魔物の殲滅とレシェルの街
まずは街から300メートルくらいの範囲の魔物を減らそう。空を飛びながら、サンダーレインで次々に倒していく。
「うーん……どうしてこんなに溢れたんだろうね?」
『ハル、この先の方がかなり危険って出てるからあっちの方に原因がありそうぱん』
「なるほど。まずは街の周りを減らしながら、確かめに行こうね!」
『そうぱんね』
風の魔石を使って風の膜を作っているので、かなり速く飛ばしても風圧とか来ないので安心。
よし、レシェルの街とルテアの街が心配だから、早く倒して行こう。
その後もサンダーレインを撃ちながら東門まで進んだ。東門の周辺を綺麗にしたところで、ギルマスのクルトさんに連絡をする。
「おう、ハル。無事か!?」
「はい、大丈夫ですよ。北門の周囲300メートルから東門まで大体は殲滅したので、確認お願いします」
「早いな……分かった、こちらで対処しよう」
「今度はもう少し先まで殲滅してきますね~」
「おう、気を付けてな!」
通信を切ったら、今度は王都からもっと離れた所を殲滅していこう。
サンダーレインを撃ちながら、次はどこにいっぱいいるかをみんなが教えてくれるので、そっちの方向に進んではサンダーレインを撃っていく。
レシェルとルテアの真ん中あたりで、すごく魔物が密集している所がある。
『ハル、あそこ多分ダンジョンくま!』
「えぇぇ!? どこだろう?」
『入口が隠れてるみたいだから分かりにくかったんだと思うくま!』
『本当ぱん。あそこすっごく危険って出てるぱん!』
「うーん……でも、今ダンジョンに行ってる場合じゃないし……どうしよう」
『そうくまね。街が心配だからまずはそっちくまね』
「そうだよね……でもここから更に魔物が溢れてくるよね?」
『そうぱんね……ここら辺一体にシールドを張って、出て来られなくするってどうぱん?』
「あっ! タルト、それは良いアイデアだね。よし、それなら安心して街を見に行けるね!」
『ふふっ、よかったぱん』
私はここら辺を魔物が出られないように、頑丈なシールドを張っておいた。これで安心して街の様子を見に行ける。
一度ルテアの街の周辺の魔物を倒してから、レシェルの街へ向かおう。
ルテアの街までサンダーレインで魔物を殲滅してから、魔物がルテアの街へ入っていないことを確認してから今度はレシェルの街へ向かう。
途中、クルトさんに連絡を取りながらレシェルの街へ向かっていく。冒険者さん達も順調に残りを倒してくれているみたいだ。
安心してレシェルの街へ向かおう。やっぱりさっきシールドを張った所にはもう魔物が居たけれど、気にせずに進もう。
『いっぱいいるくまね』
「そうだね~」
『ハル、大丈夫ぱん?』
「うん、大丈夫だよ~。みんなはバングルのお部屋で休憩して良いからね?」
『大丈夫ぴょん!』
そう伝えても、みんなは一緒にいてくれるので心強い。なんとかレシェルの街に着いたけれど、街の中に少し魔物が入っているみたいだ。
急いで街の上まで飛ばすと、魔物だけに落ちるようにサンダーレインを思い浮かべる。
「サンダーレイン!」
これで、街の中に入っていた魔物は倒しただろう。南門へ向かうと、門が壊されている。
急いで降りて中に入ると、門番さん達も倒れているのでまずはヒールだね!
