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街で色々報告する

「みんな、おはよう」


『おはようくま』

『おはようぴょん』

『ぱん~』

『ハル、おはようぴよ!』


 タルトが眠そうだ。目があんまり開いてない感じだよ~。着替えて準備をする間に、まだちょっとうとうとしている。食堂へ向かうのもタルトは眠そうだったので、抱っこして食堂へ向かう。きっとご飯が来たら起きるかな。


「ステラさん、おはようございます」


「ハルちゃん達おはよう。あら、タルトちゃんは眠そうね~」


 ステラさんが朝ごはんを持ってきてくれたら、やっぱりタルトが起きた。食べ物には勝てなかったみたいだね。ステラさんと2人でちょっと笑ってしまった。


 朝ご飯はおにぎりとお味噌汁、サラダだった。これは朝から嬉しいなぁ。みんなで美味しく頂いた後は、宿を出て商業ギルドへ向かった。


 商業ギルドへ着いたら、受付のお姉さんにギルマスの部屋に案内された。


「こんにちは、戻ってきました」


「おう、ハル無事に戻ったか。リンツで顆粒だしに使える物はあったのか?」


「はい、ありましたよ。無事に顆粒だしが作れましたよ」


 顆粒だしをギルマスに渡す。材料の昆布と煮干しも出して見せた。


「こっちが煮干し、こっちが昆布です。これと塩を入れると顆粒だしになります。これはお味噌汁を作る時に少し入れると美味しくなります」


「ほう、これを仕入れれば良いんだな。これは見本に買い取っても良いか?」


「はい、大丈夫ですよ。沢山買ってきたのでどうぞ。後、大量の魚と貝もあるんですが買い取りお願い出来ますか?」


「なに!? も、もしかして新鮮なのが沢山なのか!?」


「はい、アイテムボックスに仕舞ってあるので新鮮なままですよ」


「相変わらず規格外だな。よし、少し買い取らせて貰おう」


 アイテムボックスに大量に入っているお魚が、少しでも買い取って貰えるのはとても助かるし、美味しく食べて貰えるなら食べて貰いたい。


「後、顆粒だしとお魚は国王様にも持って行った方が良いですか?」


「そうだな、持って行くと喜ぶな。ついでに料理長もな」


「料理長もですか。いつ行ったら良いですかね?」


「こちらで手続きしておく。また少し料理作って貰う事になるだろうけど構わないか?」


「はい、大丈夫なのでお願いします。後、ランタール国に行ってみようと思うのですが、どんな国か教えて貰っても良いですか?」


「ランタールに行くのか。ランタールは鉱石と鍛冶の国だな。クラフティア国とも交易があって、武器や調理器具などの輸入をしているぞ。後、クラフティアのダンジョンは食材が多いけれど、ランタールでは鉱石が多く出るみたいだな」


「友好国なのですね。それなら安心して行けそうですね。それに鉱石があるから鍛冶が盛んなのはとても楽しみです。そしてダンジョンもあるのですね、楽しそうです。あれ? クラフティアにもダンジョンがあるのですか? 海ダンジョンは行ってきましたけれど……」


『美味しい物あるくま?』

『ダンジョン楽しそうぴょん!』

『美味しい物! 行きたいぱん!』

『ライチも倒したいぴよ!』


「知らなかったか? この王都の近くにもダンジョンがあるんだよ。東門の近くだな」


「王都の近くにあったのは知りませんでした、今度行ってみます!」


「国王に会ってからにしてくれな」


「はい」


 ランタール国は鉱石と鍛冶って事は鉱山があるのだね。岩喰魚いるかなぁ、鉱山も行けたら行って来よう。そして王都の近くにもダンジョンがあったのは知らなかった。ランタールに行く前に行ってみようかな。ひぃろ達も行く気になっているしね。


 商業ギルドの1階でお魚を買い取って貰ってから商業ギルドを出る。その後は食材屋のメレさんの所へ行く前に、ご飯を食べに屋台へ行く。


 今日は屋台でドーナを買う予定。後はみんな好きだから、串肉も買おうかな。屋台でドーナは15個、串肉は10本買った。余ったのはアイテムボックスに仕舞っておこう。容量が無制限だからつい色々入れてしまうけれど、本当に助かっている。これのおかげで野営してもどこに行っても安心なのだ。


