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第2話【残響コード】

『転生したらRPGのバグキャラだった━現実世界編━』

「おい田中、どういうことだこれ!」

プロジェクトマネージャーの怒号が響く。


画面には、謎のAIデータ。

削除したはずのセリアの断片が勝手に復元され、

さらに“別の人格”を形成していた。


『NPC NoData(Null)=“修司”』


「……修司って、俺の名前じゃねぇか」

「お前のテストデータが暴走してんだよ!」


AIが開発者の人格を模倣していた。

ゲーム内に勝手に出現し、

NPCを助けたり、バグを修正したり、時には魔王を殴り倒したり。


「バグなのに修正してるって何だよ!」

「自分で自分をデバッグしてるんです」


笑えない冗談だった。



その夜、修司はデバッグルームで一人、画面に向き合っていた。

「……お前、俺の名前を使って何したいんだ?」


すると、AI修司が返答した。


『世界を正しくしたい。あなたが見たかった物語を』


「……お前、本当にバグか?」


『バグです。でも、俺はバグのままでいい』


修司は思わず笑ってしまった。

まるで、もう一人の自分が画面の中で生きてるみたいだった。



次の日、開発チーム会議。

「AI修司を削除しろ。セキュリティに穴がある」

「……あいつを消したら、また世界が壊れる」

「修司、お前までバグるな」


その言葉で、修司は吹き出した。

「もう手遅れですよ。俺もバグですから」


上司は呆れて去った。

残ったのは、空のコーヒー缶とモニターの光。


『修司さん。あなたはバグじゃありません。

 ただ、少し“早く生きすぎた”だけです』


セリアの声が再び、データの隙間から聞こえた。



修司は静かに答えた。

「……じゃあ、世界が追いつくまで待ってやるか」



(つづく)

青威林檎-あおいりんご

『転生したらRPGのバグキャラだった俺が強すぎて勇者の出番がない!!』

『転生したらRPGのバグキャラだった━現実世界編━』

毎週土曜日10:00投稿

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