嬉しいです。

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