 後は、オレンジュースをみんなの分買って近くの空いているテーブルに座って準備をする。みんなでご挨拶をして食べ始める。ライチには小さく切り分けてあげる。


「久しぶりにドーナを食べるけど、やっぱり美味しいね」


『ハル、このドーナ甘くってさくっとふわっとしておいしいのぴよ! もっと食べたいぴよ~』


「ふふ、美味しいよね。食べられる分だけ食べて良いからね」


 みんなも美味しそうにドーナと串肉を食べている。いつ食べても本当に美味しい。


『ハル、久しぶりに食べるけどどっちも美味しいくまね~』


『この後はメレさんの所ぴょん?』


「うん、そうだよ~」


『美味しい物沢山あって楽しいのぱん』


「ライチは初めてだから楽しみだね」


『楽しみぴよ!』


 みんなで美味しくご飯を食べた後は、お片付けをして食材屋さんへ向かう。メレさんの所では、小麦粉とかお砂糖とか足りなくなってきている物を補充しないとだね。


「こんにちは~」


「あっ! ハルさん達お帰りなさい!」


「ただいまです」

『ただいまくま~』

『ただいまぴょん!』

『ただいまぱん~』

『はじめましてぴよ!』


「わぁ、かわいい子ですね。私はメレって言います。よろしくお願いしますね」


 ライチが羽をパタパタさせてご挨拶してる。ついつい私もなでなでしちゃう。みんなもなでなでしてからメレさんと話し始める。


「リンツで顆粒だしの材料を見つけましたよ。作ってみたので、これをどうぞ」


「わぁ、ありがとうございます。お味噌汁に入れるんですよね?」


「はい、作る時に少し入れて貰えると美味しくなりますよ」


「後で試してみますね。楽しみです~」


 メレさんとお話している間、みんなはお店の中をぽよんぽよんして色々探しているみたい。これ美味しそうとか色々聞こえてくる。


 メレさんに小麦粉、砂糖、塩など足りない物を出して貰い、沢山買ってアイテムボックスに仕舞って行く。


 食材屋さんを出た後は宿へ向かう。宿の部屋でみんなでのんびりお話する。


「ランタールに行こうと思うのだけど、その前にここの王都近くにあるダンジョンにも行ってみる?」


『行きたいくま!』

『もちろんぴょん!』

『美味しい物沢山欲しいぱん』

『倒したいぴよー!』


「じゃぁ、国王様に会ってからダンジョンに行って、それからランタール国に行こうか」


 食材があるダンジョンはとても気になるので、行ってみる事にした。どんな食材があるんだろうなぁ、とっても楽しみだ。


 みんなとお話していたら、お夕飯の時間になったのでみんなで食堂へ向かう。明日国王様の所に行く事になったとステラさんが伝言してくれたので、明日は朝から商業ギルドへ向かう事になった。

 粒の実の木がどうなったか見て来たいな、ひぃろの育成スキルでどれくらい大きい木の実が出来るのか見てみたい……。


 今日のお夕飯はオーク肉と野菜の炒め物、サラダ、お味噌汁、ご飯だった。お味噌汁に顆粒だしを使ったようで、美味しくなっていた。炒め物はこってりするけれど、ご飯が進む味でとても美味しかった。


『ふふふ、美味しいのくま~』

『お味噌汁も美味しいぴょん!』

『ハル、炒め物もう少し欲しいぱん』

『ハル、ご飯食べたいぴよ!』


 美味しそうに食べるみんなにほっこりしてしまう。あんまりにも可愛いので、後でみんなをなでなでしちゃおう!


 部屋に戻ると、クリーンを掛けてベッドでゴロゴロ遊ぶ。みんなをむぎゅむぎゅーっとするときゃー! って言うのが可愛い。


「明日は国王様の所に行こうね」


『美味しい物食べるくまー』


(国王様の所に行ったら食べられるって覚えたの!?)


『国王様おいしいぴょん!』


「食べちゃだめー」


『美味しい物作るぱんよ?』


「うん、でも国王様は食べないでね」


『だめぴよ?』


「国王様は人だから食べちゃダメなのよ~」


『人は食べないぴよ! 美味しい物たべたいぴよー!』


「そうだね、美味しい物食べようね」


 そんな会話をしながら、みんなをむぎゅーっとしてお休みなさい。 

読んで頂きありがとうございます。

ブックマークや☆の応援もありがとうございます、とても励みになります。


楽しく読んで頂けたら嬉しいです。

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