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海ダンジョン3(11月26日改訂)

 10階のボス部屋から、11階に下りる。少し歩くと、私の身長くらいのイカが泳いでいる。


(わぁ、イカだよ。美味しそう……ふふふ、沢山採っちゃうぞ!)


『ハル、あれ美味しいぴょん?』


(ぎくっ!)


「う、うん。あれはイカだよね?」


『ハル、あれはイカスッミーくまよ?』


「イ、イカスッミー? そ、そんな名前なんだ。でもイカってついてるしきっと美味しいはず?」


『よし、いっぱい採るくま!』

『もちろんだぴょん!』

『やっちゃうぱん!』

『ライチもやるぴよ~!』


(やっぱりやる気モードにしちゃった……でもイカ美味しいし……食べたいからいっかぁ)


「よし、沢山採って帰ろう!」


 全員にシールドを掛けなおし、雷を纏わせる。イカは襲ってこなかったので、ひぃろとベリーがぴょんぴょん跳ねて倒している。ドロップは小さめの魔石、イカ、討伐記録だった。


 私も戦闘に参戦しようと思ったら、頭の上から声がした。


『ファイアアローぴよ!』


 私が参戦する間もなく、見えているイカスッミーは倒し終わっていた。その後もイカスッミーを倒しながら階段を探す。イカ料理何を作ろうかなぁ。イカ飯作りたいけれど、もち米がない……。イカリング、イカ刺し、塩辛も作っちゃおうかなぁ。バター醤油焼きとか……さっき食べたのにお腹が空きそう。


 イカスッミーを倒しながら進んでいたら、やっと階段を見つけた。12階へささっと下りると、またイカスッミーがいた。倒してはドロップ品をアイテムボックスに仕舞いながら進んでいたら、タルトからストップが掛かった。


『ハル、そこにとげとげがいるぱん。気を付けてぱん』


「とげとげ?」


 タルトが言う方を見てみると、ひぃろ達より大きなウニがいた。針がうにょ~と動いている。


(ウニだ~! ふふふ、絶対採って行くんだ!)


『あっ! ハルがまた美味しい物を考えている顔しているぴょん!』


『ぱん?! 美味しい物あったぱん?』


『とげとげ痛そうぴよ』


「わぁぁ、ベリーったら読まないで~。あのとげとげの中にあるのが美味しいんだよ」


『それは採らなきゃくま!』


『いっぱい採ってぴよ!』


「でもあのとげとげどうやって近づいて大丈夫?」


『近づくと針を飛ばすから、遠くから攻撃した方がいいぱん』


『ぼくに任せるくま! アースアロー!』


『ライチもやるぴよ! ファイアアロー!』


 ぽふん! とアイテムをドロップした。討伐記録、なぜかお店で売られているような箱入りのウニが出た。不思議ドロップだなぁ。でもきっと美味しいからまぁ……良いかな。倒しながら進むと階段を見つけた。


 13階に下りると、イカスッミーが大きくなっている。でも大きくなってもやる事は変わらないので、そのまま進もうとしたら、大きなお魚が物凄いスピードで突進してきてびっくりした。


「ひゃっ!?」


 目を瞑っている間に、ビリビリッと音がして大きなお魚を倒していた。ドロップは小さめの魔石、大きなマグロだった。


(マグロだよ、マグロ! お刺身食べたーい!)


「ひぃろ、今の突撃してきたのは何?」


『あれは、オオマグーロくま! あれは眠らないから夜でも突進してきて危ないお魚くま』


(大間? それとも大マグロ? でもやっぱりマグロなのだね)


「そうなんだ、ありがとう。夜も突進してくるって怖いね」


『ハルはシールドがあるから大丈夫だけど、普通の冒険者は大変なのぱん』


「そうだねぇ」


 マグロもいっぱい採って行こう! お刺身、海鮮丼、ネギマ鍋、兜焼きもいいなぁ。煮ても美味しいね。


(ふふふ、お魚いっぱい嬉しいなぁ。このダンジョン素敵すぎるね)


「このダンジョンは相性が良いから楽しいね!」


『そうくまね~』


『美味しい物沢山で嬉しいぱん』


「そうだね、美味しい物沢山だったね。今度またお魚料理を、沢山作ろうね!」


『楽しみぴよ~!』


『ハルのお魚料理楽しみぴょん!』



 大き目のイカスッミーは魔石の大きさも少し大きくなっていた。イカスッミーとオオマグーロを倒しながら階段を探す。所々にウニもいるから忘れずに倒してアイテムボックスにドロップを仕舞って行く。


