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アクセサリー完成!

 昨日ひたすらすりすりもふもふしたので、今日はとっても元気だ! みんなも元気みたいだ。


「みんな、おはよう」


『おはようくま~』

『おはようぴょん』

『おはようぱん』

『おはようぴよ~』


 お着替えをして準備をしたら食堂へ行く。


「エミリアさん、おはようございます」


「ハルちゃん達、おはよう~。ふふ、すぐ朝ごはん持って行くわね」


「お願いします」


 エミリアさんに朝ごはんを持ってきてもらい、みんなで仲良くご飯を食べる。今日も美味しく完食してごちそうさまのご挨拶をする。その後は宿を出て、アクセサリー屋のフィルさんの所へ向かう。


 歩きながらついつい楽しくなってうきうきしてしまう。宝石の加工とかキラキラの実を加工して何か作れると楽しいなぁ。アクセサリーの土台も作れたら色々なアクセサリーを作ってみたい。あっ、ひぃろ達の刻印した指輪とか絶対欲しい!


 そんな事を考えていたらフィルさんのお店についた。


「おはようございます、今日はよろしくお願いします」


「ハルちゃん達おはよう。こちらこそよろしくね。ひぃろちゃん達は下で遊んでて大丈夫よ」


「ありがとうございます」


 やっぱりベリーとライチは私の横で見たいみたいだ。私の肩に2人とも乗っている。ひぃろとタルトは床をぽよんぽよんして遊んでいる。


「じゃぁ、まずは加工の説明からしますね」


「お願いします」


 加工は魔力を加えて柔らかくして頭の中でどんな風に変えるかをよく思い浮かべないといけないのだって。それは錬金スキルと一緒だね。


「ハルちゃんはこのバングルの細い線も綺麗に出来ているから加工のスキルがあるのかもしれないわね。加工のスキルがないとなかなかうまくならないのよね」


「加工スキルっていうのがあるのですね」


「そうよ。アクセサリーの土台やキラキラの実を加工するには加工スキルではレベルが足りないの」


「えぇ!? そうなんですか!」


 最初に鑑定した時に私に加工スキルなんてなかったなぁ。私には出来ないのかもしれないとちょっとしょんぼりだ。


「そうなのよ。加工スキルで加工を続けてレベルアップすると錬金スキルになるのよ」


「えっ? 錬金スキルですか??」


「えぇ、そうよ。錬金スキルがあると金属の加工やアクセサリーの土台、宝石類の加工も出来るようになるの」


「えっと……私、錬金スキルあります」


「えぇ!? ハルちゃん凄いわ! それなのに加工スキルを知らなかったの?」


「そうですね、錬金スキルしか使っていなかったので知りませんでした」


「そうなのね。じゃぁ、ハルちゃんは錬金スキルに素質があったって事ね。それは楽しみだわ!」


 加工スキルも沢山練習したら加工スキルが持てるようになる事もあるみたいだ。そして加工スキルのレベルが上がると錬金スキルになるんだそう。それは全然知らなかった。

 しかも錬金スキルで金属加工も出来たのね。それってもしかして自分で鉄板とか作れたってこと?!


 だから加工スキルもどう加工するかを思い浮かべるのが大事なんだね。


「ふふ、ハルちゃんが錬金スキルを持っていただなんて……ふふふ、楽しくなってきたわ~」


「錬金スキルで金属も加工が出来たんですね~。知りませんでした」


「あら、ハルちゃんは何に錬金スキルを使っているの?」


「主にお料理ですかね。後は木材は加工してますね」


「お料理!? ふふふ、それは贅沢な使い方ね」


 フィルさんにお土産のクッキーと焼き菓子のセットを渡す。


「これも錬金スキルで作ったのですよ~。手間のかかる料理を作るのも一瞬で出来るので楽しいですよ~」


「あら、それは私もやってみようかしら。確かにお料理が一瞬で出来るって素敵ね!」


「うちはみんな食いしん坊なので食事は大事なのですよ。しかも美味しく思い浮かべるとちゃんと美味しく出来ますしね」


 そんな錬金スキルの使い方をお茶をしながら話し合っていた。錬金スキルでの金属と宝石の加工の仕方も話して貰った。こちらもお料理と同じく良く思い浮かべる事が大事だそうだ。


