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商業ギルドに行ってギルマス達と会う

 両肩にタルトとひぃろを乗せて、商業ギルドに向かう。商業ギルドに入って受付のお姉さんに、ギルマスに会いたい事を伝えると、確認をしに行ってくれた。


 少し待っていると、お姉さんがギルマスの部屋に案内してくれた。部屋の奥にある机で作業している細見で長身の男性がいたので、この人がギルマスなのだろう。


「冒険者のハルです。こっちは従魔のひぃろとタルトです、よろしくお願いします」


「私は商業ギルドのギルマスのロレンスです。よろしくお願いしますね。それで本日のご用件は?」


「クラフティア王国の商業ギルドのギルマスから書状を預かってきましたので、ご確認をお願いします」


 アイテムボックスから書状を取り出して、ロレンスさんに渡すとすぐに目を通してくれる。そして少し考えた表情をした後、話を始めた。


「この錬金ボックスとフリーズドライというのは一体?」


「錬金ボックスで新しい調味料がいくつか出来ます。後、フリーズドライは冒険者達の簡易携帯食になります」


 そう説明すると錬金ボックスと調味料とフリーズドライをアイテムボックスから取り出して、説明を始める。フリーズドライはお湯を入れて実際に食べて貰う事にする。


「これは凄い! これなら冒険者もですが、街を移動する事のある商人もとても助かります。冒険者ギルドのギルマスを呼ぶので少しお待ちください」


「はい、お願いします」


 冒険者ギルドのギルマスが来るまで錬金ボックスで出来る調味料と、フリーズドライの作り方の説明を細かく説明した。

 説明をしていると、冒険者ギルドのギルマスがドアから入って来た。こちらは体格の凄く良い背の高い男性だった。


「冒険者ギルドのギルマスのクルトだ。よろしく頼む」


「冒険者のハルです。こっちは従魔のひぃろとタルトです。よろしくお願いします」


 挨拶をすると、まずはギルマスのクルトさんに書状を渡させて貰った。読み終わったら、フリーズドライの説明をして、味見もして貰ったら凄く驚いて喜んでくれた。


「これは凄い!! しかもうまいっ! これは商業ギルドで買えるようになるのか?」


「そうですね……でも商業ギルドでも扱うけれど、冒険者ギルドで売りに出すのが良いと思いますね。ギルドで依頼を受けて、購入出来ればそのまま依頼に向かえますし、それが良いと思いますね」


「なるほど、確かにな。これはいつから販売が出来るんだ?」


「調味料を作ってからになるから、1カ月くらいで販売できると思うんだが、ハルさんどうだろう?」


「粒の実の収穫が終われば調味料が作れますから、そしたらすぐに作成できると思います。ただ、今あるスープをフリーズドライにするならすぐに作れますよ?」


「だが、この味は出ないんだろう? これは今まで食べたスープよりすごく旨いからな」


「そうですね、確かにこれは調味料を使ってますね~」


「なるほど。だったら陛下に粒の実を植える場所を決めて貰って、すぐに植えよう」


「植えるのも私がやるので、決まったら教えてください」


 国王様には、一応の話を通してあるのでそれも伝えておく。すぐに王城に連絡を取ってくれて、明日国王様の所へもう一度行く事になった。粒の実を植える場所も準備しておいてくれるそうだ。


「しかし、今から植えるのに1カ月で提供できるのか?」


「育つまでに時間が掛かりますね……」


 そういうロレンスさんとクルトさんに、私が植えればすぐに一度目の収穫が出来る事を伝えると凄く驚いていたけれど、とても助かると喜んでくれた。


 その後の細かい話し合いはお任せして、私は商業ギルドを後にする。まだ少し時間がありそうなので、街を少し見て回ろう。お洋服も色々な種類があるけれど、色々な生地も売っていて見ていてとっても楽しい。


