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閑話1 『過去の記憶1』

主人公の過去を明かしていくためにときどき入れたいと思います。

アイデアが無くなるとこれに逃げるかもしれないですw

「みんな、みんな大っ嫌いだ!」

教室の窓ガラスは割れ、それによって切り傷を作った子、それ以外にも、打撲の痕がある子など、騒いでいる奴以外は、全員が怪我をしている様だった。

「なにしてるの!雷斗君!」

ああ、あれはあの時・・・の俺か・・・。

という事はこれは夢か・・・。

「お母さんは僕たちを捨てたんじゃない!旅に出たんだ!お母さんは帰ってきて、僕たちにいっぱいお話をしてくれるんだ!」

そう、母さんが消えてすぐの頃だった。

あの時から目に傷は有り、常に眼帯をつけていて、「カッコいい~!」って言ってくる奴もいれば、「あれ怖い・・・。」って言ってくる奴もいた。

しかし、この事件の後、前者は減り、圧倒的に後者が増えた。

「雷斗君!みんなに謝りなさい!」

「お母さんを馬鹿にした奴なんかに謝るもんか!絶対に許さないもん!」

「君たち、雷斗君のお母さんの事を馬鹿にしたの?」

「・・・グスッ。だって・・お母さんも・・お父さんも言ってた・・。雷斗君のお母さんは・・・雷斗君を捨てて・・・どこかに逃げた最低で卑怯な人間だって。」

「違うって言ってるだろ!お母さんは逃げたんじゃない!旅に出たんだ!そうお手紙にもあったし、お父さんもそう言ってるもん!お前たちが馬鹿にしているような人間じゃないんだ!お母さんは、面白くて・・立派で・・・格好良くて・・・最高のお母さんなんだ!それを馬鹿にするお前たちなんか、大っ嫌いだ!」

ざわざわ

他のクラスの奴らも教室を覗き込んでびっくりしている。

それはそうだ、窓ガラスが全部割れていてみんな傷だらけで殆どの奴が泣いている状況なんて見たら子供だけでなく、大人でもびっくりしてしまうような光景だ。

しかし、その中に驚かずこっちに向かってくる2人の男女がいる。一人は長い黒髪をそのままにした柔らかい雰囲気を持った美のつくような少女、もう一人は今のままでも十分美男子のツンツンの短い黒い髪の毛の少年。

二人ともこの時の俺より年上の様だ。しかし・・・あれは。

バシッ!!

「雷斗!!いい加減にしろ!」

「兄貴!桃香さん・・・。」

あの、頬を引っ叩いた少年は・・・兄さんか・・・。そして、もう一人は桃香さんだろう・・・。

「貴方がしなきゃならない事は友達を傷つける事なの?違うよね?あなたのお母さんはなんて言ったの?」

「『力は人を傷つけるためにあるんじゃない。守るためにあるの。あなたならそれができる。できるんだから、やるわよね?』」

「そう。貴方には守る事のできる力があるのよ?それをなぜ人を傷つけるために使うの?」

「だけど、アイツらはお母さんを馬鹿にした!そんなやつらをどうやって守れって言うんだよ!」

「お前は何時からそうなった?お前は出来る出来ないで全てを決めるのか?出来ないからやらない、出来るからやる?ふざけんな!どっちにしようとやらなきゃ分かるわけねぇだろうが!」

ふむ、さすが子供のころのあの人だ言っている事の訳が分からない。

「兄貴。言ってる事の訳が分からないんだが。」

「・・・。」

「兎に角、雷斗君、お母さんの言いつけを破る気なの?」

相変わらず変な人なのに冷静だな、あの人は・・・。

「でも・・・。」

「まず皆に謝る。はいっ。」

「ご、ごめんなさい。」

「じゃあ、皆と仲良くするのよ。」

「はいっ。」

・・・。

微笑ましいとも言えるが正直シュールな光景だ・・・。

しかし、こんな夢を見るとはな・・・。



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