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MISSION NO,01 TRAP IN ISOLATED ISLAND

「Act1密林地帯の罠」


この島は宗教ゲリラ集団クルセイドが武器の密輸するために拠点にしているらしい。

任務自体は難易度が低い事に加えて報酬も少ないのだが、政府の研究チームによるとラグナディアのCSPTの研究機構がゲリラ集団に多額の援助金を出している事が分かった。

これは俺の推測だが多分ここにクルセイドが武器を密輸の拠点にしているのは何らかのCSPTの施設が存在しておりその施設を護衛させているからではないかと思う。もし軍を動かして護衛に移せばこちらにここは研究施設だと言っているような物だからな。


「隊長?島の構造を確認した所、島の地下にプラントらしき物を発見しました。」

読みが当たったな。さて、どうするかが問題だ。爆薬など使って無理やり潜入するのも良いがそれでは

こちらの存在が本土に知らされて仕舞う結果になる。

「ユーラス。この島で地下プラントにアクセス出来る場所は何処だ?」

「あっはい!NT−012区画から直通のエレベータらしき物が有るみたいです。

ユーラスはそういうとアクセスレイターをポケットにしまった。

「密林地帯はゲリラが展開している筈だ。島の北西で待機しているアイーシャ隊はどうなっている?」

灰色の空を確認しながらアズライルに問いかけた。

「…先程確認した所我々が出た直後対空ミサイルを受けた様です…」

「なんだと!しょうがない…第二分隊のみでのミッションだ。TPRを各自所持し何かあれば俺に連絡して欲しい。くれぐれも死ぬ事の無い様にな」

ミスラルはそう言うと部下に食料と弾丸当を配給し一人森の中へと消えた。

「ユーラス、一緒に行く?」

ユリアはユーラスの腕に寄り添うと優しく言った。

「ごめんよ、俺はアイーシャ隊がどうなったか確認したいんだ」

ユーラスはそう言うと海岸へ向かって行った。

「ちぇっつまんないの…アズライルはどうする?」

ユリアは落ちていた石を蹴るとアズライルに問いかけた。

「……私は密林に潜むゲリラ達の行動を見てみようと思います」

アズライルは探査機器の整理をしている。

「そっじゃあね」

ユリアはそう言うと一人密林へ入っていった。

もう…ユーラスはそんなにアイーシャやリアナが良いのかしら。どう考えても私の方が良いと思うんだけどなぁ。もぅ最悪!むさい男や欲張り女ばっかり殺してるからユーラスに嫌われるのよ!

「……じゃ…報酬……したぞ」

声?何処なの…居た!!ゲリラかも……何かの取引かしら…ガサ!!

「んっ音がしなかったか?」

まずい気づかれたかも…

「気のせいだろう?ここは無人島だ居たとしても仲間だけさ。さぁ出てこいよお前も貰いに来たんだろう」

今がチャンスかもね…

「悪いけど貴方達の仲間じゃないわ」

手にしていたウィルディを構えると木の影に隠れる。

「なっ女!撃て!!」

男二人は年代物のAK−47で応戦しようと撃ち続ける…そしてリロードの瞬間。

バン!パパパパパパパパン!!カチッカシャ

バァン!!!バァン!!

「グハ!」「グワァ!!」

「はぁ…リロード遅すぎゲリラってまともに銃も扱えないの?」

お気に入りのウィルディをサイドポシェットにセットする。

「ほう…中々やるようだがこんな事が出来るのはディアルトの傭兵特殊部隊か?随分年期物だなしかもデザートイーグルでもなくオートマグでも無いとは…」

「うるさいわね!私はウィルディが好きなの!」

「ふっまぁ良い。捕まえろ!!」

森に居たゲリラの二人がユリアを捕らえる。

「何すんのよ!もぅ最悪!!」

あぁどうしよう。もうこの際アズライルでも良いから助けに来てよ…

ドキューン!!

「ウワァ!!」

ユリアを捕らえようとした兵士がいきなりその場に倒れる。

「ありがと!ユーラス貸しにしとくね」

「まっ待て!!追いかけろ!」

ドキューン!

