お料理教室2
唐揚げまで作ったので、次は水に漬けておいたダズを出すとお鍋に入れて茹でていく。
「これはダズね。どうして水に浸かっているの?」
「ダズは硬いので、先に一晩水に漬けておくと中まで柔らかくなるんです。そして先に茹でて柔らかかくしてから今日はスープに入れますね。後、ダズはお醤油を作るのにも使っているんですよ」
「えぇ! お醤油にダズを使うんですか?!」
茹でている間に別の料理を作る。塩味ベースじゃないと作れないからお料理教室の意味がなくなってしまうので、スパイス塩とハーブ塩を取り出して、オーク肉を焼いて食べようかな。
「おい、それはなんだ?」
「これはスパイス塩とハーブ塩です。それぞれスパイスとハーブを事前に色々ブレンドしているんですよ」
「ハルさん! これ良いです!」
とりあえず、オーク肉で試してみましょうか。焼いて2種類をお皿に乗せて皆に配っていく。
「ハルちゃん! これも主人に教えて貰っていいかしら?」
「帰ったら教えますね。後は配合を変えると、色々なお肉に合わせて作れると思いますよ」
「それはいいな。肉に合わせるか……」
「ハルさん、それ素敵です!」
『ハル、お代わりくまー』
『お代わりぴょん!』
『食べたいぱん!』
3人にはお代わりをお皿に乗せて出してあげた。ついでになでなでしちゃう。
そろそろダズの茹で加減を見てみよう。一つ潰してみるとちょうど良さそうな硬さになっていたので、ざるにあけて、茹で汁はスープに使うので取っておく。ダイも味見に渡してあげる。
「わぁ、こんなに短時間で柔らかくなるんですね」
「これでスープを作りますね」
材料を準備して、茹で汁もダズも入れてスープを煮る。煮えてきたら味付けに塩とハーブを少々。これで香りの良いスープが出来る。
「スープもどうぞ」
「ハルちゃん、これも美味しいわ。どうしてこんなに美味しいのかしら」
「多分、ダズの茹で汁を入れているのもあると思います。それだけでも美味しい味が増えるんです」
「そうなのね」
「これも旨いな。塩とハーブだけなのに奥深い味わいがなんとも言えないな」
「ハルさん、これも良いですね」
次はガーリを使った物を作ろう。アイテムボックスにキノコがあるので、アヒージョにしよう。
「ガーリ、オイル、塩、キノコでアヒージョという物を作りますね。これは後でオイルにパンを浸して食べるのがお勧めです」
「ガーリですか。どんな味になるんだろう」
心配そうなメレさんですが、美味しいと思ってくれるといいな。
ガーリはみじん切りして、キノコは食べやすい大きさに切る。準備は以上だ。
小さめのお鍋にオイルをたっぷり、ガーリ、塩、キノコを入れて火にかける。これで煮えれば完成だ。
「これはパンも一緒にどうぞ。キノコはパンに乗せて食べても良いですし、そのままでも食べられます」
「う、うめぇぇぇぇ!!」
「お、おいしい!!」
「美味しいわ!」
みんな気に入ったようで、良かったです。アヒージョは最後にパンで食べるのが大好きです。止まらなくなるんですよね。
「確かにオイルにパンを浸して食べるの止まらなくなるな」
「ガーリが良い香りと味で、止まらなくなりますね」
「ハルちゃん!」
「帰ったらロールさんに作り方教えますね」
「さすが、ハルちゃん!」
「これだと香りもあるので、お店で作るときっとガーリが良く売れる気がします」
「ハルさん! なんて素敵!」
次はジーンシロップを作ろう。ジーンを薄切りにしてお砂糖をまぶして置いておく。水が出てきたら煮ていく。
「こんなにジーンを使うなんて辛くないですか?」
「辛いですけどお砂糖もあるし、美味しい辛さですよ~」
少し煮詰めて、シロップは完成。シロップを取り分けて残ったジーンは更にお砂糖を入れて炒る。炒ったジーンにお砂糖をまぶして乾燥させたら完成だ。乾燥は錬金で終わらせた。
ジーンシロップは紅茶に入れると美味しいので、紅茶も入れて皆に配った。