 ただ、キラキラの実に関しては更に細かく思い浮かべる事と魔力もかなり必要だそうだ。そういえば、魔法を使ってもあんまり魔力を使っている気がしないけど、魔力が多いって事なのかな?


「まずは宝石を入れてみましょう!」


「はい、お願いします!」


『わくわくするぴょん!』

『ライチはなにいろなのぴよ?』


「ん? ライチは身体がオレンジ色だからオレンジ色の宝石があったらそれにしようね」


 フィルさんが小さい宝石が沢山入ったトレーを持ってきてくれた。色々な色がキラキラと輝いてとても綺麗だ。


『綺麗ぴょん!』

『綺麗ぴよ~』


「じゃぁ、この中から使いたい色を選んでね」


「え~と……ひぃろは水色だから……これっ! ベリーはピンクだね。でもピンクの色合いもちょっとずつ違うんだ……あっ!」


 ピンクでも色々な種類があったので、どれにしようか迷っていたら、1つのピンク色の宝石が目に付いた。とても綺麗なベリーの色と同じピンクだったのでそれにした。


「タルトは……どっちの色にしようかなぁ。やっぱり黒っぽいのが良いかな……あっ、これ良い! ライチはオレンジ……あっ、これっ!」


 みんなの色で気に入ったのがあったのでそれにする。タルトのは黒っぽい宝石の中に白いラインが入っていた。タルトらしい白と黒の宝石だった。


「宝石を選んだら、刻印をしたひぃろちゃん達のどこに宝石を入れて、どれくらいの大きさが見えるようにするのかを明確に思い浮かべるの。それで錬金スキルを使うと出来るわ!」


「やってみます!」


 まずはひぃろの水色の宝石。これをひぃろのシルエットの刻印の中に埋め込もうかな。ひぃろの色って分かるように良く思い浮かべる。


「錬金!」


 材料が光り、光が収まると宝石が消えてドッグタグのひぃろのシルエットの中にきらりと輝く宝石がきちんと埋まっていた。思った通りに出来たみたいだ。


「わぁ、出来た!」


「凄いわ! やっぱり錬金スキルを使い慣れているだけあるわ。一度で成功するなんてびっくりよ! じゃぁ、他の子達もやっちゃいましょう。みんな待っているわ」


 周りを良く見たら、ひぃろとタルトも机の上に乗っていた。ひぃろは照れながら、他の子達もわくわくした顔をしている。次はベリーだね。ピンクの宝石を側に置いて良く思い浮かべる。


