ルテアの街へ
レシェルの街を出て、飛ぶこたつでルテアの街へ向かおう。
飛ぶこたつに串肉サンドとアイスティーを出して、ご飯を食べながら向かおう。
『ハル、みんな怪我はあったけど無事で良かったくまね』
「本当だね~。ルテアの街でも怪我人がいると思うから、治療してこようね」
『そうぴょんね』
飲まず食わずで倒していたからさすがにちょっと疲れたね。甘い物も少し食べよう。
ブラウニーと温かい紅茶も入れてほっと一息ついた。
クルトさんへの連絡も忘れずに入れて、レシェルの門が破壊された事も伝えておいた。王都から修理の人を送ってくれると言っていたのでちょっと安心。
「それと、レシェルとルテアの真ん中辺りにダンジョンがあるみたいなんですが、どうしましょう?」
「なにっ!? そんなところにあるダンジョンなんて聞いたことないぞ?」
「そこから今回の魔物が溢れていたみたいです。だから多分中もいっぱいかと?」
「ハルならどうだ? 行けそうか?」
「行けると思いますよ」
「だったら、無理しない程度に頼む!」
「はい。ではルテアの街での治療が終わったら行ってきますね」
「あぁ、よろしく頼む!」
そういうと、通信を切った。うん、やっぱりダンジョンに行く事になったね。
『ふふっ、ダンジョン行っちゃうぴょん~!』
『倒すぴよー!』
「ふふっ、でもまずはルテアの街だよ~?」
『分かってるぴょん!』
『わかったぴよー!』
お話しながら飛ばしていたら、もうすぐルテアの街だ。
ルテアの街の手前で飛ぶこたつを降りると、歩いて門に向かう。タルトとひぃろには両肩に乗って貰って、みんなはバングルのお部屋で待っていて貰う。
門番さんに中に入れて貰うと、怪我人がいないか確認しながら冒険者ギルドへ急ごう。冒険者ギルドに着いて中に入ると、やっぱり怪我人が沢山いた。
「エリアヒール!」
冒険者ギルド内の怪我人を一気に治すと、今度は商業ギルドに急いで行く。ここでもエリアヒールでみんなの傷を癒す。
商業ギルドに居た怪我人もエリアヒールで癒したら、冒険者ギルドに戻ってギルマスと話しをしてみよう。
「あっ、さっきのヒールの子!」
「他に怪我した人は大丈夫ですか?」
「えぇ、あなたのお陰でみんな怪我が治ったわ、ありがとう」
台を借りて、ポーションを作って渡しておく。ここでもやっぱりポーションが足りなくて困っていたみたいだ。
「こ、こんなに良いの?」
「はい、その為に王都から来ましたから、遠慮なく使ってください」
そうギルドの女性とお話をしていたら、ギルマスが出てきた。
「王都のギルドから派遣されたハルさんで間違いないか?」
「はい」
そう返事をすると、ギルドカードを提示した。王都のギルマスのクルトさんから連絡が来たんだそう。
「うちの冒険者達を治してくれて感謝する。それと街を救ってくれたことも本当にありがとう」
「いいえ。間に合って良かったです。何か足りない物とかありませんか?」
「あぁ、ポーションも渡して貰ったみたいだから大丈夫だ。ありがとうな」
ルテアの街もなんとか間に合って良かった。ここの街は門が守られていたので、街の中には魔物が入り込まなかったみたいだ。
ギルマスに挨拶をして冒険者ギルドを出る。まずは王都の冒険者ギルドのギルマスであるクルトさんに連絡をしよう。
「ギルマス、ルテアの街でも怪我人の治療終わりました」
「そうか、ハルがいて本当に助かった。ありがとうな」
「それで、ダンジョンはどうしましょうか?」
「出来たら……倒してくれるとありがたい。でも大丈夫か?」
「大丈夫ですよ~。後、ダンジョンの目印を立てておきますか?」
「そうだな。そうしてくれるとありがたい。だが、今日はもうすぐ夜になるから休んでから行くんだぞ?」
「はい、分かりました~」
クルトさんとの通信を切ったら、確かにもう夕方なので、外に出てからバングルのお部屋に泊ろう。
街の外に出たら、バングルのお部屋に移動する。さすがにあっちこっち行って魔法も沢山使ったから疲れたね。
今日は錬金スキルでご飯を作って簡単に食べたちゃおう。疲れたけれど、今日はがっつりと卵黄を乗せた焼き肉丼とわかめスープにしよう!
