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キラキラの実の加工

 朝気持ち良く目が覚めたので、お出かけの準備をしてからみんなを起こす。


「みんな、おはよう」


『おはようくま~』

『おはようぴょん』

『おはようぱん~』

『おっはようぴよー!』


 宿を出る準備をして、食堂へ向かう。みんなで朝ごはんを食べた後、宿を出る手続きをして貰ってから宿を出る。


 宿を出ると、アクセサリー屋に向かう。フィルさんから受けた依頼分のクリスの実は納品しているけれど、今日はキラキラの実の加工を教えて貰うんだ~! どんな加工が出来るのかとても楽しみだ。


『ハル、キラキラの実の加工楽しみぴょんね!』


「そうだね、とっても楽しみだよね!」


『ハル、キラキラの実でライチを作ってぴよー!』


「あっ、それは出来たら綺麗で可愛いよね」


 そんな話をしていたら、アクセサリー屋さんに着いた。


「フィルさん、おはようございます」


「あら、ハルちゃん達おはよう。怪我がなかったみたいで良かったわ」


「はい、ありがとうございます」


「ふふ、今日はキラキラの実の加工をやりましょうね」


『やったぴょん!』

『やったぴよー!』

「ふふ、楽しみにしてたんだよね。フィルさん、お願いします!」


 まずは加工の仕方を教えて貰う。キラキラの実とクリスの実で錬金するんだそう。そこでやっぱりきちんと思い浮かべられるかがポイントみたいだ。


「どんな形でも出来るんですか?」


「そうね、きちんと思い浮かべられたら出来るわ」


「そうなんですね!」


 早速、キラキラの実とクリスの実を取り出してライチを思い浮かべてみる。可愛い羽もきちんと出るように。


「錬金!」


 材料が光り、光が収まるとキラキラの実で出来たキラキラのライチが出来ていた!


「わぁ、出来たよー!」


『ライチがいるぴよ! ハルすごいのぴよ!』


「まぁ! ハルちゃんは錬金スキルを使うの上手ね! そしてこのライチちゃんとっても可愛いわ!」


『ハル、私も作ってぴょん!』


「うん、待ってね!」


 次はベリーを作る。ベリーのお耳の長さとか大きさとのバランスとか良く思い浮かべる。


「錬金!」


 光が収まるとキラキラのベリーが出来た。


『やったぴょん! 嬉しいぴょん~』


「ふふ、ベリーも可愛く出来たね」


「ベリーちゃんのも可愛く出来てるわね!」


 次はひぃろとタルトを作ろう。良く思い浮かべてひぃろとタルトも作る。下でぽよんぽよん跳ねて遊んでいる2人にも見せてみる。


『くまっ!? ぼ、ぼくがいるくま!?』

『ぼくもいるぱん!?』


「ふふ、キラキラの実でみんなを作ったんだよ」


『すごいくま~! タルトのもとっても似てて可愛いくまね!』


『ひぃろのも可愛いぱんよ! ハル凄いのぱん!』


「良かった!」


 これはお家に飾ろう! とっても可愛く出来たよ。クリスタルガラスみたいな透明なキラキラの実で出来たみんなの置物は、とてもキレイで素敵だった。


「ハルちゃんはみんなの事が大好きなのね、とっても良く出来てるわ」


「ふふ、自慢の家族ですから!」


 そういうとみんな照れてもじもじし始めるのも、見ていて和んじゃう。


 後、フィルさんに聞きたい事があったのを思い出した。ファイアーゴーレムから出たファイアルビーとドラゴニアルビーを鑑定した時に、付与が出来るって書いていたのが気になったのだよね。


「フィルさん、付与って何ですか?」


「付与? 付与が出来る宝石があると、アクセサリーとか武器、防具に特殊な効果を付ける事が出来るのよ」


「えっ!? そんな事が出来るんですね! 効果って決まっているんですか?」


「ううん、特にこれって決まってはないわ。でもそれはきちんと効果を決めた時に、出来るかどうかは自分で分かると思うわ」


「ふむふむ。やっぱり錬金スキルを使うんですか?」


「そうよ。だからきちんと思い浮かべられるかがカギになるわね。後は宝石の品質によって、付与出来るかどうかが変わるわ」


 やっぱりそういう加工は錬金スキルになるのだね。ファイアルビーだとどれくらいの付与が出来るんだろうか。材料を出して付与したい効果を思い浮かべると、出来るかどうかが感覚的に分かるみたい。


 獣魔のバングルはあるけれど、みんな私が入れないからなかなか入らないんだよね。だから私も入れる部屋を作れないかなぁ。入るとお家に入ったみたいにして、窓があって外も見られて、こたつを置いて、キッチンも作って、寝る所も作れば野営するときにそこに入れば良いんじゃないかな!