 13階の階段を見つけた所で、野営する為に安全エリアに入る。テントを出して、コンロとかを出して周りにシールドを張ってから準備をする。


「みんな、お疲れ様。お夕飯にしようね、何か食べたい物あるかな?」


『ハルがお魚美味しいって言っていたから食べたいくま!』


「じゃぁ、海鮮丼にしようか。色々なお魚を乗せて食べるんだよ」


 鑑定でお刺身で食べられるかをきちんと確認してからお料理を始める。ウニもマグロもイカも生で大丈夫だったので、今日は海鮮丼! 嬉しいなぁ。


 ご飯は錬金でささっと炊いて、すし酢を混ぜて酢飯を作る。お出汁も取れるようになったので、出汁巻き卵もささっと作る。海苔がないのが残念だけれど、今日はそのままお刺身を乗せていく。


 ライチには小さめのお寿司にしてあげよう。これなら一口ずつ食べられるかな?


 お茶はもちろん緑茶を準備して、みんなでご挨拶をして食べ始める。


「ん~~~~~! 美味しいっ!」


 久しぶりの海鮮丼はとても美味しかった。どのお刺身も地球で食べていたのよりも味が濃くて旨味もすごくてとても美味しかった。


『ハル、このウニ美味しいくま!』


『イカがちょっとねっとりとして、この酸っぱいご飯ともお醤油ともとても合うぴょん!』


「ね、このウニもイカもとても美味しいよね!」


『この卵もいつもとちょっと違って美味しいぱん』


「それは、お出汁を入れた卵焼きなんだよ。これも好きだったんだ」


『ハル、どれもとてもおいしいのぴよ~!』


「ふふ、喜んで貰えて良かったよ」


 ご飯を食べて少し休憩した後は、テントに入る。テントの中でひぃろ達と沢山お話をしたり、むぎゅむぎゅーっともふもふーっとしたりして寝る事にする。


 朝はささっとご飯を作って食べてから先に進む。今日は20階をクリアしてお外に出たい。


 お片付けをして14階へ下りる。14階も大き目のイカスッミーとオオマグーロも少し大きくなっていた。シールドを張り直し、雷を纏わせて先に進む。途中、ウニももちろん倒して進む。


 広いからなかなか階段が見つからないけれど、美味しい物が沢山なのであんまり気にならない。お昼を食べて1時間くらい歩いた所で階段が見つかった。次はボスがいる階だから気を付けないと。シールドを張り直し、強めの雷を纏わせてから15階に下りる。



 15階に下りたら、広い部屋に着いた。ボスはどこだろう?

 キョロキョロと探していたら、少し先に赤い身体が見えた。少し近づいてみると、巨大なカニだった!


「カニだ~!! 美味しいの来たよ!」


『くま! 美味しいくまっ?!』


『倒すぴょん!』


『やるぱん!』


『やるぴよ!』


「でも殻が硬いから気を付けてね。ベリーのびりびりアタックが効くといいのだけど、殻が硬いからベリーが危ないかも」


『任せるぴょん! 美味しく食べてあげるのぴょん!』


「食べる前に倒して~!」


 ベリーがアタックした後にウォーターカッターで関節を切ってみようかな。


 どっしーん! ビリビリビリッ


「ウォーターカッター!」


 スパスパッと関節を切っていく。両方のハサミを落とした所でぽふん! とアイテムをドロップした。ドロップは大き目の魔石、討伐記録、タラバガニくらいの大きさのカニが沢山ドロップした。


(ふふふ、沢山食べられるの嬉しいなぁ)


 ドロップをアイテムボックスに全部仕舞ってから、お茶タイムにする事にした。


「みんなお疲れ様。16階に下りる前にお茶しようか」


 パウンドケーキにジャムとアイスを付けようかな。アイテムボックスに入っていた物を出して盛り付ける。お茶はアイスティーかな。準備をして、ご挨拶をして食べ始める。


『甘くって美味しいくま~』


「沢山歩いて、戦闘もして疲れているだろうから、甘い物が美味しいよね」


『パウンドケーキだけでも美味しいのに、アイスを付けるともっと美味しいのぴょん!』


『全部乗せて食べるのも美味しいぱん~』


『とってもとっても美味しいぴよ~!』


 みんなでのんびりお茶してから、16階へ向かう。

読んで頂き、ありがとうございます

ブックマークや☆の応援もありがとうございます、とても励みになります。


明日で海ダンジョン攻略終わります。

楽しく読んで頂けたら嬉しいです。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 更新ありがとうございます。 ほぼ『お散歩』で無双状態のハルさんたちを、地元の屈強な冒険者たちが二度見する光景が想像できますね(笑) 冒険者A「し、信じてもらえないかも知れないが、俺は…
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