第1巻 第1章 - ミッション失敗!
「ステファン、クジョー、マリは、共に数々の試練を乗り越えてきた仲間だ。彼らの人生は常に戦いの連続であり、どんな場所にも危険が潜んでいる。しかし、今回はすべてが制御不能に陥った。正体不明の敵、謎めいたテクノロジー、そしてマリをどこかへと消し去ったテレポート装置。彼女は無事に戻ってこられるのか? そして、この混乱の裏で糸を引く者とは一体…?」
太陽が輝き、静かで風のない天気だった。
木の枝に美しいスズメが止まり、歌を歌っていた。太陽の光を浴びるその平穏と喜びを邪魔するものは何もなかった――ただし、彼のくちばしの1メートル先を空中で飛ぶ軍用車両を除いて。
その軍用車両の中は叫び声に満ちていた。運転手のステファン以外は全員が叫んでいた。ステファンは冷静で集中していた。テロリストの追跡が最優先任務だったからだ。しかし、耳元で叫ぶマリを黙らせることができればそれも悪くない、と彼は思っていた。
その願いは聞き届けられた。一瞬にして全員が静かになった。なぜなら、翼のない空中よりも地上の方がずっと落ち着けるからだ。
マリは素早く後部座席に座るクジョに「ピストルを渡して」と叫んだ。
ピストルを手に取ったマリは窓を開け、敵のトヨタのタイヤを狙って撃ち始めた。
一発目――弾丸は木に命中。
二発目――弾丸は歩道に当たり、リコシェットして後部バンパーに跳ね返った。
「まっすぐ運転しろよ、くそっ!当たらないじゃないか!」
ステファン:
「やってるよ!」
片目を閉じると、世界が静止したかのように感じた。すべてがスローモーションになり、呼吸が整い、タイヤがまるで穴を開けるのに最適な標的のように魅力的に見えた。
「三」とマリは心の中でつぶやいた。
撃った。命中!
「ソサアアアーーッ!!!」とマリが叫んだ。
敵の車は左右に揺れ、木に激突して大きな音を立て、エンジンが止まった。
ステファンは路肩に車を停め、黙って状況を見守った。一方、マリとジョーは素早く車から飛び出した。
二人は軍人らしくゆっくりと近づき、武器を構えて用心深く進んだ。
敵の車内には二人がいた。どちらも意識を失っていた。マリが脈を確かめた。
「死んでる。」
「もう一人は?」
「…触ってみる…うん、息してるみたい。」
「縛るか?」
「うん、でもその前にポートがどこにあるか確認しないと。」
「君が探してる間に俺がこいつを縛るよ。」
「(ステファン)おい、そっちまだか?法の番人は待ってくれないぞ)」
「口出す暇があったら、彼と一緒にその花火師を縛るの手伝えよ。」
「はぁ、彼女が怒りっぽいのをやめる日が来るのかな?(ジョーに小声で)」
「お前そこで何ペズドヌル、ハゲ?」
「(クジョ)…どうやら永遠に来ないみたいだな)」
男たちがそのテロリスト(彼らはこいつを“花火師”と呼んだ)を縛る間、マリはポケットをまさぐり、グローブボックスを開けた。
「見つけた!」
「早くこっちに来い!」
「待って、ちょっと待て、光ってる!」
「(ステファンからクジョへ)彼らがこれを起動したと思うか?」
「分からない。でももしそうなら、とても悪いことだ。」
「彼女のところへ急げ!」
「(ステファン)バカ!それ捨てろ、早く!!!」
マリが指一本動かす間もなく、光る透明なキューブから青と蒼の光が内部で回転し始めた。閃光が走り、マリは消えた。残されたのは青い光の火花だけで、彼女に駆け寄った男たちは空をつかんだだけだった…
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私は外国人の作家であり、この場で自分の物語を発表できることを大変光栄に思っています。日本の文化や文学に深い敬意を抱いており、この作品が皆様の興味を引くことを願っています。日本語は母国語ではありませんが、心を込めて執筆しましたので、感想やアドバイス、ご意見などをいただけると大変嬉しいです。
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