服飾ダンジョン3
朝目が覚めたら、そっと起きて着替えてから朝ごはんの準備をする。
今日はお昼にまた卵サンドを食べようと思うので、朝は焼きおにぎりにしよう。焼きおにぎりにお出汁を掛けて食べようかな。
お出汁をしっかり取って味付けしたら、焼きおにぎりもこんがり焼いていこう。香ばしい香りがしたら、みんなが次々と起きてきた。
『良い香りがするくま~』
『お腹すいたぱん』
「今日は焼きおにぎりだよ!」
『やったぴょん! 焼きおにぎり大好きぴょん!』
『やったこん!』
『たべたいぴよー!』
テーブルを準備したら、みんなを乗せてあげて一緒に食べ始める。
『ハル、このお汁は何くま?』
「ふふっ、今日は焼きおにぎりにこのお出汁を掛けて食べようと思うんだ。1個目は普通に食べて、2個目にお出汁を掛けても良いよ?」
『そうするくま!』
みんな1個目は普通に焼きおにぎりで食べている。次にお出汁を掛けてあげて出してあげると、みんなすごく美味しかったみたい。
『これ、すっごく美味しいぴょん! 焼きおにぎりの香ばしい匂いもして美味しいぴょん!』
『本当ぱんね。これも好きぱん~』
「ふふっ、焼きおにぎりでもお茶漬けでもどっちでも美味しいね~」
『おいしいぴよー』
『おいしいのこんっ!』
みんなさらにお代わりをして、出汁茶漬けを食べた。みんないつも以上に食べていた気がする、気に入ってくれて良かったね。
お片付けをしたら、しっかりシールドを掛けて雷を纏わせてからバングルのお部屋から出る。安全エリアを出て、25階への階段を下りて行く。
25階に下りると、中央に巨大なグラブクラブとかなり大きいソックスフォックスが数体。そしてその周りには普通サイズのグラブクラブとソックスフォックスが沢山いた。
「多すぎない!?」
『多いくまね~』
『サンダーレインが良いと思うぱん』
「そ、そうだね。サンダーレイン!」
フロアに雷がいくつも落ちると、巨大なグラブクラブと大きいソックスフォックスだけになった。よし、後はみんなで倒そう!
「倒せなかったね。後はみんなで頑張ろうか!」
『いっくぴょん!』
『いくぴよー!』
『まってくまー!』
『ぼくも行くぱん』
『ぼくも行くこんっ!』
サンダーレインで大分ダメージを与えていたみたいで、後はみんなで攻撃をしたらすぐに倒せた。
倒した後は風魔法でアイテムを中央に集めてみんなで拾ってアイテムボックスに仕舞っていく。
『ふふっ、楽しいぴょんね!』
「ふふっ、そうだね~。次は何が出るんだろうね」
『たのしみぴよ!』
アイテムを仕舞い終わったら、26階へ下りよう。26階の階段の上からフロアを見渡してみると、メードンはいるけれど、今度は違う魔物が見える。
十字架みたいなのが浮かんでるのは何だろう……あれも魔物なのかな? 後はなぜかダンジョンの中にオレンジが生っている。
「ねぇねぇ、あの十字架みたいなのは魔物……なの?」
『うーん、多分クロスクロースくまね』
「それにオレンジ……つぶつぶオレンジ飲みたいなぁ」
『ハル、違うくま。つぶつぶじゃなくてあれはブーツブーツオレンジでブーツが出るくまよ』
「えっ!?」
『オレンじゃないぴょんね?』
『そうみたいぱん』
「つぶつぶオレンジじゃなくてブーツブーツオレンジなんだ……」
(ま、また不思議な魔物が来たなぁ……)
「あ、あのブーツブーツオレンジは危ないの?」
『あ、ちょっと危ないみたいぱんよ?』
「そうなんだ……」
オレンジのどこが危ないのかが分からないけれど、とりあえず下りて戦ってみようかな。
クロスクロースにまずは近づいて戦ってみようと思ったら……近づくと、十字架がくるくる回りながら、伸びたり縮んだりしている。
結構危ない攻撃をしてくるみたいだけど、魔法は撃って来ないので、ファイアアローでさくっと倒せた。ベリーも正面からアタックするので、びりびりアタックだけで倒している。
ブーツブーツオレンジに試しに近づいてみると、突然ぐわっとオレンジが広がって食べられそうになった。あまりにもびっくりして、思わずファイアアローを撃っちゃった。
