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食材ダンジョン3

 21階へ下りると、やっぱり広いフロアで先がどこまで広がっているのかよく分からないくらい広かった。ここはどんな敵が出るのかなぁ。しっかりとシールドを張り直して、雷を纏わせておく。


「ねぇ、あのピンクに赤のファンシーな牛みたいなのは一体何?」


『くま? あぁ、あれはイチゴミルギューくまね』


「いちごみるぎゅー? えっ、イチゴなの? ミルクなの? それとも牛なの?!」


『ハル、違うぱんよ? イチゴミルギューぱんよ~』


「う、うん……そうだよね」


 と、とりあえず倒してみようか……何が出るのかちょっと楽しみだ。


「えーっと……あれは危ないのかな?」


『あれは突進してくるだけくまね~』


『そんなに危なくないみたいぱんね』


『倒すぴょん!』


『倒すぴよー!』


 大張り切りのベリーとライチが次々とイチゴミルギューを倒していく。ドロップは、討伐記録、瓶に入ったイチゴミルク、牛肉だった。


(ま、まさかのイチゴミルクだった……そしてやっぱり牛肉も出るのだね)


「変な魔物沢山だね……面白いけどね、うん」


 イチゴミルギューを次々倒して階段へ向かう。階段を下りるとまたイチゴミルギューがいたのでそれも次々倒して先に進んで行く。おかげでイチゴミルクと牛肉がたっぷりです。牛カツサンド食べたいな。


 階段を見つけて23階へ下りると、イチゴミルギューとあの犬みたいなのなんだろう?


「ハル、あれはあぶないぱん!」


「えぇ?! あんな犬みたいに可愛いのに?!」


『あれはちくわんくま!』


「ちくわん?? えっ、ちくわ? いぬ? またこのパターンなのー?!」


 確かに、犬みたいだけどしっぽがちくわだ。でも、ちょっと倒すのが可愛そう?


『ハル、あれは見た目可愛いかもしれないけれど、襲われると怖いぱんよ』


「えっ、そうなの? そうは見えないけれど……」


 近づいてきたちくわんを見ていると、目の前で突然大きな口を開けて食べられそうになった。


「えぇぇぇぇ!!!」


 シールドの雷で倒したけれど、確かに襲われる時は私なんて一口で食べられちゃうくらい大きな口だった……あんな怖いの倒そう。うちの子達が食べられたら大変だ!


「よし、倒そう! うちの可愛い子達を食べちゃダメなんだからっ!!」


『ハルをいじめちゃダメくま!』


『ダメなのぱん!』


『ハルをいじめるの許さないぴょん!』


『許さないぴよー!』


(わぁ……ベリーとライチが無双し始めた……あっ、ひぃろまで参戦してる)


 ちくわんのドロップは討伐記録、ちくわだった。やっぱりちくわは落とすのだね、美味しく食べてあげよう!


 辺りのイチゴミルギューとちくわんを全て倒したら、少し進んだ所に階段があったので下りると24階も同じ敵だったのでそのまま倒して進んで行く。


 25階への階段を見つけたので、一度安全エリアに入って休憩をする。今日はアイスティーと焼き菓子とチョコを出してお茶にする。


「強そうに見えないのに強い敵って怖いね……」


『ハルはシールドがあって良かったぱんよ~』


「本当だよね。ちくわんの口は怖かったね」


『ハルが食べられちゃいそうでびっくりしたくまよ』


『ライチも食べられそうでびっくりだったぴよ~』


『ハルをいじめる敵はみんなでやっつけちゃうぴょん!』


「ふふ、みんなありがとうね。みんなが頼りになるからとっても助かっているよ」


 次の階のボスは何だろうなぁ。お茶を終えた私達はお片付けをして、シールドを張り直してしっかりと雷を纏わせてから25階へ下りる。


 25階のボスは……巨大なイチゴミルギューだった。これはまた美味しい牛肉が出るのでは?!


(ふふふ、これは倒さなくては!)


『ハルがやる気くま!』

『ほんとだぴょん!』


「きゃー、また読まれた!」


『ハル、可愛いぱんね~』

『ハル、可愛いぴよ~!』


「い、いつも通り倒そうか! きっと美味しい牛肉でるよ~!」


『やるくま!』

『やるぴょん!』

『負けないぴよ!』


『がんばってぱん~!』


 みんなのやる気も増したので、頑張って倒そう! ひぃろとベリーが近づくとイチゴを飛ばしてきた。このイチゴ収穫出来たらいいのに……。


 ベリーがびりびりアタックをして、ひぃろはアースアローと足元を凸凹にしてバランスを崩したりサポートしている。ライチはファイアアローでダメージを与えている。


 私もベリーに当たらないように、ウィンドカッターで攻撃をする。みんなで戦っていると、巨大なイチゴミルギューを倒した。ぽふん! とアイテムがドロップした。ドロップ品は討伐記録、イチゴミルク、イチゴ、特上牛肉が沢山出てきた。



 やっぱり特上牛肉が出てきたし、イチゴもそのまま残っていたのでこれも貰って行こう。イチゴもイチゴミルクも特上牛肉も大量なのでアイテムボックスに仕舞うのが大変だった。でも、どれもとっても美味しそうなので頑張る!


