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お祭りの設営

 朝起きて準備をしてから、朝ごはんを準備しよう。

 昨日みんなにお昼ごはん出しておくって言っていたけれど、冷めたり美味しくなくなっちゃうかなぁ。お昼ごはんはタルトに好きな物を出して貰ったら良いかな。


 朝ご飯はお食事パンケーキにしよう。材料を出して、みんなの分を思い浮かべて錬金スキルで作っちゃおう。


「錬金!」


 材料が光り、光が収まるとみんなの朝ごはんが出来た。テーブルに準備をしたら、みんなを起こして朝ごはんにしよう。


 みんなをテーブルに乗せてあげたら、ご挨拶をしてみんなで食べ始める。今日もとっても美味しい。


「今日は、一日かかるから途中でタルトにお昼ごはんを出して貰ってね。後、おやつとお茶の錬金ボックスはあるから、好きに食べて良いからね」


『分かったくまよ~』

『分かったぴょん』

『任せるぱん!』

『ぴよ!』

『こんっ!』

『ぺん!』


 ご飯を食べ終わってお片付けをしたら、お家を出て商業ギルドに行こう。今日もタルトとひぃろを肩に乗せてぽてぽてと歩いて行く。


 商業ギルドに入って受付の二コラさんに聞くと、ギルドの地下に広い場所があるから、そこで説明を聞くんだと教えてくれて案内もしてくれた。


 会場に入るともう大分人が集まっていた。近くの椅子に座って説明が始まるのを待っていよう。


「ふふっ、楽しみだね~」


『そうくまね』


『楽しみなのぱん』


「明日はこんなにお店が出るんだね、どんなお店があるんだろうね~」


『くふふ、楽しそうなのくま!』


『色々食べたいぱん~』


 ひぃろとタルトとお話していると、ギルマスが来て説明会が始まった。


 明日のお祭りは9時から開始されるんだって。だから準備はそれまでにやらないといけないね。それと屋台の場所はこの説明会が終わってから、場所まで案内してくれるんだそう。ギルド職員さん達は大変だね。


 それと、お金の管理とかゴミの事とか安全面での説明もされたけれど、特に変わった事はないみたい。大体1時間くらいの説明が終わって、この後はギルド職員さんに案内して貰う事になった。


 大体10名くらいずつ呼ばれて案内されているので、呼ばれるまで待っていると、二コラさんが案内してくれるみたいだ。


 私の他にも10名くらいいて、二コラさんに付いて歩いて行く。ギルド近くの広場に案内されて、そこに私も出店出来る事になったみたい。ここの広場にはテーブルも設置されているので、とても良い場所な気がする。


「ふふっ、ハルちゃん達のお店はここよ」


「わぁ、なんだかすごく良い場所な気がしますね。ありがとうございます」


「ふふっ、ギルドから近いからすぐに来られて嬉しいわ!」


「今日からここに設置をしてもいいんですか?」


「えぇ、大丈夫よ。鉄板も設置するのよね?」


「そうですね。鉄板2個使う予定なので、その場所も作らないとですね~」


「設置大丈夫かしら?」


「錬金スキルで作っちゃうので大丈夫ですよ~」


「ふふっ、そうね。ハルちゃんは自分でささっと作れちゃうのよね。じゃあ、がんばってね! 何か分からない事があったらいつでも聞きに来てね」


「はい、ありがとうございます」


 場所を借りているだけなので、屋台を作らなきゃね。どんな屋台にするか考える所から始めよう。場所は大体3×3メートルくらいの広さの場所が私のお店を出せる場所だ。

 

『ハル、どんなお店にするくま?』


「うーん……屋台の右側にくま焼き、パンダ焼きの鉄板を並べて、真ん中には冷凍庫、左側は引き出しにしてクッキーを並べる所かな。それで、鉄板の左側を平らにしておけば、みんなに運んで貰えるかな? そんな感じでどう?」


『うん、良いと思うぱん。でも冷凍庫の側にも盛り付けに使う物が置けないと困るぱん?』


「あっ、そうだね! タルト、ありがとう。冷凍庫の上に作業台とクッキーとかチョコの置き場所が必要だね」


『焼く生地はどこに置くくま?』


「うーん、鉄板の近くに欲しいよね。そうなるとここら辺かな」


 3人で相談をしながら、イメージを決めていく。周りを見ると、トンカントンカンとお店を作っている音がしてきた。音を聞いているだけでなんだかワクワクするね。


 後は、私の背が低いので……台を付けて一体化しておこう。ずれて転んだら危ないしね。大体決まったので、作ってみよう。それから試しながら直していけば良いかな。


 木材を出して、冷凍庫は箱だけ作って後で付与しよう。屋台を良く思い浮かべる。


「錬金!」


 材料が光り、光が収まると屋台が完成した。よし、改良点がないか試してみよう。土台に上がって、鉄板も出そうと思ったら……。


「あっ……コンロ部分を作り忘れた」


『そうくまね』


『ハル、鉄板に付与出来ないぱん?』


「えっ? 付与?」


『きれいに焼ける温度のままにしておくのは無理ぱん?』


『あっ、それは良さそうくま!』


「確かに、それは良い考えだね。火の魔石があるからやってみようか」


 火の魔石を出して、ボタンを押すとカステラを焼ける温度を保つようによく思い浮かべると、錬金出来そうな感じだった。


「錬金!」


 鉄板が光り、光が収まると火の魔石がなくなってボタンが出来ている。鉄板を置く所は燃えないように結界を張り付けておけば良いかな。



「そうだ。2人とも、そろそろバングルのお部屋に入ってお昼ごはんを食べておいで~」


『ハルはどうするくま?』


「私はここでお部屋に入るわけにもいかないから、後で食べるよ~」


『分かったくま。早く行ってくるくま』


「ふふっ、大丈夫だよ。ゆっくり食べておいで~」


『行ってくるぱん』


「タルト、みんなのご飯を出してあげてね」


『任せるぱん!』


 2人がバングルのお部屋に移動したのを見てから、次は氷の魔石を出して冷凍庫を作ろう。よく思い浮かべてから錬金スキルで冷凍庫を作る。これで大まかな物は出来たかな。

 