「こわっ!! あれは怖いよ!?」
『怖いくまね……』
「よし、あんな怖いのはさくっと倒そう!」
『ハルをいじめちゃダメぴよー!』
『ダメなのぴょん!』
ベリーとライチが本気モードになったみたいで、次々と倒していく。よし、私も遠慮なく倒そう! ファイアアローで次々に倒していく。みんなの本気モードが凄くて、倒すのがかなり早い。
クロスクロースのドロップは討伐記録、色々な種類の生地で、ブーツブーツオレンジのドロップは討伐記録、色々な種類と大きさの靴だった。
可愛いブーツも見つけたので、私のサイズがあるといいなぁ。
フロアに沢山いたクロスクロースとブーツブーツオレンジを倒して、やっとすっきり全部いなくなったみたいだ。また大量の生地と靴がアイテムボックスに仕舞われる事になった。
帆布みたいな厚地のしっかりした生地もあったので、バッグを作り直してもいいなぁ。後はファスナーを錬金スキルで作れたら、ポーチが作れそうだね。
アイテムを仕舞い終わったら、階段で下の階へ下りよう。27階に下りると、ここでもメードンとクロスクロースとブーツブーツオレンジがいる。
「ここも26階と同じみたいだから、気を付けて倒そうね」
『がんばるぴょん!』
『ハルをいじめるのはダメなのぴよ!』
『倒すくまー!』
『ぼく達は一緒に拾おうぱんね』
『がんばるこん!』
「ふふっ、みんな一緒にがんばろうね。よろしくね!」
メードンから出るお洋服も色々な種類と形が出るので、ドロップ品を見ているだけでもとても楽しい。でも、お洋服が安い理由が良く分かる。10階からずっとメードンが出るから、お洋服たくさん取れるんだね。
生地もこれだけ取れるなら、お洋服を作るにしても生地を織って作るよりも安くなるだろう。それも洋服が安い理由なのだろう。
10階層までの依頼票で見た生地は、主に洋服に使える生地が多かったみたいだ。クロスクロースから出る生地は結構しっかりしている生地が多い気がする。こっちは主にバッグとか生活に使える生地が多い気がする。
階層で色々違うんだろうけれど、やっぱり楽しいね。ボタンも沢山手に入ったし、色々な物を作りたいなぁ。
そうだ。クラフティア王国に帰ったら、お店をやるのも良いかもしれない。手芸は好きだったし、錬金スキルで色々作れるようになったから、色々な物を作って置いてみるのも楽しいかも!
なんとなくやりたい事が浮かんだので、後でみんなにも相談してみよう。
そうと決まったら、色々集める為にもがんばって倒そう! と、考えながら倒してはいたけれど、本気モードで倒しちゃうぞー!
27階の魔物も綺麗に倒して、ドロップ品をアイテムボックスに仕舞うと、階段近くの安全エリアでお昼ごはん休憩にしよう。今日は卵サンドとBLTサンドとアイスティーを準備して、みんなで仲良く食べ始める。
「さっきね、ふと思いついただけだからまだ分からないんだけど、クラフティア王国に帰ったらお店をやるってどうかな?」
『お店くま?』
『どんなお店なのぴょん?』
「色々作れるようになったから、作った物を売れたら良いなっていうのと、お茶とかを出せたら良いかなって思うんだよね」
『それはステキなのぱん!』
『ハルのお茶もお菓子も美味しいこん!』
『ハルのはなんでもおいしいぴよ!』
「ふふっ、みんなにも手伝ってもらえると嬉しいかな」
『もちろんくま!』
『やるぴょん!』
『もちろんぱんよ!』
『やりたいぴよー!』
『やりたいこん!』
「ふふっ、みんなありがとうね。何をやるかみんなでまた相談しながら決めようね」
とても楽しみになった。少しずつどんなお店にしたいかを決めながら旅をしよう。だけど今は、ダンジョンの攻略を楽しもうかな。
読んで頂きありがとうございます。
ブックマークや☆の応援もありがとうございます、更新の励みになります。
明日で服飾ダンジョンが終わります。
楽しく読んで頂けたら嬉しいです。
新連載も始めましたので、そちらも読んで頂けたら嬉しいです。
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