「ハルちゃんはどんな効果を付けたいのかしら?」


「獣魔のバングルは持っているのですが、みんなほとんど入らないんですよ。だから私も入れるお部屋を作れないかなって思って……」


「まぁ! それは良いわね。みんなもハルちゃんが大好きだから離れたくないのね。今持っている宝石はどんなのかしら?」


 フィルさんにファイアルビーとドラゴニアルビーを見せるととても驚かれた。このファイアルビーはかなり質の高い物だそうだ。さらにドラゴニアルビーはとても希少でなかなかお目にかかれないみたいだ。


 でも、アイテムボックスに結構な量が入っているけれど……。ファイアードラゴンいっぱい倒したもんね。


 よし、材料を出して確認してみよう。みんなのシルエットを刻印したバングルに付与しようかな。それとファイアルビーを出して、良く思い浮かべる。うーん……と考えながら材料を見ていると……あっ、これだと出来ないみたい。


 ドラゴニアルビーとバングルで良く思い浮かべる……あっ! これは出来るみたい!


「錬金!!」


 材料が光り、バングルの裏側にドラゴニアルビーが少し見えていた。ここに腕が触れているからいつでも獣魔達が出入り出来るし、私も入れる……はず!


「わぁ、ちゃんと出来たかな?」


「光ったから出来たと思うわ」


「試してみますね!」


 錬金したバングルを腕に着けて、部屋に入れるように思ってみるとしゅんっ! と景色が変わって中に入れたみたい。ちゃんと窓が付いていて外を見てみると、フィルさんが見えた。


 部屋の中はまだ何もないので、これから作っていかないとだね。窓も壁も床もあって、本当にお家に入ったみたいなお部屋になっている。


 出る時も思い浮かべると出られた。


「ちゃんとお部屋に入れました!」


「さすがハルちゃん、凄いわね~」


「窓を付けたのですが、外から何か変わった所ありました?」


「いいえ、何もなかったわよ? 私も入ってみて良いかしら?」


 フィルさんの手を繋いで一緒に入ってみる。


「わぁ、ハルちゃん! これは凄いわ!! あっ、本当に窓があるわ。外にお店が見えるわ」


「他の人も私が一緒に入りたいと思えば入れるんですね~」


「そうね、これは素敵ね」


 フィルさんの手を繋いで外に出る。やっぱりここまでの付与だとドラゴニアルビーの品質が必要なんだね。みんなのシルエットを刻印したバングルのお部屋に入れたので、獣魔のバングルは外してアイテムボックスに仕舞っておいた。これでバングル1個になってすっきりしたね。


「フィルさん、ファイアルビーとドラゴニアルビーがまだいっぱいあるのですが要りますか?」


「えっ?! まだあるの?! しかもいっぱい……ハルちゃん達、どれだけ強いのかしら……。良ければ少し売って欲しいわ。私も付与をやりたいわ」


 いくつかフィルさんに渡して、付与について何を付けるかを話し合おう。ちょうど良いので、お昼ご飯にしてのんびりしながら話をしよう。


 お昼ご飯は、何が良いかな。錬金スキルで簡単に作っちゃうとして……親子丼にしようかな。材料を準備して錬金スキルでさくっと作っちゃう。後、豚汁もさくっと錬金しちゃう。


 緑茶を準備してみんなで一緒に食べ始める。


「ハルちゃん、これ美味しいわ! でも初めて食べる味だわ」


「沢山食べて下さいね~。今度商業ギルドから新しい調味料が出るので、それを使ってますよ」


「まぁ! それは楽しみだわ」


『ハル、美味しいくまね~』

『ハル、もう少し食べたいぴょん!』

『ぼくもお代わりぱん~』

『ライチもぴよー!』


 みんなにお茶を出して、のんびりお茶をしながら次に作る物の相談を始める。

読んで頂きありがとうございます

ブックマークや☆の応援もありがとうございます、更新の励みになります。


明日は付与の話やお家を整えます。

楽しく読んで頂けたら嬉しいです。

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― 新着の感想 ―
[良い点]  ☆★☆祝100話☆★☆ これからも、もふもふプニプニのんびり無自覚チート革命(主に美味しいもの系)の、ハルさんたちの旅を楽しみにしてます!! [気になる点] お家バングル(仮)、ハル…
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