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食材ダンジョン2

 唐揚げを沢山作る事にして、後は何を作ろうかなぁ。

 アルスさん達も沢山食べるだろうから、いっぱい作ろう! 親子丼とお味噌汁を作ろうかな。ココ肉が沢山あるから、錬金でミンチにして、つくねとチキンナゲット作ろうかなぁ。ついでにポテトも揚げよう。


 早くベリー用のフードプロセッサーの刃を作れるようになるといいなぁ。そしたらベリーにミンチをお手伝いして貰えるのになぁ。


 材料を準備して、下拵えをしているとカレンさんが気が付いた。


「カレン大丈夫か?」


「アルス、ザック? あっ、キノコッコは?! 怪我は?!」


「大丈夫だ。ここに居るハルが助けてくれたから、全員無事だ」


「……良かったぁ。ハルさん、助けてくれてありがとうございました。って、こんなに小さい子に助けられたの!? あっ、ごめんなさい。えーっと……ハルちゃんって呼んでも良いかしら?」


「うちのスライム達が強いからですよ~。名前は好きに呼んで貰って大丈夫ですよ。本当に無事で良かったです。ここは安全エリアの中なのでご飯が出来るまでゆっくりしていてくださいね」


「ありがとう……えっ? ご飯?」


「うちはみんな食いしん坊なので、ご飯は必須なんですよ。なので気にしないでくださいね」


『ハルのお料理美味しいくまよ~』

『一緒に食べようぴょん~!』

『美味しいぱんよ~』

『美味しいぴよっ!』


「わぁ、可愛い……な、撫でても良いかしら?」


 そうカレンさんに声を掛けられると、撫でられるのが好きなみんなはカレンさんに寄って行って撫でて貰っている。楽しそうで良かった。


 お料理をどんどん進めていく。つくねはお味噌とお砂糖、トロンの実、卵を混ぜて焼いて、甘辛のタレを絡めて完成。チキンナゲットも玉ねぎの摺りおろしと卵を入れて混ぜたら、小麦粉を付けて揚げたら完成。タレはケチャップとソースを混ぜ合わせた物で良いかな。


