表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

112/177

シーモールの討伐と水宝石

『ハル、おはようぴょん!』


 ベリーに起こされた。


「ベリー、おはよう。今日は早いね」


『ふふ、楽しみなのぴょん!』


「ふふ、じゃぁささっと朝ご飯作っちゃおうね。みんなを起こしてくれる?」


『任せるぴょん!』


 みんなを起こすのをベリーに任せ、私は着替えて朝ごはんを作り始める。今日のメニューは簡単に卵サンドとジャムサンドにしよう。お茶は温かいミルクティーにしよう。


 ささっと準備をして、みんなをテーブルに乗せてあげて食べ始める。


『卵サンドはやっぱり美味しいくまね~』


『ジャムサンドも美味しいぱん』


「うんうん、どっちも美味しいよね」


『美味しいぴょん~!』


『ハル、卵サンドおかわりぴよー!』


「はい、どうぞ。今日は東門を出て、北の方の海岸沿いにシーモールがいるんだって」


『分かったぴょん!』



 食べ終わったらお片付けをして、バングルのお部屋から出る。路地からそっと大通りに出て東門へ向かう。東門で手続きをして貰い、海岸に出る。海岸を北に向かっていく。


「シーモールってどんな魔物なんだろうね?」


『ぴょこぴょこするくまよ』


「ぴょこぴょこ? 跳ねるの?」


『違うぱんよ~』


「うーん、どんなのだろう?」


『楽しみぴょん!』


『ライチもがんばるぴよー!』


 北に向かって歩いて行くと、ひぃろとタルトがそろそろシーモールの巣だと教えてくれた。みんなにシールドを掛けて雷を纏わせておく。


 どこにいるのか良く見ていると、ぴょこん! と砂の中から何かが出てきた。


「え……っと……もぐら?」


 その後も色んな所からぴょこぴょこと顔を出している。


(も、もしかして……もぐらたたき?!)


「あぁぁぁっ、思い出した! もぐらって英語で言うとモールだ! ってことは海もぐら……な、なるほど」


『ハ、ハル? どうしたくま?』


「う、ううん……似た生き物知ってるなと思っただけよ……?」


 ついつい叫んじゃった。まさか砂浜でもぐらだとは思わなかったよ。そう言っている間もシーモールがぴょこぴょこと顔を出しては引っ込めている。やっぱりもぐら叩きだ……。


 ただ、大きさは地球でのもぐらと桁違いに大きい。ぴょこっと出た所だけで、人の大きさくらいある……って、大きすぎでしょ?!


「所で、これはどうやって倒すの?」


『捕まえたら良いだけくまよ~』


「なるほど。よし、がんばってみよ~!」


 ぴょこっと出たシーモールを捕まえようとすると、ひょこっと潜ってしまう。あっちに行って~、こっちに行って~てしてたら目が回ってきた……。


 みんなはどうなんだろう? と辺りを見てみる。ひぃろはどうかな?


 ひぃろはじーっと止まっている。どうしたんだろう? と思っていたら、ひぃろの目の前にシーモールがぴょこっと顔を出した所を捕まえている。


(さすが、ひぃろ冷静だね)


 ベリーはどうかな? ベリーはアタックの速さを生かしてあっちへどっしーん! こっちへどっしーん! と走り回っている。


(うん、ベリーらしい!)


 タルトはどうかな? ウロウロしているなと思ったら……アイテムを拾ってくれていた。


(なるほど。タルト、ありがとう)


 ライチはどうかな? きゃー! って言いながらぴょこぴょこ出てくるシーモールに突進して行っている。うん、捕まえられてないけれど楽しそう!


