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番外編 ハロウィン

ハッピーハロウィン!


今回はハロウィンの番外編になります。

うちの子達に可愛い服を着せたかったので、ついつい書いちゃいました。

楽しく読んで頂けたら嬉しいです。

 今日はハロウィンだ!


 王都でハロウィンイベントがあったので、ぜひ参加しなくては! 冒険者ギルド、商業ギルド、王城の前で合言葉を言うとお菓子を貰えるのだって。

 年齢は15歳までなら参加出来ると聞いた。私も今の年齢が12歳で参加出来るので、ひぃろ達と参加する事にした。


 だって、ひぃろ達の仮装なんだよ。絶対に可愛いに決まってる! 可愛いは正義だよ! やらない訳にはいかないでしょ!


 なんだか私の脳内会議がおかしい。でも可愛いひぃろ達は見たい!


 ということで、みんなに何を着せようかな。


 みんなスライムで丸っこいから、何が出来るかなぁ。でも、ベリーにはぜひ小悪魔的に角を付けさせたい! 本当はツンツンのしっぽも欲しいけれど……どうにか出来ないかなぁ。


 ひぃろには何がいいかなぁ。ドラキュラ的なのが良いかな。牙付けて、マントかな。後、小さなシルクハット!


 タルトには何がいいかなぁ。やっぱり仮装にジャック・オー・ランタンは必須だよね。


 先日、街を歩いている時に、生地とか使えそうな材料を買っておいたので、全部錬金でさくっと作っちゃおう! ベリーの角はカチューシャに付ける。そうだ、マントを付けて、それにしっぽを付けちゃおう! ツンツンの悪魔しっぽ!


 ひぃろのはマントを作って、ミニシルクハットはカチューシャに付けよう。

 タルトのは下をかぼちゃパンツみたいにすぼめて、頭はフードみたいにしたら良さそうかな。可愛いからお耳としっぽを出す穴も付けよう。

 

 私の分はカチューシャにジャック・オー・ランタンを付けた。


 後は、みんなのお菓子を作っていく。蜂蜜、砂糖、お水で、個包装された蜂蜜キャンディーを思い浮かべる。包装もしてくれるといいな、錬金スキルさん、お願いします。


「錬金!」


(おぉ! ちゃんと個包装されている。素敵!)


 次はお米を出して、ライスパフを作ってみよう。


「錬金!」


(おぉ、出来ている! これでパフチョコが出来る~)


 チョコはライスパフ入りで、個包装されているのを思い浮かべる。


「錬金!」


 これで、キャンディーとチョコレートが出来た。次は焼き菓子かな。小さいフィナンシェとマカロンにしよう。これも材料を出して、個包装されたのを思い浮かべて、錬金した。


 お菓子の準備も出来た。

 よし、ひぃろ達に着せていこう。まずはひぃろにドラキュラの恰好をさせる。牙を付けて~、マントを付けて~、カチューシャのシルクハットを付けて~完成!


「か、可愛いぃぃ~~!!!」


『くま~、ハルありがとうくま!』


 ちょっと恰好付けているひぃろが更に可愛い!

 次はベリーだね。ツンツンのしっぽが付いているマントを付けて~、角の付いたカチューシャを付けて~、完成!


「きゃー! ベリー可愛いぃぃ!」


『えへへ、ハルありがとうぴょん』


 ベリーも可愛く出来た。最後はタルトにジャック・オー・ランタンのお洋服を着せる。お耳を出して~、しっぽも出して~、完成!


「タルト、可愛いぃぃ!!」


『照れちゃうぱん~、ハルありがとうぱん』


 全員可愛くなったなぁ。お顔のにこにこが止まらない。カメラがあったら写真沢山撮っちゃうのになぁ。


『ハルはどうするくま?』


『ハルのは何ぴょん?』


『ハルも一緒がいいぱん~』


 カチューシャを出して付けて見せる。


「私はこれだよ~」


 なぜかひぃろ達が無言で私を見つめてくる。


「え? えっと、どうしたの?」


『ハル、ダメくま!』

『ハル、ダメぴょん!』

『一緒嬉しいけど、ダメぱん!』


「えぇぇぇ?!」


 ダメ出しをされた……なんでだろう。と思っていたら、ドアがノックされた。開けてみると、洋服屋のアリサさんがいた。


「アリサさん、おはようございます」


「やっぱり、ハルちゃん! 自分のは手を抜いたわね!」


「えぇぇ?! だって、ひぃろ達が可愛いのが良いんですよ?」


「じゃぁ、ひぃろちゃん達を見てごらんなさい?」


 なんだかしょんぼりしちゃってる。


「えぇ!? みんな、どうしたの?!」


『ハルも可愛い恰好くま』


『可愛いのが良いぴょん!』


『可愛いの着てぱん』


(うぅ……みんなを如何に可愛くするかを考えていたからなぁ。自分のは後回しにしすぎたかな。こんなにしょんぼりしちゃうだなんて……)


「えっと、ごめんね。みんなを可愛くするのばっかり考えちゃって自分の適当にしすぎちゃったね。一緒に楽しむんだもんね」


「そこでハルちゃん。これを着てくださいね!」


「アリサさん?」


「はいはい、着ますよ~!」


 あれよあれよという間にアリサさんに着せ替えさせられた。これは可愛すぎだと思うの……ちょっと恥ずかしい。黒のミニスカートのワンピースに黒のニーハイソックス、ネコしっぽ、猫耳……黒猫さんになりました……。