 唐揚げとポテトも揚げて、親子丼も次々と作る。野菜はイカを入れた炒め物とサラダにした。


 お料理が出来たら大き目のテーブルと椅子を土魔法で作って準備をする。みんなを座らせてあげて、ご挨拶をして食べ始める。


「とっても美味しそう。ハルちゃんはお料理上手なのね、凄いわ」


「前に食べたのも美味しかったよな、ザック」


「そうだな。でもこのお味噌汁なんか前と違うな。すごく旨くなっている気がするんだが……」


「顆粒だしが出来ましたし、お味噌汁は具材で色々変わりますからね~」


「ハルの料理は聞き覚えのない物が多くてよく分からんが、本当に旨いな」


「王都で色々な調味料が売られ始めたのですよ~」


「調味料? もしかして、それもハルか?」


「大元を作っただけで、国と商業ギルドが主ですよ」


「また規模がでかいなぁ」


「王都で売られているなら私も欲しいわ!」


 アルスさん達も調味料を気に入ってくれるといいなぁ。


 みんな沢山食べてくれて嬉しいな。美味しいって言って貰えるととても嬉しいから、ついにこにこしてしまう。


『ハル、このつくね好きくま~』


『このナゲットも美味しいぴょん!』


「良かった。沢山食べてね」


『ハル、親子丼お代わりぱん~』


『ライチもナゲットもっと食べたいぴよ~!』


「はい、どうぞ~」


 タルトに親子丼、ライチにはナゲットを小さくして出してあげる。ダンジョンの中なのに、みんなでこんなに大騒ぎしてのんびり食べているのも不思議な感じだね。


「アルスさん達はこれからどうするんですか?」


「ここのボスを倒して帰るか、15階まで上って外に出るか悩む所だな。15階に上がるまでもキノコッコに襲われるからなぁ」


「20階のボスはまだ倒したことないからなぁ。でもカレンの調子はどうだ?」


「もう大丈夫よ。ハルちゃん達のおかげで問題ないわ」


「ハル達はどうするんだ?」


「このまま進んでみる予定ですよ~。30階までだと聞いたので行ける所まで行こうかと思ってます」


『全部倒すぴょん!』


「そうだね~、行けたら30階まで行こうね」


「まだ誰もこのダンジョン踏破していないんけど、ハル達なら行けそうだなぁ」


「確かにな」


 アルスさんとザックさんに言われたけど、確かに行けそうだよね。みんな強いし、シールドもあるしね。


「20階のボスは一緒に行きませんか? どれくらいでボスが復活するかも分かりませんし、20階のボスを倒せば外にも出られるでしょうし」


「そうだな、一緒に行くか」


「お、それはいいな。カレンも良いよな?」


「えぇ、アルスとザックに任せるわ」


 食べ終わったので、お茶を入れて食後のデザートにフルーツゼリーを錬金でささっと作る。フルーツはブドウ、アプル、オレン、ブルベリにした。フルーツたっぷりが嬉しいのです。


「ダンジョンでデザートまで……しかもとても綺麗で美味しそう」


「今日はフルーツゼリーです。どうぞ~」


『フルーツいっぱい嬉しいくま~』

『美味しいぴょん』

『美味しいぱん~』

『どのフルーツも美味しいぴよ!』


「さて、ボス行ってみるか!」


「全員にシールドを張りますね」


 アルスさんの声でみんなが準備を始める。私もお片付けをして準備する。タルトは肩に、ライチは頭に乗せてあげる。全員にシールドを張って準備完了!


 20階に下りてみると、広いフロアの中央に巨大なキノコッコ。ボスまでキノコッコとは思わなかった。念のため全員のシールドに雷を纏わせる。


「行くぞ!」


 アルスさんの掛け声で戦闘開始だ!

 

 私はカレンさんと一緒に後衛にいる。アルスさんとザックさんとベリーが巨大キノコッコに突撃していく。巨大キノコッコは何かを沢山飛ばしてきたと思ったらキノコが飛んで来た。しかも普通のキノコッコも沢山召喚している。


 シールドが弾いてくれるけれど、キノコが飛んでくるとは……。ひぃろは土魔法でキノコを防いだり、アースアローでキノコッコの気をひいたりと援護が上手い。


 カレンさんが魔法を使いやすいように、少し前にシールドを張っておく。


『ファイアアローぴよ!』


 ライチもファイアアローで援護していく。少しすると巨大キノコッコを倒したみたいで、ぽふん! とアイテムをドロップした。


「お疲れ様でした。キノコが飛んで来た時はびっくりしましたね」


「本当よね。まさかキノコを飛ばしてくるとは思わなかったわ。でもハルちゃんのシールドのおかげで全然大丈夫だったわ、ありがとうね」


「いえいえ、どういたしまして」


「それにしても、ハルちゃん達みんな強いわね。見習う所が沢山あったわ」


 そんな事言われたら照れちゃう。と思っていたらカレンさんになでなでされた。ライチとタルトもなでなでして貰っている。


 ひぃろとベリーも楽しかったようだ。ドロップは討伐記録、魔石、大量のキノコ、大量の特上ココ肉だった。特上のココ肉って美味しいのかな……。


「ハル、アイテムどうする?」


「キノコとココ肉半分貰って良いですか? 特上ココ肉美味しそうです!」


「ん? あぁ、もちろん。っていうか全部持って行っていいんだが……?」


「でも、全員で倒したのだから半分にしましょう!」


「じゃぁ、助けて貰ったのもあるから魔石はハルが持って行ってくれな」


「うーん、じゃぁ有難く頂きますね」


「こちらこそありがとうな。」


 キノコと特上ココ肉を沢山と魔石も貰ってしまった。しかし、やっぱりアルスさん達は強かったなぁ。ベリーとも連携出来るって本当に凄い。


「じゃあ、俺達は先に街に戻っているな。気を付けてな!」


「ハル達頑張れよ! 無理はするなよな」


「ハルちゃん達気を付けて行ってきてね」


「はい、ありがとうございます」

『頑張るくま~』

『頑張るぴょん!』

『がんばるぱん~』

『がんばるぴよっ!』

 

 アルスさんはそう言うと私達の頭を撫でてくれた。ザックさんもカレンさんも撫ででくれた。なんだか甘やかされている感じでくすぐったい感じです。



 ボスを倒すと階段と魔法陣が出るみたいだ。アルスさん達は魔法陣に乗って消えた。私達は階段で21階へ向かう。次の敵はどんなかなぁ。

読んで頂き、ありがとうございます。

ブックマークや☆の応援もありがとうございます、とても励みになります。


明日も食材ダンジョンです。

楽しく読んで頂けたら嬉しいです。

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