「これはジーンシロップとジーン糖です。シロップは紅茶に入れてくださいね。ジーン糖はそのまま食べられます。あっ、ミルクティーも美味しいですよ~」
「ん! ちょっとピリッとするけれど、紅茶美味しいです。それにジーン糖も後から辛いけど、止まらない美味しさですね」
「本当ね、ピリッとするけれどそれが後を引くわ」
「これも旨いな。他にも使い道があるのか?」
「そうですね、暑い時期は冷たいお水で割れば美味しいですし、寒い時期はお湯で割るだけでも美味しいですよ。お酒でも割れますね。そして身体がポカポカになるので、風邪をひきにくくなりますよ」
そう話しつつ、ひぃろ達にも紅茶を入れてあげる。ひぃろ達にはジーンミルクティーにした。
『ハル、ぽかぽか美味しいくま』
『ハル、これ好きぴょん!』
『ハル、美味しいぱん~』
ギルマスはお酒でも割れるっていうのに反応して、何で割るのが良いか悩んでいる。
「ジーン糖は乾燥させるので、冒険者が野営の時とかに食べると身体がぽかぽかして良いかもですね」
「そうだな。どうしても野営が必要な時もあるからな。これは冒険者ギルドのギルマスに少し持って行っても良いか?」
「はい、沢山あるのでどうぞ」
「今回はこんな感じですかね? 本当はもう少し作れるかと思ったのですが……」
「ハルさん! まだ作れる物があるんですか?!」
「はい、まだまだありますよ~」
「またやりましょう! ぜひ!」
「俺も参加させて貰って良いか?」
「私もまた参加するわ!」
「はい、お願いしますね」
そういえば、粒の実を増やすことは出来ないだろうか。もしくは、苗にするとか出来ないかな。割る前の粒の実を取り出して鑑定を掛けてみる。
粒の実:錬金して木にする事も出来る。1個の粒の実から100個の粒の実に錬金出来る。
(おぉぉ! 増やせるなんて素敵!)
「粒の実を錬金して木にする事も出来るみたいです。増やせもするみたいですが……」
「なんだって!?」
「本当ですか!?」
「粒の実の栽培か……ちょっと人を当たってみよう」
「ハルさん! もしかして、調味料を少し販売させて貰えたりしませんか?」
「良いですけど、私まだ旅の途中なんですよね……いつ王都を出発するかまだ分かりませんが……」
「それまででも良いです!」
「メレ、うちにも少し売って欲しいわ、あのお醤油の味はとっても美味しかったもの!」
「何か良い方法がないか、私も考えてみますね」
「そうですね、私もどうしたら良いか考えてみます」
「そうだな。粒の実が出来ても調味料に出来ないと少し勿体ないからな」
次の開催までに少し皆が考えてくる事になった。どうにか調味料を増やせないだろうか……。宿に帰ったら考えてみよう。
次の開催は3~4日開けてからになった。私も周辺の依頼を受けてみたいので、それでお願いした。ステラさんと一緒に宿に帰ると、ロールさんが待っていた。お料理がとても気になっていたみたいだ。
ロールさんにスパイス塩とハーブ塩を渡して、レシピも全部教えた。早速今日作れる物は作るみたい。お夕飯が楽しみだなぁ。
宿に戻って、ひぃろ達にはクリーンを掛ける。私はお風呂に入ってきてさっぱりさせてから、お夕飯だ。やっぱりお風呂は良いよね。
お夕飯は、塩味のジーン焼きだった。やっぱりロールさんが作るのも美味しかった。
『ハルのと味が少し違うけれど、これも美味しいくまー』
『これも美味しいのぴょん』
『美味しいぱん~』
みんなも気に入ったようだ。さすがロールさんだ。きっと他にも色々作るんだろうなぁ。
部屋に戻ると、麹を作るのに良いのがないか考える。麹が作れないと醤油も味噌も出来ない。どうにかして私じゃなくても作れる方法を考えないと……。
ベッドでゴロゴロしてひぃろ達をもふもふしながら考えていたら、いつの間にか眠ってしまっていた。
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