 後は試しに焼いたりしながら、直す所がないかを考えよう。冷凍庫にアイスを入れて、鉄板を置いてみる。後はクッキーも少し出して並べてみる。


 屋台の全面には見本で1個ずつ置いておけば良いかな。アイスはどうしようかなぁ……こっちの世界には食品サンプルなんてないしなぁ……。


 さすがにアイスは見本が置けないかなぁ……あっ、でもガラスで覆って冷凍庫にしたらアイスも見本が置けるかな。それは明日の朝に作って見本を入れて置けば良いかな。



 お皿の返却場所も作ろう。お皿の返却はアイテムボックスにしておこうかな。そうしたらすぐに回収しなくても問題なさそうだよね。お皿を入れる口を作っておけばそこに入れて貰えるかな。


 木材と上級の付与が出来るドラゴニアサファイアを出して、回収ボックスを作ろう。よく思い浮かべて錬金する。


「錬金!」


 材料が光り、光が収まると回収ボックスが出来ていた。これは屋台の横の部分に置いておけば良いかな。でも、さすがにアイテムボックスをそのまま置いておくのも問題がありそうなので、私のアイテムボックスに仕舞っておこう。



 大体出来た気がするから、鉄板のボタンを押して鉄板を熱する。油と生地を取り出して、焼いてみよう。焼いていると、横から声を掛けられた。


「小さい嬢ちゃん、すげぇな! さっきから、あっという間に色々出来て行くからびっくりしちまったぜ! あっ、俺は隣で屋台出すから何かあったらいつでも声を掛けてくれな」


「私はハルです。よろしくお願いしますね」


「おう、俺はゲルトっていうんだ。こっちこそよろしくな!」


 突然声を掛けられてびっくりしたけれど、お隣に屋台を出す店主さんだった。一瞬で屋台が出来てびっくりしたんだそうだ。その後も次々と準備を進めていく私に驚いたみたい。


 話をしていると、くま焼きとパンダ焼きが出来たみたいだ。鉄板を開けてみると、20個ずつのくま焼きとパンダ焼きが出来上がった。

 やっぱり付与をして鉄板全体を熱する事が出来たので、とっても綺麗に焼けた。


「おぉ!! すごいな! これはさっきいた2匹のスライムか?」


「はい、1個ずつ味見にどうぞ~」


「いいのか!? すごく旨そうな匂いだったから気になってたんだ」


「ふふっ、それは良かったです」


「うまっ! 外がカリっとして中はふんわり甘くてうまい!」


「わぁ、良かったです。ありがとうございます」


 美味しいって言って貰えてよかった。そして、綺麗に焼けたのでこれで明日は安心だ。ゲルトさんは自分の作業に戻って行ったので、私も続きをしよう。


『ただいまくま~』


『ハル、大丈夫だったぱん?』


「2人ともお帰りなさい。大丈夫だよ~」


 2人にクリーン魔法を掛けて屋台の上に乗せてあげると、小さくなってぽよぽよ見て回っている。


 次はベリーとシフォンのアイスを作ろう。冷凍庫からアイスをよそおうと思ったら、丸くするアイスディッシャーがなかったので、これも錬金スキルで作っちゃおう。


 材料を出して、アイスを丸くぽこっとするアイスディッシャーをよく思い浮かべて錬金する。錬金が終わると、アイスディッシャーが出来た。


 お水につけてお皿に丸くポコッとアイスを盛り付ける。それから、チョコで顔を描いてお耳のクッキーを刺してベリーアイスが完成!

 今度は紅茶アイスをポコッと盛り付けたら、チョコで顔を描いてアーモンドを2つ刺して耳にして、しっぽのクッキーを刺したらシフォンアイスの完成!


 うん、こんな感じで問題なさそうだね。


 作業が終わったので、周りの屋台の人達に挨拶をしてお家に帰ろう。さっきのくま焼きとパンダ焼きもお裾分けしておいた。

 みんな可愛い! って評判が良かったので、とても嬉しい。



 ひぃろとタルトを肩に乗せて帰ろう。2人には途中でお昼に入って貰ったけれど、私はお昼ごはんを食べ損ねたので、お腹が空いた。帰って早くご飯を作ろう。

 

 お家に着いたら、ひぃろとタルトがバングルのお部屋からみんなを呼んでくれるので、私はささっと錬金スキルでご飯を作っちゃおう。


 みんなでご飯を食べたら、お風呂に入って幸せもふもふタイムにしよう!


「明日はお祭り当日だね~」


『ふふっ、とっても楽しみぴょん!』


『たのしみぴよー!』


『お手伝いするこんっ!』


『ぼくもがんばるぺん!』


「ふふっ、明日はよろしくね。疲れたらバングルのお部屋で休んでね」


『分かったくまよ~』


『ハルも無理しちゃダメぱんよ?』


「うん、ありがとうね」


 明日の流れをお話して、今日は早めに寝る事にした。明日は9時から開始だから、それまでに色々準備をしなきゃいけないからね。

 みんなももふもふっとすりすりっとしておやすみなさーい!

いつも読んで頂きありがとうございます。

ブックマークや☆の応援もありがとうございます、更新の励みになります。


明日はお祭り当日です。

楽しく読んで頂けたら嬉しいです。

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