『ハル、可愛いくま!』

『可愛いぴょん!!』

『ハル、可愛いぱん~!』


「あ、ありがとう。でもちょっと恥ずかしい……」


「ふふ、ハルちゃん可愛いわ! ひぃろちゃん達もとっても可愛い! 楽しんで来てね」


「はい、ありがとうございます。アリサさん、ハッピーハロウィン!」


 マカロンとフィナンシェのセットをあげた。まずは、食堂へ行って、ステラさん達に挨拶してから出掛ける事にした。


「あら、ハルちゃん達。みんなとーっても可愛いわっ! 合言葉をどうぞ」


 みんなで一緒に合言葉をいう。

「トリックオアトリート!」

『トリック・オア・トリートくま!』

『トリック・オア・トリートだぴょん!』

『トリック・オア・トリートぱん!』


「ふふふ、はいどうぞ。気を付けて行ってくるのよ~」


「はい、ステラさんにもハッピーハロウィン! 行ってきます」


 ステラさんにもお菓子をプレゼントしてから、宿を出る。


 まずは冒険者ギルドに行ってみる事にする。街に出ると小さい子達が仮装していてみんな可愛い。ついにこにこと見てしまう。


 私は黒猫で両肩に小悪魔とドラキュラ、フードにジャック・オー・ランタンを連れている。それはそれで、すごい仮装だね。


 冒険者ギルドに入ると、なぜか静かになった。 何かあったのかな? リルさんと目があったので、リルさんに合言葉を言う。


「トリックオアトリート!」

『トリック・オア・トリートくま!』

『トリック・オア・トリートだぴょん!』

『トリック・オア・トリートぱん!』


「ふふ、ハルちゃん達とっても可愛いわっ!」


 そう言うと、私とみんなをなでなでしてから、お菓子をくれた。


「リルさんも、ハッピーハロウィン!」


 お菓子をギルドの人達も食べられるように多めにプレゼントして、今度は商業ギルドに行ってみる事にする。商業ギルドは冒険者ギルドの斜め前なので、すぐに着いた。ドアを開けて中に入ると、ギルマスのビスコさんがいた。ギルマスが配るのは迫力があると思いますが……。


「ハルもスライム達も可愛い格好だな。合言葉はなんだ?」


「トリックオアトリートです!」

『トリック・オア・トリートくま!』

『トリック・オア・トリートだぴょん!』

『トリック・オア・トリートぱん!』


「ほらよ」


 みんなの分もお菓子をくれた。後で分けようね。


「ギルマスさんも、ハッピーハロウィンです!」


 ここでもギルドの人達も食べられるように、多めにお菓子をプレゼントする。


 商業ギルドを出ると、今度は王城前に行く事にする。初めて行くけれど、周りに子供達も沢山いるからひぃろ達とお話しながらのんびり向かう。


 お城の前の広場に着くと、騎士さん達がお菓子を配ってくれていた。初めて騎士さんを見たけれど、プレートを着けていてとても格好良かった。


 一人の騎士さんの所に行って合言葉を言う。


「トリックオアトリートです!」

『トリック・オア・トリートくま!』

『トリック・オア・トリートだぴょん!』

『トリック・オア・トリートぱん!』


「はい、どうぞ。テイマーか? 可愛い子達だな」


「ありがとうございます、私の自慢の家族です」


 騎士さんに何故か頭を撫でられたけど、みんなの分もお菓子をくれた。


 騎士さんにもお菓子をプレゼントしようかな。貰ってくれるかなとちょっとドキドキしたけど、聞いてみる事にした。


「ハッピーハロウィン! あの、お菓子をお渡ししても大丈夫ですか? いつも街を守ってくれてありがとうございます」


「お、ありがとうな。後で頂くよ」


 貰ってくれたので、多めにプレゼントした。みんなで食べてくれるといいな。

 少し街を歩いてから、宿に帰った。


 宿の部屋に帰ってのんびりしていると、ひぃろ達が合言葉を言いだした。


『ハル、トリック・オア・トリートくま!』


「ふふ、はい、どうぞ」


『ハル、トリック・オア・トリートぴょん!』


「ベリーもはい、どうぞ」


『ハル~、トリック・オア・トリートぱん!』


「タルトもはい、どうぞ」


 可愛いひぃろ達が、お菓子をぱくんと食べているのを見て思い付いた。


「ひぃろ、トリック・オア・トリート!」


『くまっ?! お、お菓子、ないくまー』


「ふふ、いたずらするぞー」


『きゃーくま!』


 もふもふ、むぎゅーっとする。


「ベリー、トリック・オア・トリート!」


『ぴょっ!? お菓子ないぴょん』


「ふふっ、いたずらしちゃう」


『ぴょん~!』


 ベリーがびっくりしすぎて、ぴょっ!って言ってて可愛い。なでなで、むぎゅーっとしてると、タルトが急いでお菓子を食べているのが見えた。


「タルト、トリック・オア・トリート!」


『ないぱん~。いたずらしていいぱん』


「ふふふ」


 なでなで、もふもふ、むぎゅーっとした。


 私が代表して貰っていたお菓子もみんなで仲良く分けた。でも、とっておいてゆっくり食べようね?

って言おうとしたら、すでにほとんど食べ終わっていた。


 みんなで、仲良く楽しめて良かった。今年のハロウィンは、可愛いひぃろ達を見られて、とっても幸せで、とても楽しい1日だった。

いつものお話はまた18時に1話投稿します。

よろしくお願いします。

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