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飛ぶかぼちゃ2

 お昼ご飯を食べ終わったので、もう少しかぼちゃを集める事にした。私は参加出来ないので、アイテムボックスに仕舞ったり、お茶の準備をする事にした。


 ひぃろ達について、飛ぶかぼちゃのいる所へ向かうと、ひぃろが立ち止まった。


『ハル、巨大かぼちゃがいるくま!』


「巨大かぼちゃ?」


 巨大かぼちゃ? もしかして飛ぶかぼちゃの大きいやつ?

 そ~っと窺ってみると……5メートルくらいあるかぼちゃが空を飛んでいる……?いやいや、羽はあるけど、あんなに大きくてなんで飛べるの?!


「あ、あれ、なに!?」


『巨大かぼちゃだぴょん』


『かぼちゃ大きいぱん~』


「えっと、あれは倒せるの??」


『僕たちだと届かないから、ハル、ウォーターカッターで半分に出来るくま?』


「う、うん、強めに撃ってみるね」


『ぼく達は他のを捕まえているぱん』


「わ、分かった、頑張るね」


 強めの回転を掛けたウォーターカッターでまずは半分にしよう。


「ウォーターカッター!」


 スパッ! と綺麗に半分になった。と思ったらぽふん! とアイテムがドロップした。巨大かぼちゃからは魔石と、大量のサツマイモ、栗、かぼちゃが出た。……芋栗かぼちゃ?? そんなドロップがあって良いのか……なんだか力が抜けたよ。


 私は巨大かぼちゃを倒したので、椅子とテーブルを作って少し休んでからお茶を入れる。今日はみんな沢山ぴょんぴょんしているから、甘めのアイスティーを入れよう。


 サツマイモが手に入ったから、スィートポテト作ろう。サツマイモ、バター、砂糖、卵を出して、美味しいスィートポテトを思い浮かべて……。


「錬金!」


 材料が光り、光が収まると、美味しそうなスィートポテトが出来ていた。お皿に取り分けてからアイテムボックスに仕舞っておく。アイスティーはさっぱりと少し酸っぱいアイスレオンティーかな。


