俺達は爆発する。
この学校、【場駆男高校】に入学した俺には悩みがある。
それは―――
ドガァァァァァァァァン
―――学校が爆発することである。
そもそもこの学校、【男】と付いているが普通に共学なのだが、控えめに言ってよく分からないやつが多すぎるのだ。
生徒 No1 焔 勝
こいつはいつも暑苦しく、気合があれば何でもできると思っている燃える熱血マンだ。そしてなぜか炎を生み出せる。絶対におかしいとは思うのだが、周りは気にしていない。そういうものなのだろうか。
「気合だアアアアアア!!!!」
今日も非常に五月蝿いなこいつは。黙っていられないのだろうか。
前にもそう思って、昔一度だけみんなで協力して(非暴力で)黙らせたことがあったのだが、その時は今にも爆発しそうなほどに周りから赤いオーラが出ていた。これは危険だと思ったのだろう。あれからみんなあいつを放っておいている。正直喋っているだけでも室内の気温が10℃くらい上がっている気がするから止めてほしいのだが。
「五月蝿いな勝。いい加減黙るということを学習してくれないか。」
・・・そういやいたな、止めれる奴が。
生徒 No2 氷河 涼
こいつは勝と正反対で、いつも冷静だな。だが、冷静で毒舌なせいで周りから一歩引かれているため、こいつの周りには人がおらず、人柄も寒い奴になっている。言動が寒いから当たり前だな。ちなみにこいつもなぜか氷を生み出せる。全くもって意味が分からない、ここはファンタジーなのか?だがこいつに対しても誰もおかしいと思う人はいない。そういうことなんだろう。
「黙ってたら気合が入れられないだろ!」
「せめて落ち着いて学習しろといっているんだ」
「そんなの俺じゃねえよ」
「じゃあ生まれ変わってくれ、そのほうが勉強が楽だ」
「てめえ、喧嘩売ってんのか!?」
「喧嘩しても勝つのは僕だけどね」
始まった。奴らが会話するといつもこうなる。元々色々な面で真反対の二人だ、こうなることは必然なのだろう。
・・・ここまでで爆発する要素なんてないと思っただろう?ここからなんだよ、この学校は。
「喧嘩なら買ってやる!<ファイアボール>!」
「喧嘩っ早い奴は嫌いだよ!<アイスカッター>!」
こいつら、学校んなかでドンパチかまし始めるんだよ・・・
それに、
「イケーイケー!!」
「ソコダー!」
何で応援する!?しかも先生まで!?俺がおかしいのか!?そうなのか!?
いや、そんなことはどうでもいい、こうやって盛り上がっていくと―――
「こいつで終わらせてやる!」
「その言葉、そのまま返すよ!」
一撃対決になる。するとどうだろう、あの攻撃は一番強い―――つまり一番高温、一番低温なわけだけど、
それがぶつかったらどうなると思う?
「おらあああああ!!」
「はああああああ!!」
水は蒸発すると体積が1000倍以上になるんだってな。それがあの量だ、すると―――
ドガァァァァァァァン
水蒸気爆発だ、こりゃ一週間は休校だな。
全力で爆発落ちに向かっていくので、「爆発落ちってサイテー!」
と思ってくれれば満足です。