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建国祭(午前)

 わくわくして早く起きちゃった。と思ったら、みんなも楽しみでもう起きていた。ささっとおにぎりを食べてギルド近くの広場に向かおう。


 みんなもバングルのお部屋に移動して、タルトを肩に乗せて広場に向かう。広場に着いたらみんなもバングルのお部屋から出て来て、屋台の周りで遊んでいる。


 私は準備を始めよう。まずはどこから始めようかなぁ……。ショーケースを作ろうかな……ガラスのコップをいくつかと氷の魔石を出して、錬金をしてショーケースの中を冷凍庫にしておこう。


 ショーケースの中にそれぞれの見本と名前を書いて置いておこう。これで注文するのも簡単かな?


 ショーケースの準備が出来たから、返却のアイテムボックスも出して設置する。くま焼きとパンダ焼きの生地を出したり、アイスを冷凍庫に入れたりして準備をする。


 ライチとバニラのクッキーも引き出しに並べて準備をする。


(いっぱい並んだアイシングクッキーが可愛すぎる~!!)


 準備が出来たら、くま焼きとパンダ焼きを焼いていこうかな。と思ったら、焼けたのを置いておく所がなかったのと、温かくしておかないと冷めてしまう。火の魔石を出して、保温しておく所を作ろう。


 鉄板の近くに保温する所を錬金スキルで作って、クマとパンダのトングも作っちゃおう。片方がひぃろで片方がタルトで可愛いんだよ!


 もうすぐ始まるから少し焼いておこう。焼けたら保温する場所に置いておくんだけど、くま焼きとパンダ焼きがコロコロ沢山転がっているのが、とってもとっても可愛い!


 見ていて思わずにこにこになっちゃうんだよね。


『くふふ、ハルが楽しそうくま』


「ふふっ、だって可愛いみんなのお菓子が沢山で幸せ気分なんだよ~」


『ふふっ、嬉しいぴょん!』


「みんなも始まったらお手伝いお願いね。今日はどれも1個銅貨2枚だよ~」


『分かったぱん』


『わかったぴよー』


『任せるこんっ!』


『ぼくもがんばるぺん~!』


「みんなのトレーもあるから、よろしくね~」


 そんな話をしていると、9時になってお祭りが始まった。始まるとすぐにギルマスのロレンスさんと二コラさんが来てくれた。


「ハルさん、おはようございます。今日は楽しんでくださいね」


「ロレンスさん、おはようございます。今日はよろしくお願いします」


「ハルちゃん、おはよう。全部下さいな!」


「全部ですか!? アイス2種類ありますけど、大丈夫ですか?」


「もちろんです! こんな可愛いのに、誰かを選ばないなんてできません!」


「ふふっ、ありがとうございます」


「ハルさん、私にはこのくま焼きとパンダ焼きを10個ずつお願いします」


「わわっ、ありがとうございます」


 紙袋に入れて準備をしていると、二コラさんがみんなを見て和んでいる。紙袋に入れたのをベリーの頭の上のトレーに置いてあげると、二コラさんの所にぽよぽよと持って行ってくれる。


 ロレンスさんの分は2つに袋を分けたので、シフォンとバニラにお願いをした。


(持って行く後ろ姿だけでも可愛すぎて破壊力が!)