「錬金!」


 次はタルトだ。黒と白の宝石を側に置く。


「錬金!」


 最後はライチだね。オレンジの宝石を側に置く。


「錬金!」


 なんとか全員分出来たね。宝石を入れる前よりもっと可愛くて素敵なアクセサリーになった。


「ふふ、凄いわね~」


『ハル、見せてぴょん!』


「はい、どうぞ」


『私のはピンクだぴょん~』


『ライチはオレンジぴよ~!』


『ぼくは白と黒だぱん』


『ふふ、ハルありがとくま~。凄く嬉しいくま~』


「ちゃんと思った通りに出来て嬉しいよ~!」


 きちんと出来て良かった。まさか錬金スキルで出来るとは思わなかった。こんなに簡単に出来るとは思わなかった。


「アクセサリーの土台も同じよ。材料とよく思い浮かべる事が出来たら作れるわ。ハルちゃんだったらすぐに出来ると思うわ!」


「はい、やってみます!」


「少し休憩にしましょう」


 かなり集中していたのかもうお昼を過ぎていた。フィルさんの分もアイテムボックスに入っているサンドを出してお茶を入れてみんなで簡単に食べる。


「ごめんね、遅くなっちゃったね」


『いいくまよ~。ハルが楽しそうで良かったくまよ』

『可愛いのが出来て嬉しいからいいのぴょん』


「ふふ、ありがとうね」


 みんなでのんびりお話をしながらご飯を食べる。錬金スキルで色々作れる事を知ったので、宝石とかも見つけたらアイテムボックスに仕舞っておこう。


 食べ終わってから、今度はキラキラの実の事を教えて貰う。


「キラキラの実の加工は簡単にはいかないのよね。キラキラの実とキラキラの実の加工を助けてくれるクリスの実が必要になるの。ただ、そのクリスの実が今王都にはないのよ」


「ないんですか、それは残念です。クリスの実ってどこら辺に生っているのですか? 行ける所だったら行ってきますよ」


「えぇ!? ハルちゃん達が? 危ないわよ」


「一応冒険者なので大丈夫ですよ~」


「えっ!? ハルちゃん冒険者なの?!」


 フィルさんにギルドカードを見せて場所を教えて貰う。


「ゴールドカードって初めて見たわ。ハルちゃん凄い子だったのね……。でも、危ない所だから無理しないようにしてね」


「はい、ありがとうございます」


 フィルさんは地図を出して場所を教えてくれる。北の火山にあるみたいだ。


「場所なんだけど、王都から北に行くとセグルの街があってそこから更に北に行くと火山があるの。そこの火山の山頂に近い辺りにあるらしいの」


「そういえば……火山の魔物で火の魔石を落とす敵っていたりしますか?」


「えぇ、もちろんいるわ。ファイアードラゴン、ファイアーゴーレムが落とすわね」


「ふふふ、それはぜひ行かねばです! クリスの実も沢山採ってきますね~」


「火の魔石は敵が強いのと、辺りが熱いからなかなか取れないのよね。王都でもなかなか出回らないのよね」


「火の魔石はずっと探していたのでぜひ行かなくてはなのです!」


「ふふ、そんなに探していた物なのね。クリスの実は私も欲しいからギルドに指名依頼を出しておくわね」


「明日は行けないので、明後日依頼を受けてから行ってきますね~」


「ハルちゃんはそんな簡単に行ってしまえるのね、やっぱりA級は違うわね」


 なんだかすごく感心されてしまったけれど、ただ単に飛ぶこたつを完成させてぬくぬくで移動したいだけだったりします……えへ。


 明後日は火山に向けて出発する事になりました。その後も、フィルさんとゆっくり話してからお店を出て宿に向かう。


 宿に着いたらすぐにお夕飯を食べてお部屋でゆっくりする。


『ハル、おやつ欲しいぱん~』


「ふふ、今食べたけれどお茶にしようね」


『やったぱん』


『私はミルクティーがいいぴょん!』


「いいよ~。今日はミルクティーにしようね」


 お茶を準備して、食後のおやつなので焼き菓子とチョコレートを出してお茶をする。


「明日は国王様の所だね。その次は火山に向けて出発しようね」


『飛ぶこたつが温かくなったらハルが寒くならなくなるぴょんね! がんばるぴょん!』


「ふふ、ベリーありがとうね。一緒に頑張ろうね~」


『ライチもがんばるぴよー!』


『楽しみくまね~』


「火山の前にセグルの街も見てみようね」 


 そんなお話をしながらお茶をして、明日も早いからクリーンを掛けてみんなでもふもふむぎゅむぎゅして早く寝る事にする。おやすみなさい。 

読んで頂き、ありがとうございます

ブックマークや☆の応援もありがとうございます、更新の励みになります。


明日は国王様の所へ行きます。

楽しく読んで頂けたら嬉しいです。

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