服飾ダンジョン2
お昼ごはんを食べたので、安全エリアを出て20階へ下りよう。20階のボスは何だろう。
階段を少し下りて、上の方から何がいるのかを確認してみると……特に大きい魔物は見えない。
「何もいない? あれ、でも何かが動いている感じがするね」
『ハル、クルミボタンが凄い量いるくま……』
「うわぁ……これは普通の冒険者達には難しそうだね」
大量のクルミボタンがいるみたい。もう少し下りてみると、大量にいるのが良く分かる。
(うわぁ……本当に凄い量だね。サンダーレイン効くといいなぁ)
「サンダーレイン!」
フロアに雷がいくつも落ちて、ぽふんぽふん! と次々にアイテムに変わっていく。フロアに下りると、まだ残っているみたいなので、みんなのシールドで次々に倒していく。
これだったら、シフォンやタルトも倒せるので、みんな散らばって倒し残しを倒していく。またアイテムを拾うのが大変そうだね。私の周りにも討伐記録と色々な種類のクルミボタンや普通のボタンも沢山落ちている。
大量のクルミボタンを倒し終わったら、風魔法でアイテムを中心に集めてから、アイテムボックスに次々に仕舞っていく。
「すごい沢山いたね~」
『本当くまね。小さすぎてサンダーレインで半分くらいしか倒せなかったくまね~』
「あんなに小さいとやっぱり当たりにくいんだね」
『そうぱんね』
まぁ、でもなんとか倒せたから先に進もう! 21階に下りると、またメードンが見える。後は、何か空を飛んでいるけど、あれは何だろう?
「何か黒いの飛んでるね?」
「あれはハットバットくまね」
「はっとばっと?」
(バットはコウモリ……ハットバット……絶対帽子が出るでしょ!?)
『飛んでるから倒すの大変そうぱんね~』
「そうだねぇ」
『ハル、サンダーレインで倒しちゃうぴょんよ!』
「そうだね。サンダーレイン!」
フロアに雷が落ちると、ハットバットが次々にアイテムに変わって落ちて行く。やっぱりひらひらと帽子が落ちていっている。
メードンもハットバットも倒せたみたいなので、風魔法で中央にアイテムを集める。階段を下りてみんなにも手伝って貰ってアイテムを拾っていく。
やっぱり中央に集められるだけでも大分楽になっているね。
アイテムを拾い終わったら、階段を下りて22階へ行こう。22階もメードンとハットバットだったので、サンダーレインでさくっと倒しちゃおう。
「サンダーレイン!」
フロア内のメードンとハットバットを倒したので、風魔法でアイテムを中央に集めてからアイテムを仕舞って行く。
メードンからは相変わらずメイド服と執事服がドロップしているけれど、他にも男性物のシャツとか、女性物のチュニックとかズボン類も落ちている。色々な種類のお洋服が沢山落ちているので、荷物がとても大量だ。
メードンは大体10階以下なら、どこのフロアでも出るみたいだから、お洋服が沢山取れるのは主にメードンのおかげなんだと思う。
アイテムを仕舞い終わったら、23階に下りよう。23階の階段で上からフロアを見渡してみると、今度はカニがいる。後、動物っぽいのもいるみたい。
「今度はカニと動物がいるね」
『そうくまね~。あれはグラブクラブとソックスフォックスくまね』
「グラブクラブ? そっくすふぉっくす?」
クラブってことはやっぱりカニだね。グラブ……手袋かな? ソックスフォックスは靴下が出るっぽい気がする。
うん、大分この名前に馴染んできたぞ! 馴染んでいいのかな……。
『ハル、今度は私も倒すぴょん!』
「うん、もちろんいいよ~」
『ライチもやるぴよ!』
「ふふっ、気を付けて行ってらっしゃい」
みんな戦いに行ったので、私も倒しに行こう。しかし、フォックスってキツネだよね……シフォン大丈夫かな。
グラブクラブを倒すとやっぱり手袋が出た。そして男性用、女性用、子供用まで落ちるという凄くステキな感じだった。
ソックスフォックスも男性用、女性用、子供用と色々な種類の靴下が落ちている。本当にここで色々取れるんだね、これはかなり楽しい。
ソックスフォックスは、敵意むき出しのキツネで可愛くなかった……。やっぱりうちの子が一番可愛いよね!
