服飾ダンジョン1
朝起きて、着替えたら朝ごはんの準備をしよう。今日は朝からダンジョンに行くので、朝ごはんはしっかり目に食べよう。
おにぎり、お味噌汁、卵焼き、ソーセージにしようかな。やっぱり腹持ちが良いのはご飯だよね、それにみんなもどれも好きだからさくっと作っちゃおう。
ご飯が出来たら、みんなと一緒にご飯を食べる。今日もみんなで楽しく食べたら、お片付けをして、タルトを肩に乗せてバングルのお部屋を出て西門へ向かう。
西門までぽてぽて歩いて行くと、門番さんに手続きをして貰い外に出る。外に出るとタルトがみんなを呼びに行ってくれて、みんなで一緒にダンジョンまで歩いて行く。
やっぱりみんなの後ろ姿を見て歩くのは癒されるなぁ。
『ハル、ダンジョン楽しみぴょんね!』
「そうだね~。とっても楽しみだね」
『がんばるぴよー!』
『みんなが強いから楽しいこんっ!』
「ふふっ、いっぱい楽しんで来ようね!」
『くふふ。ハルはやっぱり凄いくま!』
「ん? どうしたの?」
『だって、まだみんな20階から行けてないのに、お散歩に行くみたいにダンジョンに遊びに行ってるくま』
「それはみんなもいるから楽しいんだよ」
『ふふっ、でも途中で帰る気はないぱんね』
「ふふっ、もちろん行ける所までは行っちゃうよ~」
だってみんなと一緒なら、なんだって勝てそうなんだもん。ドラゴンも倒したから倒せない敵って思い浮かばないっていうのもあるね。
それに、シールドがあるから勝てないって事はなさそうだしね。
ダンジョンまでの道が出来ているので、たまに他の冒険者さんとすれ違ったりする。今日も18階までさくっと飛ぶこたつで進んじゃいたいなぁ。
あっ、でもこの前の鉱山みたいにフロアと通路があったら飛べないかも……。ワンフロアだったら飛んじゃおう~。
そんなことを考えながら歩いていたら、服飾ダンジョンに着いた。やっぱり冒険者さん達でいっぱいだ。
入口で手続きをして貰ったらダンジョンに入ろう。ダンジョンに入ると、ワンフロアのダンジョンだったので入口から少し離れてから飛ぶこたつを出して乗り込む。
みんなも乗って準備が出来たら、ゆっくりと浮かばせて階段を探す。
5階層ごとのボスもさくっと倒して18階に着いた。ここまで来るとほとんど人がいないので、ここからは歩いて行こう。
18階に下りると、階段から少し右の方で戦っている人達が居たので、邪魔にならないように違う方向へ向かおう。
18階の魔物は何かと思ったら、もこもこの羊みたいだった。あれを倒すのはちょっと困ったなぁ……。
『ここにはメードンがいるくまね』
「めーどん? 羊だからメーってことかな?」
『メードンは凶暴だから気を付けるくまよ』
「えぇ?! あ、あんなにもこもこの羊が凶暴なの!?」
『危ないって出てるぱんね』
タルトが言うなら危険なんだろう。でも、見た目羊なのに……どう危ないんだろう??
歩いて行くとメードンが目の前に来たと思ったら、ゴロゴロっと転がって突進してきた。
「こ、転がるの~!?」
どっしーんっ! と凄い音がしたと思ったら、後ろの木が倒れていた……。
(た、確かに危険だね……)
「あの突進攻撃はいくらもこもこでも危ないね……」
『ハルはもこもこに弱いから気を付けるこん!』
「確かに……否定はしないわ!」
『危ないぴよね!』
「えへっ。よし、倒そうか! でも、向こうに他の冒険者さん達が居たからあんまり離れないようにね~」
『そうぴょんね!』
シールドに雷を纏わせて、戦闘開始! ベリーはビリビリアタックで突進対突進で戦っている。ベリーの方が強かったみたいで、メードンに勝ってる。
ライチは突進してくる所にファイアーウォールを出して戦っている。ひぃろはいつも通り、ベリーとライチのサポートをしながら戦っている。
タルトとシフォンはみんなの後を付いて回って、アイテムを拾ってくれている。
(よし、私も倒そう!)
