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結局あの後はツーシームとチェンジアップの改造に取り組んだが特に大きな成果は得られる事なく終わってしまった。
カットボールに関してはバッターの手元で変化させられるが変化量が微々たるもの過ぎてそれこそ芯を外すためにしか使えないし成功率も高くない、残念なモノだった。練習はしていく。
ここで、俺の持つ球種をわかりやすくまとめてみる。評価は10段階評価。
一条零
ストレート130〜140km スピン6
まだまだ改善の余地あり
ツーシーム120〜125km 変化量4
普通
チェンジアップ100〜105km 変化量5
パーム気味
カットボール130〜135km 変化量1
成功率が低い。発展途上。
スラーブ128〜134km 変化量7
普通に使えるけど強打者には怖いなあ
スローカーブ(ナックル系)95〜100km変化量8.5
これから一軍に向けて強化
ナックル ? 変化量?
投げた後にしかわからん
シンカー120〜125km 変化量10
高速シンカー130〜135km 変化量10
化け物
結構ヤバい結果である。そもそも高校1年生が持つ変化量のシンカーではないし、そこに合わせて球種の多さが目立つ。良二曰く冬トレが楽しみらしい。
最近は家に帰ってから練習をしなくなった。というのも、学校の練習で指と肩を使っているから少しでも休めたかったからだ。
最近は少しずつだか疲れが溜まっている気もする。やはりハードワークはよくない。大学 社会人でも野球をやるかはわからないが、体は資本。大事にしていきたい。
そんな話を1年生組の帰りにしていたら、綾人が
「今度の土曜か日曜の練習の後にみんなで銭湯に行かないか?んで、いいマッサージの店知ってるから良かったら行こうぜ。」
とありがたい提案をしてくれた。しかも、
「金のことなら大丈夫、学生料金兼俺の紹介で格安にしとくように伝えとくから。あ、銭湯代は別な。」
との事で、俺と良二 拓君 綾人の4人で今週の日曜練習の後銭湯に行くことにした。友達と風呂に行くとか初めての事で何気にワクワクしている。
「母さん、今度の土曜練習の後友達と銭湯行ってくるわ。用意よろしく。」
「いつもの着替えにタオルでいいわよね?」
「うん!ありがとう。」
俺はそのままご飯と風呂を済ませてソファリラックスしていると瑠璃が隣に座り肩に頭を乗せてくる。
「どうした?」
「んーん、特に何もないけどこうしてると安心するから。」
どうやらお眠らしい。眠いとこうして甘えてくる。昔からこんな感じで家族の誰も疑問に思わない。
「寝るなら上に行くぞ。ここで寝ると運べないからな〜。」
んー、と声にならないような眠そうな声で返事をする瑠璃。
「しょうがないなあ。母さん、瑠璃を部屋まで連れてって俺も寝るよ。おやすみ。」
「おやすみなさい〜。よろしくね。」
俺は瑠璃をおんぶすると部屋まで連れて行ってベッドの上に寝かせる。
「おやすみ。」