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料理とは爆発なり。

※この物語中に出てくる疑問(なぜ爆発して生きているのか、一週間で直るのか、etc)に関して、一切気にせずに読んでいただけると幸い。

ギャグワールドってやつ。

俺は今、調理実習室にいる。

一面エプロン姿―――もちろん俺もだが、これは所謂調理実習というやつだ。

班で一丸となって食べ物を作ることで親睦を深め合うとかそんな目的らしい。

だが、いたって普通なこの授業にも爆発は潜んでいる。


まず前に話した勝と涼、こいつらは何処でも迷惑極まりない。


「ファイヤー!!」「ファイヤー!!!」 


とか、 


「フリーズ!!」「フリーーーズ!!」 


とかしかいわないし、

おそらく何も考えていないだろう。中二病でもあんなのいないぞ。

もはや炎(氷)依存症とでもいったほうがいいんじゃないかとも思ってしまう。

だが、ただでさえあいつらは酷い有様なんだが、この時間には奴ら以外にも酷いやつがいる。


・・・ほら、聞こえてきた。


「私のナイフ捌きに見惚れなさーい!」


生徒 No3 やいば 美咲みさき

こいつは常に刃物を懐に仕舞って持っている奴だ。非常にクレイジーだ。

・・・クレイジーなんだが、やたら外見やらスタイルやらが良いらしくてな、それで周りには常に女運のなさそーな男たちが侍っていて、あの女王様言葉だよ。周りはドMの集まりだな。刃物の扱いに長けているらしく、見ただけでその刃物の全てがわかるそうだ。意味が分からないぜ。やっぱりこの学校は超能力者の集まりなんじゃないか?ほら、今も包丁使って曲芸みたいな危ないことしているのに誰も怖がらない。あ、人に刺さった。


「オーッホッホッホ!!一番の料理を作るのは私たちのグループでしてよ!」


しかしああ見えて女には優しいし料理は上手いからな。もういい臭いがしてきている。今回のも出来がよさそうだ、と感心していると。


ヒソヒソ・・・


何か隅のほうで話をしているな。これはまた”アレ”がくるか・・・?


「キャアアアアアア!!」


唐突に悲鳴を上げて一人の女子生徒が転ぶ。足元を見ると氷が張られていること分かる。


「ここで会ったが百年目!今回は、今回こそはこの勝負勝たせてもらいますよ!」


この寒いセリフは涼だな。今回は気合が入っているな?

この調理実習の時間では、毎回毎回美咲のいるグループの料理が一番良くできているためいつしかこの不敗神話を崩して一番になるのが他のグループの目標になってしまった。それにより、みんな割と平気で妨害しあう。たくましいなお前ら・・・

だが、全員が妨害しあうためにまともに料理を作ることができず、結果、同士討ちとなってしまうので一番を崩せないのだ。いい加減に学習してくれよ・・・


「また邪魔する気?何度やっても同じことよ?」

「いいえ、今回の我々は今までとは違います!」


お、一位奪還連合軍(仮)の一人が自身ありげに答えたぞ。


「今までは、料理の邪魔のことを考え、食材に対して妨害をしていました。

 けれど、それでは今までと変わらない!ならどうするか、これが答えです!」


・・・本体狙いか!

見れば、美咲めがけて何人もの兵士エプロンが突撃し、気を散らせ、包丁を奪おうとしている。

ついに実力行使か、もうお構いなしだな。


「邪魔しないでよ!」


美咲は振り払おうと必死になって包丁を振り回している。・・・怖っ!?

・・・そうして意味の無い鍔迫り合いをしていると。


ビリッ


・・・今何かが破けた音がしたような―――ゲホッ!?これは・・・小麦粉!?

どうやら包丁が小麦粉の詰まった袋を引っ掻いてしまったらしい。

粉が教室中に充満して―――


「ファイヤアアアアアアアアアア!!」


なっ!?おいやめろバカ!じゃなくて勝!今火付けたら粉に火が移って―――!


       ドガン ドガン ドーーン


粉塵爆発だ、こりゃ料理は食えないな。

今回は粉塵爆発でした。物語を書く際に、爆発について真面目に調べてて「何でこんなことしてるんだろう」と思ってしまったけれど、きっとどこかでこの知識が生かされるはず・・・きっと。たぶん。めいびー。

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