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依頼完了

 ひぃろが止まったので、ここでお昼休憩にする。


 まずは、土魔法で土台を作ってコンロを置く。そろそろコンロがもう1、2台欲しくなってきた。街に行ったら見てみよう。


 土台の上にまな板も乗せて、お肉をスライスしていく。2種類に分けてスパイス塩とハーブ塩で味付けしてなじませておく。パンは切れ目を入れて挟めるようにして、後は、じゃがいもをフライドポテトにして食べよう。今日は普通のお塩だけのポテトにしようかな。


 味を馴染ませたお肉をフライパンで焼いていく。焼いたお肉をパンに挟んで2種類作る。私はスパイス塩のお肉を挟んで、ハーブ塩はお肉だけ食べる。今の12歳の身体にパン2個は多すぎて食べられない。


 飲み物はオレンアイスティーを出して食事の準備をして、挨拶してから食べ始める。


『くま! ワイルドボアのお肉ちょっと癖になる味くま。オーク肉より歯ごたえがあって、味が濃くってスパイス塩との相性抜群くま!』


『オーク肉のジューシーなのも良いけど、お肉の味の濃い感じもとっても好きぴょん』


 確かにオークよりも肉の味が濃い。少しだけ癖があるかなって感じはするけれど、全然気にならない。ハーブとかスパイスがあるからだろう。どっちもよく合っていてとても美味しい。


 そして2人は私が説明する間もないくらい、食通の道を駆け上がっていくな~。


「2人とも、まだ食べるかな? どっちが食べたいかな?」


『ぼくはスパイスくま!』


『私はハーブぴょん!』


「いいよ。少し待っていてね」


 すぐに1個ずつ作って出してあげた。その間にポテトを食べていたみたいだ。


『このポテトも美味しいぴょん! お塩だけなのが嬉しいぴょん』


『ありがとくま。ポテトも美味しいくま』


「美味しく食べてくれて私も嬉しいな」


「ワイルドボア、美味しかったね。この後はどうする?」


『くま?』


『ぴょん?』


 2人ともコロンと転がった。疑問に思うといつも転がるね、可愛くて悶えちゃうけれど。


「もう大分ワイルドボア狩ったけど、街に戻るかもっと討伐するか」


『もっと倒すぴょん! びりびりしたいぴょん!』


『お肉いっぱい、幸せくま!』


 2人ともやる気満々なので、やるしかない。


「分かったよ、じゃぁ、もう少し討伐してから帰ろうね」


『わかったくま』


『分かったぴょん』


 方針が決まったので、お片付けをしてから出発する。

 またひぃろにサーチをしてもらい、ひぃろとベリーに着いて歩いて行く。


 ベリーが張り切って倒してくれるので、私は着いて行ってシールドを張りなおすだけになっている。2人が楽しそうだから良いのだけど。しかし……このお肉の量どうするのかな。さっきからまたどんどん倒しているから50個くらい溜まっている。


『ハル! シールドのびりびりをもっと強くしてくま!』


「えっ? どうしたの?」


『もっと美味しいお肉くま!』


「えぇぇ?! もっと美味しいお肉ってなに?!」


『ハル、びりびりやってぴょん!』


「う、うん。分かったよ」


 私はシールドに更に強めの電気を纏わせていく。一体何がいるのだろう?嫌な予感がするけれど……。


『いたくま!』


『行ってくるぴょん!』


 どっしーん! びりびりびりっ!!!!!


「えぇー……。ワイルドボアのボスなのね」


 ボスと取り巻きのワイルドボア10匹を1回の体当たりで倒しちゃうとか、ベリーと電気の相性が良すぎる……というか強すぎる。


『やったくま、ベリーすごいくま!』


『やったぴょん! 美味しいお肉出たぴょん!』


(喜ぶところがそこなのね)


「ワイルドボアのボス?」


『ブラックボアくま。ブラックウルフが美味しかったからきっと美味しいのくま!』


「そ、そうだね。お肉が出たし、きっと美味しいよ」


『やったぴょん。美味しいお肉嬉しいぴょん』


「今度また、食べ比べしようね。でも、今日はそろそろ帰ろう?」


 ドロップ品は全部アイテムボックスに仕舞っていく。ブラックボアのドロップ品は、魔石とお肉と牙だった。

 魔石とか皮は買い取りに出そう。お肉はアイテムボックスが時間停止だし、持っていればいいかな。


『帰り道も任せるくま!』


『任せるぴょん!』


「ふふ、2人とも頼もしいな。ありがとうね」


 お礼を言うと、2人は嬉しそうにぽよんぽよん跳ねて行った。可愛くていつも癒されているから、たまには2人の好きにしてもらうのも良い感じだね。


 それから街まで向かう間にも、ワイルドボアを倒しながら向かう。帰りは少し余裕があったので、鑑定を発動させて薬草類とハーブを採取して帰った。珍しくキノコもあったので、食べられる物だけ採取していく。