フロアの魔物を全部倒したら、階段を下りよう。24階もグラブクラブとソックスフォックスだったのでさくっと倒して行こう!
「この階が終わったら、バングルのお部屋に行って泊まろうか」
『そうくまね~』
『わかったぴょん!』
『たおすぴよー!』
みんなの気合も上がったところで、ベリーとライチを先頭に魔物の群れに突っ込んで行った。本当にうちの子達強いなぁ~。
(よし、私も負けずにがんばるぞー!)
みんなで次々に魔物を倒して、アイテムを拾っていく。誰も来ていない階層は大分魔物が溜まっているので、凄く大量なんだよね。おかげでアイテムも大量で嬉しいけれどね。
フロアが綺麗になったら、階段近くの安全エリアに入ってからバングルのお部屋に移動する。みんなはこたつに入る前に、滑り台とかハンモックで遊んでいる。
私はみんなが楽しそうなのを眺めてから、今日のお夕飯を考える。今日はクルミボタンを倒したことだし、ボア肉食べちゃおう~。ボタン鍋にしよう! ボタン鍋はやっぱり味噌味が良いよね。
(よし、ご飯作ろう!)
ボア肉は薄切り、後はお野菜を切ってから、お鍋に材料を入れて煮ていく。お味噌と生姜、酒、みりんで味を調えたら完成。
(美味しそう!)
『ハル、良い匂いするこん!』
「今日はボタン鍋だよ~」
『クルミボタンこん?』
「ううん、クルミボタンじゃなくてボア肉だけどね。同じ猪の見た目だからボア肉でお鍋にしたんだよ~」
『美味しそうなのこん』
テーブルにご飯を準備したら、みんなでご飯を食べよう。
『おいしいくま!』
『おいしいぴょんね!』
『ハル、おかわりぱん!』
『あっ、ぼくもこん!』
『ライチもぴよー!』
「はい、どうぞ~」
みんなで美味しく楽しく食べたら、お風呂に入ろう。ここのお風呂でもみんなは滑り台で楽しく遊んでいる。身体がぽかぽかになったら、お風呂からあがってドライヤー魔法でみんなを乾かそう。
乾かしてみんながふわっとほっこりしたら、ブラッシングしてもっとふわっふわにしちゃう。
「ふふ、みんなふわっふわになったね~」
『そういえば、ぼくここのダンジョンでレベル50になりたいこん』
「あっ、そうだね。鑑定してみる?」
『お願いするこん! ぼくも早く特殊スキル使いたいこん!』
シフォンを鑑定してみると、レベル48だった。後2つレベルがあがったら、特殊スキルが出そうだね。
「あっ、シフォンもうすぐだよ! 今レベル48だって!」
『やったこんっ! もうすぐなのこん!』
『やったぴょんね! がんばっていっぱい倒しちゃうぴょん!』
タルトも倒していないのにレベル上がっていたから、きっと近くに居ればレベルが上がるんだろう。
「そうだね~。頑張ろうね!」
『がんばるぴよ!』
『がんばるくま!』
『がんばるぱん~!』
『えへへこん。みんなありがとなのこん!』
みんな可愛かったので、むぎゅむぎゅっともふもふっとなでなでっとして、明日一緒に頑張る事を誓っておやすみなさい。
シフォンの特殊スキルは何なんだろうな、とっても楽しみだね。
読んで頂きありがとうございます。
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明日も服飾ダンジョンで遊んじゃいます。
楽しく読んで頂けたら嬉しいです。