 イチゴが手に入ったから、ショートケーキにイチゴジャム……後は何を作ろうかなぁ。ジャムサンドクッキーもいいなぁ。新しい食材はうきうき楽しくなっちゃうね。


 そろそろ野営したい所だけど、ここでまたボスが出たら大変だから……あれ? それはそれで美味しい特上牛肉食べ放題に……よし、ここで野営しようかな。


「ねぇねぇ、ここで野営して行こうか」


『いいぱんよ~』


(あれ、タルトが大丈夫ってことはボス出ないのかな?)


『ご飯食べたいくま~』


『ダンジョンにお泊りぴょん!』


『ハルのご飯食べたいぴよー!』


 野営の準備をして、食べるのは飛ぶこたつにするので出しておく。コンロも準備して、今日は何を作ろうかなぁ。牛肉も沢山手に入ったから、焼き肉丼にしちゃおうかな。特上牛肉も入れて食べ比べしちゃおう。後はお味噌汁かな。丼がシンプルだから具沢山にしよう。


 焼肉とかバーベキューしたいな……鉄板と網が欲しい。どこかに売ってないかなぁ、それかどこかで作って貰えないかな? たこ焼きの鉄板も欲しいな。具材を色々入れて作りたい!


 材料を準備して作り始める。ライチには焼き肉丼というよりはお肉寿司を作る。肉巻きおにぎりも食べたいなぁ。今度作ろう!


『ハル、お腹空いたぱん~』


「うん、もうすぐ出来るから少し待っていてね。味見に一口どうぞ~」


『ふふ、美味しいぱん~! ハル、ありがとうぱん』


 みんなの目がきらんっ! と光った気がする。ちゃ、ちゃんとみんなにもあげるつもりだったんだよ?! みんなにも早くあげないと……。


「いいえ、どういたしまして。みんなもはい、味見どうぞ~」


『やったくま!』

『やったぴょん』

『美味しいぴよ!』


 みんなが美味しそうに味見してくれたので、安心して続きを作り始める。後は食後のデザートにサツマイモで大学芋を作ろうかな。水にさらしたサツマイモを揚げて、蜜を絡める。久しぶりだけど、美味しそうだなぁ。


 そういえば、まだ小豆を見つけてないな。餡子欲しいなあ……和菓子食べたい。


『ハル、何か困っているぴょん? お手伝いするぴょん?』


「ん? もうベリーったら私の考え読むの上手すぎだよー。まだ見つけていない食材があるから欲しいなって思っていただけだよ」


『ハル、何が欲しいくま?』


「小さい豆なんだけど、お砂糖を入れて煮ると甘くって美味しい餡子が出来るんだよ。それでお菓子が作れるんだよ」


『美味しいのぱんね!』


『食べてみたいぴよ!』


「そのうち見つけたら作ろうね」


『みんなで一緒に探すぴょん』


「ふふ、みんなありがとうね」


 ご飯の準備をして、みんなでご挨拶をして食べ始める。焼き肉丼美味しい、特上牛肉はもう美味しいとしか言えないくらい美味しかった。幸せすぎる!


『ハル、お肉2種類入っているのくま? 美味しいのくま!』


「うん、そうだよ。ボスの特上牛肉も入れてるよ。とっても美味しいよね!」


『うん、すっごく美味しいぱんっ!』


『ふふふ、美味しいぴよ~。ハルお代わりぴよっ!』


 ライチとみんなにもお代わりを出してあげる。みんなで美味しく食べて、大学芋も食後にお茶と一緒に出した。


『甘くってほくほくしていて美味しいぴよ~』


『これ好きぴょん!』


「ふふ、甘くて美味しいよね。私も好きなんだ」


『美味しいくま』

『もっと食べたいぱん~』


 みんな何でも美味しく食べてくれるから嬉しいなぁ。新しい食材も沢山あるから色々作りたいんだけどなぁ。街に行くと宿のご飯があるからなかなか減らない……。


 食べた後は、みんなにクリーンを掛けてテントに入って一緒に寝る事にした。みんなをむぎゅむぎゅしておやすみなさい。

読んで頂きありがとうございます。

ブックマークや☆の応援もありがとうございます、とても励みになります。


明日で食材ダンジョン攻略完了です!

食材系魔物の名前にかなり悩みましたが、楽しく読んで頂けたら嬉しいです。

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