「グハッ」

男は内臓部を貫かれ死亡した。









「Act2地下プラント」



「ユリア…危なかったな…どうやら此処はラグナディアの研究施設だ」

ユーラスとユリアは密林での戦闘後行動を共にしていた。ユーラスは非常用のサックから食料を取りユリアに手渡す。

「ありがと」

アイーシャ隊の全滅の痕跡は発見されなかったがヘリの残骸が島に流れ着いている事を確認した後島の灯台から島の全体をレポートしていたユーラスは偶然ユリアがゲリラに襲われている所を発見しゲリラの狙撃を行った訳だ。この研究施設はただの化学プラントではないという事はもはや確実となった。

狙撃(スナイピング)は得意じゃないんでしょ?」

「まぁな…やる時はやるさ」

さて…どうするかな。隊長の事だからとっくの昔に潜入している筈。だが…少しセンサーの類が多い様だ。ユーラスはサックから組み立て式の重火器を取り出した。

「ちょっと!そんなのでどうするの?」

カチャ…パキンカチャよーし出来たぞ…

「大丈夫発射!!」

ドシューーンバババン!!

「キャア!!」

ふう…上手くいった。結構派手にやって仕舞ったがこれで良い。プラント内部は通気性が悪いから予め用意して置いた高威力のスモーク式重火器が役に立つ。どうしてかと言うと、先程通路に仕掛けられていたのは監視カメラみたいな野暮な物じゃない。時限式の高圧火力噴出装置オートフレイムトラップだ。あの上をもし気づかず通ったらミディアムかレア状態だ。スモークは特殊な素材を含ませているからプラント内にある精密機器を全て使えなくする事ができる。因みに重火器でぶっ飛ばしたのは通路の奥にあるでかいセキュリティーロックの掛かったゲートを破壊するためさ。

「やったね!ユーラス。でも…このプラントまだ兵士がいるんじゃない?」

ユリアは周りにある煙を気にしながらしゃべり始めた。

「あぁ…そこが問題なんだ。この煙、人体に影響はないから気にしなくて良いよ」

さて…隊長やアズライルは上手くやってるかな。









「Act3続・密林地帯」


「…………死体…」

アズライルは密林に踏み込んで周りを探索していた所奇妙な死体を見つけた。サックからアクセスレイターを取ると死体の銃弾を確認した。

「…SVD用の銃弾…ユーラスがもう来ているのか…」

死体を調べているとカードや無線用のトランシーバーなどがポケットに入っていた。アズライルはまずトランシーバーの無線範囲などを確認した。LEVEL3からLEVEL4までの距離そう遠くないな。島の全体から見ても地下プラントでは無さそうだ…もしかすると…やはりそうか……アイーシャ隊は死んでない…こいつらは逃げ出す途中だったみたいだ。この袋のお金も…多分ラグナディアの兵もゲリラももう居ない。隊長は知っているのか?…急がないと。











「Act4プラント最深部」



プラントはユーラスが放ったスモーク弾により煙が蔓延していた。

「やけに煙が出ているな。まったく作業に集中できん…先に誰かが来たという事か」

ミスラルは古びた精密機器の内部部品を回収していた。

「…隊長じゃないですか!!此処は最深部なのに…」

ユーラスとユリアはぶっ壊れたゲートから出てきた。

「…僕等はまんまと騙されたという訳です」

アズライルはエレベーターで降りてきたみたいだ。

「アズライル!?どうして…」

「どういう事かは私が説明するわね」

扉を開けて出てきたのは別働隊として活動していたアイーシャ隊である。

「アッアイーシャ部隊長!!生きてたんですね!」

「生きてたとは失礼ね!もう此処にはCSPTの科学者はいないわ」

「えっ!?っと言うと…」

「そう…彼方達が来た頃にはもう脱出していたわ。」

「じゃあ…海岸で沈んでいたヘリの残骸は?」

ユリアは不思議そうに問いかけた。

「あれは私達が撃ち落したヘリの残骸なの…」

「じゃあこの任務は…」

「政府の右翼団体の差し金だろう…しかしクルセイドの奴等がCSPTと精通している事は確かだ。ユーラスが倒した三人のゲリラはクルセイドに違いない。アズライルが死体を調査した所ラグナディアのARK社からの報酬とプラントの後始末などを含んだ書類も見つかった」

ミスラルは資料をユーラスに手渡した。

「成る程…この任務は偶然、右翼団体の押し付けの依頼だったにも関わらずとんでもない情報を引き当てたって事ですね」

「短くすればそういう事。ミスラル後は任せたからね」

アイーシャはミスラルに書類を渡すとその場を去っていった。

「隊長。少し気になる事があるんですけど…」

「んっどうした?」

「私がウィルディで殺したのは二人…ユーラスが殺したのも二人で後もう一人居た様な気がするんです…気のせいだと思うんですけど」

ユリアはかなり不安な様子だ。

「それが本当だとしたら大変な事になるな…」

こうして鋼鉄の孤島のミッションは無事終えたが隊員には不安ばかり残ってしまう結果となったのであった。






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