 お洋服はアリサさんが作ってくれるけれど、小物とか作りたいなぁ~。見ているだけでも、色々な色や素材の生地があってとても楽しい。


 今日はお店を見るだけにして、路地に入ってバングルのお部屋に移動する。


「ただいま~」

『ただいまくま』

『ただいまぱんよ~』


『おかえりぴょん!』

『おかえりぴよー!』

『おかえりこんっ!』


「ひぃろとタルトもお疲れ様。付き合ってくれてありがとうね」


『ふふ、いいくまよ~』

『大丈夫ぱんよ』


 みんながぽよんぽよん遊んでいる間にお夕飯を作ろう。今日は親子丼とお味噌汁にしようかな。大きなフライパンにみんなの分を作って分けてよそおうかな。ご飯が出来たら、テーブルに持って行って食べる準備をしよう。


 みんなもお腹が空いていたみたいで、私の後を付いて回っている。


(か、かわいすぎる~!!)


 みんなをテーブルに乗せてあげて、ご挨拶をしてご飯を食べ始める。今日は丼気分だったから、嬉しい。親子丼美味しい。


『今日もおいしいくまね~』


『親子丼おいしいぴょんっ!』


「ふふっ、おいしいね」


 みんなで美味しくご飯を食べたらお風呂に入って、幸せもふもふタイム~!


(今日もみんなふわふわでかわいいなぁ~)


「明日はまた国王様の所に行ってくるね」


『分かったぴょん!』


『ぼくはまた付いて行くくまよ』


『ぼくもぱん~』


「2人ともありがとうね。みんなもバングルのお部屋で遊んで待っててね」


『わかったぴよ!』


『わかったこん~』


 やっぱりバングルのお部屋に遊具を作って良かった。楽しくお留守番してくれると私もとっても嬉しい。

 みんなをもふもふっとむぎゅむぎゅっとしておやすみなさい。




 朝そぉっと起きると、着替えをして朝ごはんの準備をする。今日の朝ごはんは、おにぎりとお味噌汁にしよう。今日はなんだかおにぎり気分~。お魚をほぐしてご飯に混ぜたおにぎりと、お味噌汁はわかめとお豆腐にしよう~。


 ご飯を作っている香りにつられて、みんなが起きてきた。タルトが寝ぼけて壁に向かって進もうとしている……。


「ふふっ、タルトおはよう。こっちだよ?」


『おはよ……ぱん』


 タルトをなでなでしたらテーブルに乗せてあげる。朝ごはんを目の前に出したらきゅぴーん! と目が覚めたみたいだ。


「ふふっ、目が覚めたみたいだね~」


『ぱん?』


 不思議そうにコロンとしてるけれど、きっと寝ぼけて覚えてないんだろうなぁ。


 みんなでご飯を食べたら、タルトとひぃろを肩に乗せてバングルのお部屋から出て商業ギルドへ向かう。商業ギルドへ着いたら、ギルマスの部屋に通された。


「おはようございます」


「ハル、おはようございます。馬車とクルトが来るまで少し待ってくださいね」


「はい」


 ソファに座ってタルトとひぃろをなでなでしながら待っていると、冒険者ギルドのギルマスのクルトさんがやって来た。そのタイミングで馬車も到着したので、ギルマス達と一緒に馬車に乗って王城へ向かう。


「そういえば、書状にあった通信の魔道具というのはどういったものですか?」


 そう商業ギルドのギルマスのロレンスさんに聞かれたので、2人に通信の魔道具の説明をして今日国王様と両ギルドに置く事になると説明をした。


「それは凄いです!」


「何かあった時にすぐに連絡が出来るのはとてもありがたい! しかも王城まで人をやらなくていいだなんて!」


「そうですね、冒険者ギルドではその使い方が出来て助かりますね」


 今日やる事は、錬金ボックスと粒の実を植える事、通信の魔道具を渡して説明する事かな。なんだかやる事が沢山あって時間が掛かりそうだけど、頑張ろう!


 そんな話をしていると王城に着いた。国王様の所へ行く前に調理場に案内されて、料理長から新しい調味料について色々質問された。レシピを見ながら質問に答えてから、国王様の所へ向かう。


 昨日と同じ部屋に通されて、少し待っていると国王様が来た。

いつも読んで頂きありがとうございます。

ブックマークや☆の応援もありがとうございます、更新の励みになります。


明日は国王様の所でのお話です。

楽しく読んで頂けたら嬉しいです。

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