「きゃーっ! か、かわいいっ!!」


「ふふっ。二コラさん、その子はベリーですよ」


「ベリーちゃんって言うのね。持ってきてくれてありがとうね!」


『どういたしましてぴょん!』


「お金はタルトにお願いしますね~」


 タルトにはお金があってるのを私が確認したら、アイテムボックスに仕舞って貰う事にしたんだよね。


「ハルさん、この子達は?」


「ロレンスさんの所に行ったのは、キツネスライムのシフォンとペンギンスライムのバニラですよ~」


「みんな可愛いですね。それにこのお菓子がとっても似ていて食べちゃうのがもったいないですね」


「シフォンちゃんとバニラちゃんも可愛いです!」


「ふふっ、うちの子達にも今日はお手伝いをして貰うんですよ~」


「後できっとうちの職員たちも来ると思いますよ。二コラが広めますからね」


「もちろんです! こんな可愛くて美味しいお菓子食べないなんてもったいないです!」


 少しお話してからロレンスさんと二コラさんは帰って行った。


「ふふっ、みんな可愛いって言って貰えて嬉しいね~」


『くふふ、嬉しいぴょん!』


「それにお手伝い上手だったよ、この後もよろしくね」


『がんばるこん~!』


『ライチもやりたいぴよー!』


「うん、もちろんだよ。よろしくね」


 ロレンスさんと二コラさんが帰った後、少しずつお客さんが増えてきた。少しすると、ラウラさんが来てくれた。


「ハルちゃん、ここだったのね~」


「あっ、ラウラさん。こんにちは」


「か、かわいいっ!!」


「ふふっ、みんなのお菓子にしたんですよ~」


「ハルちゃん、大変! これは選べないわっ!! 全部お願いっ!」


「ふふっ、分かりました。でもアイス2種類ですよ?」


「もちろん2種類で! だって、選べないわ~」


 みんなのお菓子を全部袋に入れて、ひぃろに運んで貰う。


「ひぃろちゃん、ありがとう。お手伝い偉いわっ!」


 ラウラさんはそう言うと、ほっぺたの辺りをなでなでしている。頭にはトレーが乗ってるからね。

 ラウラさんはにこにこで帰って行った。やっぱり私だけじゃなくて、みんな可愛いのは好きなんだね!


 忙しいけれど、みんなにこにこで帰っていってくれるので、とっても楽しい!

 今度は小さい子がお母さんと一緒に来てくれた。


「こんにちはー」


「いらっしゃいませ」


「これくらしゃい」


「はい、少し待っててね」


 くま焼きを注文してくれたので、ひぃろの頭の上のトレーにトングで1個くま焼きを乗せて運んでもらう。


「くまちゃ、あいがと!」


(か、かわいいっ! きゅんきゅんしちゃう!)


「ふふっ、どれも可愛いわ。後、このうさぎのアイスも貰えるかしら?」


「はい、少々お待ちくださいね」


 ベリーアイスを作ると、ベリーのトレーに乗せて運んでもらう。


「うさちゃ、あいがとー」


「ふふっ、ありがとうね」


『ありがとうぴょん!』


「ありがとうございました」


 やっぱりお店をやるのは楽しいね。忙しいけれど、なんだかこっちまでほっこりしちゃう。

 少しすると、行列が出来ている……でも、なんで行列が出来るかというと、みんなどれを選ぶかとっても悩むから。

 だって、目の前に可愛いスライム達がいて、その子達全員のお菓子があるんだもん。


(そりゃそうだよね。私も選べないわ~)


 選んでいる間に、くま焼きとパンダ焼きを焼いていく。出来上がった時の20匹ずついる、くま焼きとパンダ焼きが可愛くて可愛くて! しかも焼いている向こう側には、子供達が焼きあがりの開ける所をワクワクしながら見ているのも、とっても可愛いのです! だって、開けるとみんなにこにこになるんだもん!


 お昼ごろになると、行列が少し減って来た。お菓子だからまた午後少ししたら並ぶかもしれないね。今の間にみんなにご飯を食べてきて貰おう。


 タルトにはお昼ごはんをアイテムボックスから出して貰わないとだから、どっちにも行って貰うんだけど、まずはライチ、シフォン、タルトにご飯に行って貰おうかな。


「ライチ、シフォン、タルト。先にお昼ごはん食べておいで~。タルトはお昼ごはんを出してあげてね」


『わかったぱん』


「交代するときに、他の子達のご飯もよろしくね」


『任せるぱんよ~』


『いってくるぴよ~』


『いってくるこん!』


 3人がバングルのお部屋に入ったので、残りのみんなで頑張ろう~!

 少しすると3人が戻って来たので、今度はひぃろ、ベリー、バニラがお昼休憩になった。


 私も少しお茶を飲みながら作業しているものの、なかなか食べる事が出来ない。でも、楽しいからなんとかなっているけれど。


「ハルちゃん、これ差し入れよ~」


「あっ、ラウラさん。わぁ、ありがとうございます」


「ふふっ、大盛況ね。買いに行けないだろうから、いろいろ買ってきたから食べてね」


「わぁ、他のお店が気になっていたので、嬉しいです!」


「うちの職員たちも後で来るって言ってたわよ~」


「ふふっ、ありがとうございます」


「じゃぁ、午後もがんばってね。ちゃんと食べないと倒れちゃうから食べるのよ~」 


「はい、ありがとうございます!」


 ラウラさんの心遣いが嬉しくて、思わずにこにこになっちゃうね。みんなにも取っておいてあげるとして、ちょっとずつ食べてみよう。


「ん~、美味しいっ!」


『ハル、後でちょっと食べたいこんっ!』


「うん、全部食べずに取っておくね」


『ふふっ、ライチもたべるぴよー!』


「うん、もちろん!」


 少しすると、ひぃろ達もご飯から帰ってきた。

いつも読んで頂きありがとうございます。

ブックマークや☆の応援もありがとうございます、更新の励みになります。


ネット小説大賞に応募しているので、応援して頂けたら嬉しいです。


明日は建国祭の午後です。

楽しく読んで頂けたら嬉しいです。

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