(ふふっ、ライチがちょこまか動いているの可愛いなぁ)


 それぞれ戦い方が色々あって、性格というか特性が出るね。よし、私もタルトと一緒にアイテムを拾おう。多分、私にはそれが一番合っている気がする。


 みんなが倒してくれているので、私とタルトでアイテムを拾っていく。シーモールのドロップ品は討伐記録、シーブルー・カルセドニーとピンク・カルセドニー、ホワイト・カルセドニーだった。


 カルセドニー:半透明のとてもキレイな宝石。アクセサリーに最適です。


 またキレイな宝石が手に入った。そのうち色々なアクセサリーが作れるといいなぁ。


 シーモールを大分狩れたので、そろそろ休憩にしようかな。土魔法でテーブルと椅子を作ってお茶の準備をする。


「少し休憩しようか~?」


『くま!』

『ぴょん!』

『ぱん!』

『ぴよ!』


 よし、今日のおやつはプリンにしよう! 材料を出して、プリンを思い浮かべる。


「錬金!」


 材料が光り、光が収まるとプリンが出来ている。それと温かい紅茶にしようかな。準備が出来たら、砂だらけのみんなにクリーンを掛けてテーブルに乗せてあげて一緒に食べ始める。


「ん~、美味しいね~」


『プリン好きくま』


「この後はどうしようか?」


『ハル、海の宝石ってあったぴょん。見てみたいぴょん~』


「そういえば、水宝石って言うのがあったよね? 一旦冒険者ギルドでどんな物か聞いてみる?」


「あっ、それいいぱんね!」


『遊びながら採れたらいいくまね』


『それがいいぴよ~!』


 お茶をしたらお片付けをして街に向かう。門で手続きをして貰い街の中に入り、冒険者ギルドへ行く。冒険者ギルドで水宝石の採取の依頼票を取ってから受付に向かう。


「これの依頼の手続きお願いします。後水宝石の場所とかを知りたいのですが……」


「はい、手続きしますね。水宝石は東の海岸にある海の中に出来る宝石なんですよ。なので、海の底にある事がほとんどですね。たまに波打ち際に流れ着いていたりしますが、なかなかないですね」


「海の中なのですね。分かりました、ありがとうございます」


 手続きをして貰ったので、冒険者ギルドを出てまた海岸へ向かう。東門で手続きをして貰ってから海岸に出る。


「さて、海の中にあるのだけど……どうやって採ろうか?」


『ぼくたちに任せてくま~!』


『そうぱんね』


『ハルは息出来ないから危ないぴょんね』


『ライチもがんばるのぴよー!』


「わわっ、みんなありがとう! でも私もがんばるよ~!」


 みんなにシールドを掛けて弱めの雷も纏わせておくと、みんなが海に突撃して行った。うん、楽しそう。


 さて、私はどうしようかな?? 


(うーん……魔法でどうにか出来ないかな?)


 あっ、シールドを強化したらお水の中でも大丈夫かな? シャボン玉みたいに丸くして海の中に入っても大丈夫なようにしちゃえばいいかな?


(よし、やってみよう!)


 息が出来て、自由に動けるシールドを思い浮かべる。ついでに弱めの雷も纏っておこう。


「シールド!」


(よし、試してみよう)


 ゆっくりと海に入ってみる。おぉ、濡れない! ちゃんとシールドが出来てそうだ。海の中に入ると、歩いたり浮くことも自由に出来る。これは便利だ~!


 そして、海の中がとっても綺麗! 青く透き通った海を、海の底から見上げるとキレイなお魚も泳いでいてとても神秘的だ。ついつい、水宝石を探すのを忘れて海の中を堪能してしまった。


 そういえば、みんなはどうしているんだろう?


 ひぃろ達も海の底をすいすいーっと移動しながら、水宝石を探してくれている。楽しそうにしているから良かった。


(よし、私も探すぞー!)


 きょろきょろと海の底を見ながら歩いて行く。うーん、なかなか見つからないなぁ。


 私を見つけたひぃろが近くに来た。


『ハルも来たくま? 息は大丈夫なのくま?』


「うん、シールドを強化して息が出来るようにしたんだよ~」


『ふふ、一緒楽しいくまね』


「うん! でもなかなか見つからないね」


『そうくまね。さっきのシーモールを倒していた辺りの方が良さそうな気がするくま』


「そっかぁ。じゃぁ、お昼ごはんを食べたら行ってみようか」


『分かったくま! みんなにも言っておくくま~』


「ありがとう~」


 海の中を歩いて水宝石を探したけれど、やっぱりなかなか見つからなかった。そろそろ上がってお昼ごはんにしようかな。

読んで頂き、ありがとうございます。

ブックマークや☆の応援もありがとうございます、更新の励みになります。


明日は水宝石の採取です。

楽しく読んで頂けたら嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