「エリアヒール!」
エリアヒールで門番さん達の怪我も治った……なんとか無事で良かった。
門の外はもう魔物がいない事も伝えて、私は街の中へ急ぐ。門には何人か残ってくれるみたいなので、他の人達にはポーションを配って貰おう。
街の中を走っていくと、怪我をした人達が沢山いた。エリアヒールを掛けながら進んで行くと、冒険者ギルドの前にも人が沢山いる。
「エリアヒール!」
まずは怪我を治してから、話をしよう。
「あのっ、お手伝いして貰っても良いですか?」
「ん? どうした、小さい嬢ちゃん」
「街で怪我をした人にポーションを渡して飲ませてあげて欲しいんです!」
「そのポーションがもう切れてるんだよ」
「ポーションなら沢山あるので、お願いしますっ!」
そういうと、アイテムボックスからポーションを取り出した。足りなそうなので、薬草と綺麗でおいしいお水を出して、すぐに錬金してしまおう。
「錬金!」
材料が光り、光が収まると大量のポーションが出来た。
「「「「「おぉぉっ!!」」」」」
「あの、これでお願いします! 南門からここまで大通りをヒールしてきたので、他の所をお願いします!」
「「「「「おう!」」」」」
「そうだ、嬢ちゃん。ギルドの中にまだ怪我人がいるんだ!」
「わかりました、そちらはお任せください!」
そういうと、冒険者さん達はポーションを何本も持って走って行ってくれた。これでちょっと安心だ。
私は急いで冒険者ギルドに入って、怪我人を治そう。
冒険者ギルドに入ると、中には沢山怪我をした人がいて、ギルド職員さんとかバタバタしている。私はみんなの怪我が良くなるように思い浮かべる。
「エリアヒール!」
冒険者ギルドの中全部に効くように、エリアヒールを掛ける。冒険者達の身体が光って怪我が治った。
「……治った!?」
「今のは!?」
とてもいかつい男性がこちらに歩いてきた。
「今のは嬢ちゃんがやったのか?」
「はい、みなさんの怪我が治るようにエリアヒールしました」
「ありがとう!!」
そういうと思いっきり頭を下げてお礼を言ってくれた。ちょっとびっくりしたけど、良い人だったみたいだ。
「いえいえ。何かお手伝いする事はありませんか?」
「外にまだ戦っているやつらがいるんだ! 助けてくれないか?」
「それでしたら、この街の中にいる魔物は全部倒したはずなので大丈夫です。外に居た冒険者さん達にはポーションを配って貰ってます」
「はっ!? ポーションなんてどこに?」
「私が沢山持っていたので、それを配って貰ってます。まだあるので、出しますか?」
「あ、あぁ……少し出して貰っていいか? この中にいるやつらは治っているみたいだが、他に怪我人がいるかもしれないからな」
私はまた薬草と綺麗でおいしいお水を出して錬金して、出来たポーションをその人に沢山渡しておいた。
「……あ、ありがとう」
「街の外の魔物ももういないので大丈夫ですよ」
「はっ!? あ、あんなにいた魔物がか!?」
「はい、王都の冒険者ギルドから派遣されてきたので、魔物はもうほとんどいないと思いますけど、出来たら確認をお願いしたいです。倒せてないのがいるかもしれないので……」
「あ……あぁ、それならこちらに任せて貰えたらいいぞ」
「はい、よろしくお願いします」
この人はやっぱり冒険者ギルドのギルマスだったみたいだ。商業ギルドにも怪我人がいるかもしれないという事なので、急いで行ってみよう。
冒険者ギルドを出て、急いで商業ギルドへ向かうと、やっぱり怪我人が沢山いた。
「エリアヒール!」
商業ギルドの中に居た人達の怪我も治してから、また冒険者ギルドに戻ろう。
冒険者ギルドに入ると、ギルマスが待っていたので話をしよう。
「商業ギルドにも怪我人が多かったか?」
「そうですね。でも、全員治してきましたよ~」
「ありがとうな」
「いえいえ、みなさん治って良かったです」
ここはもう任せて大丈夫だと思うので、ルテアの街を見に行こう。
「では、私はルテアの街を見に行ってきますね」
「い、今からか!?」
「はい、ルテアの街周辺は大丈夫だったので、怪我人がいないか確認してきますね」
「そうか、よろしく頼む!」
そういうと、私は門に向かって走って行く。門を出て今度は飛ぶこたつでルテアに向かおう。
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明日はルテアの街へ行きます。
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