 大分街に近くなってきた頃、ひぃろとベリーがおやつにしたいと言うので、お茶にする事にした。今日はお外なので、温かい紅茶にオレンを入れたオレンティーとアーモンドチョコを出してあげた。

 チョコとオレンジ、チョコと紅茶も良く合うから紅茶との相性もとても良い。


『ふわぁ、チョコ美味しいぴょん。この紅茶もオレンが入っていてチョコともとっても良く合うぴょん!』


『くま~、甘くって美味しいくま。紅茶もオレンの香りが爽やかくま』


「美味しいね」


 食べた後は、また街へ向かって歩き出す。

 1時間くらい歩くと街へ着いた。とりあえず冒険者ギルドへ向かう。ドアを開けて買い取りカウンターへ向かう。


「こんにちは、買い取りお願いします。お肉は戻してもらっていいですか?」


「はいよ。ここに出して貰えるか?」


「あの、ここじゃ置ききれないのですが……」


「それじゃ、こっちに来てな。ここに出してくれるか」


「はい。ありがとうございます」


 私は指定された場所に大量のワイルドボアの毛皮とお肉、ブラックボアの魔石なんかも出していく。


「お前さん、これはブラックボアの魔石か?!」


「はい、そうです」


「お前さんが倒したのか、凄いな」


「倒したのは獣魔ですけどね」


「全部、買い取りで良いのか?」


「えっと、お肉は戻して貰っていいですか?」


「全部か? 少しギルドに卸して貰えると助かるんだが……」


「2人ともどう? いっぱいあるから少しギルドに回しても大丈夫?」


『いいくま』


『もちろんいいぴょん』


 お肉は好きだけど、優しい2人はギルドに卸しても良いみたい。


「じゃぁ、20個買い取りお願いします」


「ありがとう、助かるよ」


 少し待つと買い取り代金を計算してきてくれた。お金を受け取り、ローザさんの所へ行く。


「ローザさん、こんにちは。依頼の達成をお願いします」


 メモを受け取ると、ローザさんはとても驚いた表情をしていた。


「ハルちゃん、おかえりなさい。ブラックボアも倒したのね、さすがね」


「いえ、今日はベリーが強すぎました」


『ハルのおかげだぴょん』


「討伐依頼の達成ね。処理終わったからカードを返すわね」


「はい、ありがとうございます」


 冒険者ギルドを出て、宿へ向かう。明日はのんびり街を散策しようかな。コンロの追加も欲しいからそれも見たいな。

 冒険者ギルドを出て、宿へ向かう。お部屋に入ってみんなにクリーンを掛けて綺麗にすると、お夕飯の時間まで、ベッドの上でひぃろとベリーとむぎゅむぎゅもふもふして遊んだ。

 

 もふもふしていたら、お夕飯の時間になったので、ひぃろとベリーと一緒に食堂へ向かう。

 お夕飯は、ウルフ肉のトマト煮込みとサラダとパンだった。


『ウルフ肉を煮込んだのも美味しいくま』


『トマト煮込みはとっても美味しいぴょん」


「これも良いね。トマト煮込みのお肉はどれも美味しいよね。」


 食べ終わった後は、ごちそうさまの挨拶をして部屋に戻る。

 明日は街にお買い物へ行く予定だから、今日は早めに寝て明日早めにお買い物に出よう。


 そういえば、バングルの鑑定をしていなかった。鑑定してみると。


 獣魔のバングル:獣魔の部屋に出来る。獣魔の出入り自由


「ひぃろ、ベリー。このバングル獣魔のバングルっていうの。獣魔のお部屋なんだって。出入り自由って書いてあるんだけど、試せる?」


『やってみるくま』

『やってみるぴょん』


 すると、ひぃろとベリーが消えたり現れたりし始めた。


「おぉ! ちゃんと出入り出来るんだね」


『ハル、お部屋あったくま』


『これ楽しいぴょん』


「よかった。お部屋には何かあるの?」


『何もないくま』


「そっか。じゃぁ、今度お部屋用のクッションとか買おうか。持って入れるかな」


『持っていけるぴょん』


 その後も色々と試してみた。アイテムも一緒に持ち入れるので、今度クッションとか色々買っておこうと思う。


「疲れたり、何かあった時はここに入ってね。自分で出入り出来るからお任せするね」


『わかったくま』

『わかったぴょん』


 色々試した後は、ひぃろとベリーを抱っこして寝る。今日もとっても楽しかった。明日も楽しいといいな。

読んで頂きありがとうございます。

ブックマークや☆での応援もありがとうございます、とても嬉しいです。


明日は街でお買い物です。

楽しく読んで頂けたら嬉しいです。

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