 ひぃろ達の方を見てみると、3人がぴょんぴょん跳んで飛ぶかぼちゃに乗る、乗るとぽふんとかぼちゃに変わる。見てるとちょっと楽しいな。

 それにひぃろ達もとても楽しそうにぴょんぴょん跳び跳ねている。お茶の準備も出来たし、かぼちゃの回収に向かう事にする。


 地面に転がっているかぼちゃをアイテムボックスに仕舞っていく。この大量のかぼちゃは何にしようかな。半分くらいギルドに売ってもまだいっぱいありそうだ。

 パンプキンパイにしてもいいし、ポタージュも美味しい。かぼちゃのニョッキも食べたいなぁ。


 そんな事を考えていたら、飛ぶかぼちゃの採取? は終わったみたいだ。


『ハル、楽しかったくまー』

『楽しかったのぴょん!』

『ぼくも楽しかったぱん~』


「ふふ、沢山ぴょんぴょんかぼちゃ捕まえて楽しかったんだね、良かったね~。ギルドの分も沢山あるね。疲れただろうから、お茶にしようか」


『くまっ!』

『ぴょん!』

『ぱん!』


 みんなにクリーンを掛けてから椅子に座らせてあげると、スィートポテトとアイスレオンティーを出してあげる。


『ハル、これ何ぴょん?』


「今日は巨大かぼちゃからサツマイモが出たからスィートポテトを作ったよ。後はさっぱりとアイスレオンティーだよ」


『美味しそうぱん』


『早く食べようくま~』


 みんなでのんびりお茶の時間を楽しんだ。スィートポテトも甘くってしっとりして、とても美味しかった。みんなも気に入って、また今度作ってあげる事を約束した。


「じゃぁ、そろそろ街へ帰ろうか。みんなは疲れてない? お部屋に入る?」


『ぼくは平気くま~』


『ちょっとお昼寝したいぴょん』


『ぼくもお昼寝ぱん~』


 ベリーとタルトは、バングルのお部屋で少しお昼寝する事になった。ラグとクッションで快適に過ごせるといいな。


「ひぃろは肩に来る?」


『大丈夫くま~』


「うん、疲れたらいつでも言ってね」


『ハル、ありがとうくま~』


 ひぃろは体力があるタイプみたいだね。いつものようにぽよんぽよん跳ねて先導してくれる。

 ひぃろと2人は久しぶりなので、最初の頃みたいだ。ひぃろに会えて良かったなぁ。おかげで今はとても楽しい。


『くま~、ちょっと肩に乗ってもいいくま?』


「うん、もちろんいいよ」


 ひぃろを抱っこすると小さくなってくれたので、肩に乗せてあげる。


『ハル、大好きくま~。ふふふ、1人占めしているみたいでちょっと嬉しいくま~』


「私もひぃろ大好きだよ。ひぃろと2人だと最初の頃みたいだよね。一緒にいてくれてありがとうね。これからもよろしくね」


『ぼくもハルと一緒に居いられて嬉しいくま~。これからもよろしくくま』


 わざわざ言いに来てくれたひぃろが可愛くて頬ずりする。ひぃろに案内してもらって街へ向かって歩いて行く。


 1時間くらい歩くと街へ到着した。東門を潜って冒険者ギルドへ向かう。冒険者ギルドのドアを開けて、まずは買い取りカウンターへ向かう。


「こんにちは、あの、量が多いのですが良いですか?」


「はい、こんにちは。こちらへどうぞ」


 広い場所へ案内してくれたので、そこに大量のかぼちゃを出した。巨大かぼちゃの魔石とかも出した。


「全部買い取りで良いのかな?」


「かぼちゃ半分くらい欲しいです。後、巨大かぼちゃのもあるんですが、どうしましょう?」


「なに!? 巨大かぼちゃがあるのか! それはこっちに別に出して貰って良いか?」


 飛ぶかぼちゃと巨大かぼちゃの違いがあるのか聞いてみたら、巨大かぼちゃのドロップ品はどれも最高に美味しいらしい。少し売って欲しいという事なので、半分にした。後、魔石も使える事が分かったので、買い取りして貰わなかった。


「飛ぶかぼちゃも巨大かぼちゃも沢山で助かるよ、これ受付に出してね」


「はい、ありがとうございました」


「リルさん、ただいまです。これお願いします」

 

 討伐記録の紙とギルドカードをリルさんに出して、手続きをして貰う。


「ハルちゃん達、お帰りなさい。お預かりしますね。巨大かぼちゃも討伐出来たのね、凄いわ。怪我はしなかったかしら?」


「はい、大丈夫です。巨大かぼちゃの大きさにびっくりしました」


「ふふ、かなり大きいらしいものね。でも味はとても甘くって美味しいのよね。はい、手続き終わったわ」


「飛ぶかぼちゃより美味しいんですか?」


「そうなのよ、どれもとっても甘くって美味しいのよ~」


「それは、とても楽しみです!」


 冒険者ギルドを出て、宿に向かおうと思ったら、ひぃろが洋服屋さんへ行くというのでそちらに向かう。そういえば、耳付きフードが出来ているかもしれない。


 洋服屋さんに着いたので、ドアを開ける。


「アリサさん、こんにちは」


「ハルちゃん、いらっしゃい。出来てるわよ!」


「ありがとうございます」


「さぁ、ハルちゃん。着てみてっ!」


「えぇぇ?!」


『ハル、これ着るくま!』


『ハル、こっちぱん!』


 アリサさんとひぃろとタルトの勢いに押されて試着する事になった。まずはくま耳付きフードの上着を羽織る。


『ハル、可愛いくま! お揃いくま~』


(か、可愛い……)


 そう言いつつ照れているひぃろが可愛い。きゅんきゅんしちゃう。


『ハル、次はこっちぱん!』


 次はパンダフードを羽織る。


『ハル、可愛いぱん~』


(可愛い~~!)


 タルトもお揃いを喜んで、でも照れているのが可愛い。


「うん、どっちも似合うわ!」


『ハル、こっちも着てぴょん!』


「うん」


 今度はうさぎフードを羽織る。


『ハル、お揃い嬉しいぴょん!』


(ベリーもそう言いながら照れちゃうのね、可愛いなぁ)


 みんな喜んでくれるのは良いけれど、毎日どれを着るか選べるかな……?


 アリサさんにお礼を言い、お金を支払って全部受け取った。アリサさんの洋服屋さんを出た後は、宿に向かう。


 宿について、ステラさんに今日のお土産で巨大かぼちゃのさつまいも、栗、かぼちゃと、飛ぶかぼちゃのかぼちゃも少しお土産で渡した。美味しく食べてくれるといいな。


 一度部屋に戻ってクリーンを掛けてから、お夕飯を食べに食堂へ向かう。今日のお夕飯は何だろう、楽しみだなぁ。

 ステラさんがご飯を運んで来てくれた。


「ハルちゃん、今日はお土産ありがとうね。とっても美味しそうだったわ」


「沢山取れたので、美味しく食べて貰えたら嬉しいです」


「今日はスープにかぼちゃが入っているのよ。後、オーク肉のジーン焼きよ」


「うわぁ、美味しそう」


 後はサラダとパンだった。サラダもドレッシングが掛かっている。お醤油が少し入っている和風ドレッシングみたいで美味しい。スープもかぼちゃの甘さが引き立ってとても美味しかった。


『くまぁ~、どれも美味しいくま~』


『どれも美味しくていっぱい食べちゃうぴょん』


『ジーン焼きもスープもどれも美味しいぱん~』


 みんなで全部美味しく頂いた。ステラさんにご挨拶をして、部屋に戻る。

 部屋に戻ったら、クリーンを掛けてみんなをむぎゅむぎゅ、もふもふと癒しタイムだ。でも、今日はずっと歩いていたのでもふもふが気持ち良くてすぐに眠くなってしまった。

読んで頂き、ありがとうございます。

ブックマークや☆の応援もありがとうございます、とても励みになります。


明日はお料理教室です。

楽しく読んで頂けたら嬉しいです。

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