ファイアーアローを撃ってメードンを倒す。もこもこ羊を倒すのはちょっと気が引けるけれど、向かってくるから仕方ない。
メードンを倒すと、ぽふん! とアイテムがドロップした。ドロップ品は討伐記録、黒いメイド服だった。
(メイド服……メード? ってことなのかな?)
次にメードンを倒すと、執事服が出てきた……。
(今度は執事服……ひつじ……しつじ?)
ま、まぁ、気にせず倒そう! 次に倒すと、可愛い白いワンピースが出てきた。一応違う物も出るのだね。可愛いのも出るみたいだから、がんばって倒すぞ!
18階の依頼はメードンから出るお洋服を10個だったので、もう少ししたら依頼は達成しそうだね。19階の依頼も19階で出る魔物から出るアイテムを5個なので、楽しみながら先に進もう。
他にも冒険者さんがいたので、広い範囲で戦わなかったからアイテムを拾うのも今回は楽だったね。
『ハル、たのしいぴよー!』
『楽しいぴょんね! ハルに可愛い服着て欲しいぴょん!』
「着られそうなのがあったら着てみようね」
『やったくま!』
『ハル、かわいいの似合うのこん!』
『色々来て欲しいぱん』
(でも、ここで出てくるのメイド服が多かったよ?)
他の冒険者さん達の邪魔にならないように、階段を探して19階に下りよう。19階に行くと他に戦っている人がいなかったので、思いっきり楽しめるね!
「ここにもメードンがいるね。またお洋服が出るから楽しみだね!」
『そうぴょんね』
『ハル、他にも何かいるくま!』
『確かに何かいるぱん』
「えぇ!?」
きょろきょろしてみるけれど、メードンしか見当たらない。じーっと見てみると、何かが動いた気がする。
「あっ、本当だ。何か動いた気がする!」
『あっ! あれはクルミボタンくま!』
「クルミボタン? ボタンが動くの?」
『ハル、クルミボタンくま!』
(うーん……なんだろう? クルミボタンって手芸で使うよね?)
うん、でもボタンだったら小さいのも分かる気がするね。よし、倒しに向かおう! 階段を下りきったら、戦闘開始だ。
ライチとベリーを先頭に魔物達に突っ込んで行く。私も次々にメードンを倒していくと、後ろでぽふん! と音が聞こえた。
振り返ってみると、足元に討伐記録とクルミボタンが落ちている。あっ、魔物が見れなかったなぁ。
視界の端に動く物が見えたので、じっと見てみると……手の平に乗るくらい小さい猪がこちらに突っ込んで来ている。
(あっ、なるほど……クルミに手足が付いている感じだ。クルミ猪なんだね、なるほど~)
このサイズなのに強いんだろうか? 後でひぃろに聞いてみよう。シールドに当たるとぽふんと倒せるので、気にしないで良いかな。
メードンとクルミボタンを倒しながら進んで階段を目指す。なんとか階段を見つけたら、近くの安全エリアに入ってお昼休憩にしよう。飛ぶこたつを出してお昼ごはんの準備をしよう。
アイテムボックスから卵サンドとジーン焼きサンドを出して、お茶はアイスティーを入れてみんなで食べ始める。
「ねぇ、ひぃろ。クルミボタンって強いの? シールドに当たったらすぐに倒せちゃうんだけど……」
『強さはそこまでではないけれど、あの大きさで突進攻撃されるから、なかなか倒せないのくまよ』
「あっ、そうか。確かにあの大きさが凄い速さで来たら倒すの大変だよね」
『そうなのくまよ』
なるほど。大きさの問題が大きいんだね。メードンと一緒に突進攻撃されたら確かに大変だ。
みんなで美味しくご飯を食べたら、今度は誰も倒せていないというボス戦だね。みんなにシールドを掛けて雷を纏わせて準備をしたら、安全エリアを出て20階に向かおう。
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明日も服飾ダンジョンで遊んじゃいます。
楽しく読んで頂けたら嬉しいです。