材料を出して、錬金スキルでささっと作ってテーブルに並べて準備をする。
みんなをテーブルに乗せてあげたら、みんなでご挨拶をして食べ始める。
「ん~、美味しいね」
『焼き肉の美味しい味とご飯を一緒に食べるの大好きくま!』
「ふふっ、今日はみんなも沢山頑張ってくれたからね。お疲れ様でした」
『ハルもお疲れ様ぴょん』
『でも、みんなが無事で良かったこん!』
「そうだね~。怪我をした人は居たけれど、亡くなった人がいなくて良かったよね」
『よかったぴよ!』
「ね~」
みんなで美味しくご飯を食べたら、お風呂に入ってブラッシングをしてもふもふタイム~!
ほっこりふわふわになったみんなを、むぎゅむぎゅっともふもふっとすりすりっとして癒される。
「明日は今日見つけたダンジョンに行って全部倒して来よう~!」
『わかったぴょん!』
『ここんっ! ハルのサンダーレインで倒すこんっ!』
「ふふっ、ささっと行っちゃおうね~」
『本当にささっとダンジョンをクリアできるハルが凄いくまね』
「ふふふ、本気モードで頑張りましょう!」
『きゃー、ハルかっこいいぱん!』
「えへっ」
でも、王都の怪我人がどうなっているか分からないので、なるべく早く王都に帰りたいよね。
みんなをむぎゅむぎゅっとしたら、おやすみなさーい!
次の日、目が覚めるとみんなダンジョンが楽しみでもう起きていた。よし、朝ごはんはささっとおにぎり作ろう。
おにぎりと卵焼き、ソーセージを焼いてご飯にしよう。みんなでぱくぱくっとご飯を食べたら、バングルのお部屋を出てダンジョンに向けて出発。
今日は飛ぶこたつで飛んで行こう。でも、意外と昨日使った立って乗るのもみんな楽しかったみたい。また今度使おうね。
飛んでいると、昨日シールドを掛けたダンジョンが見えてきた。
「うわぁ……シールドの中に凄い魔物がいっぱいだよ~」
『凄いくまね。そんなに溢れているくまね』
『すごいぴよね』
みんなにシールドと雷を纏わせたら、ダンジョンのシールドに入る。
入ると一斉に襲ってきたので、みんなで協力して倒していく。
「なんとかシールド内の魔物は倒したね~」
『多かったこんね』
ダンジョンの入り口を探そう。でも、ここら辺洞窟もないんだよね? と思ったら、少し先に落とし穴みたいな穴が見えた。
『ハル、ここぱんね。危険って出てるぱん』
「さすがにこれがダンジョンだとは思わないね……」
『多分、埋まっていたんだと思うくま』
「なるほど……だから誰も気が付かなかったんだね」
『そうくまね』
この穴は、魔物が溢れた時に魔物が出て来た穴なんだね。これは、気を付けないと普通の人が入ったら大変だ。
外に目印を立てておかないとだね。多少遠くても見えるように、木の上までの柱を立てて、灯りも付けておいた。
柱を立てていたら、後ろでぽふん! と音がした。振り返ると、ベリーが倒してくれたみたいだ。
「ベリー、ありがとうね」
『まだ出て来そうだから気を付けて入らないとぴょんね』
「そうだね~」
今はシールドが張ってあるから、このままダンジョンに入っちゃおう。
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明日はダンジョンを制覇します。
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