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美容室の帰りにふと気付くと襟が濡れている件

「申し訳ございません」。シャンプーマンがお客様の襟を濡らしてしまうことがあります。しかしお客様は気付かない事が多いですね


 気付かない程度ならまだいいですが(良くはない)、後輩のモデルになった時に……あぁモデルと言ってもカッコいいモデルさんのイメージじゃなくてシャンプーの練習台(実験台)の事ですから……ん?心配しなくても勘違いしてない?ですよね、皆さんのわたしのイメージなんてそんなもんですよね……たしかにモデルのようにカッコよくは無いですが、いちおう美容師なのでそれなりにオシャレには気を遣っています


「お客様にとって常に最先端であれ」とオーナーにも言われてます。おい、だったらもうちょい給料くれよ!オシャレにはカネが掛かるんだよ!シャンプーマンの給料じゃギリギリなんだよ!……失礼しました。そんなこと愚痴る前に早くスタイリストになれって話っすよ……分かっちゃいるよ、自分でお客様を呼べない限り頂けるお給料には限界があるって分かっちゃいるよ……あーしだってねぇ……失礼……わたしだってねぇ指名のお客様いるんだよ!まぁシャンプーのだけど……いや、それも立派な指名だ!って(おお)先生が言ってたような言ってなかったような、っていうか何の話でしたかね?


 あ、そうそうモデルですよ。わたしが後輩のモデルになっての話でした。襟足(えりあし)を洗うときに首を支える左手の位置とシャワーヘッドの角度を誤ればとんでもない事が起こります


 背中までびしょびしょになります。もう大惨事。これをお客様にやってしまうと、えらいこっちゃですよ。冬は寒いわ、夏は臭いわ(人による)。男性のお客様だと笑って済まされますけど(済まされない)、女性のお客様はダメ、絶対


 そのためにも前回語ったように首のチカラを抜いて欲しいという事です。わたし?わたしは大丈夫ですよ、駆け出しのシャンプーマンのために言っているのです。わたしクラスになると「シャンプークロス」すら必要無いです


 シャンプーヘッドの角度を頭皮に対して内45°の角度で当てる、左手へ流れくるお湯がお客様の襟を濡らさぬように……風池(ふうち)(頭痛のツボ)を刺激しつつお湯をかき出す!ふふふ……どうですか?わたしのシャンプーを受けたくなったでしょ?そうでもない?いやそれは本物のシャンプーをまだ体験してないのです


 本物のシャンプーとは?一手一手がいちいちツボを刺激してる!フェイスライン、耳まわり、首などの鈍感な部分に触れてる時にいちいちツボを刺激してきますよ。「あっ」「あぁ」「あぁ〜」声を出してけっこう。わたしは笑いません、もちろん心の中でも笑ってません!お客様が「あぁ〜」ってなってるとわたしも「あぁ〜」ってなってますから安心してください……キモいか?まぁ遠慮なく、という事です。


もしも駆け出しのシャンプーマンが襟を濡らしてしまった時、怖くて言い出せない子、そもそも濡らしてしまった事に気付いていない子、その子達が対応してしまった時にお客様は「あれっ?襟濡れてるじゃん」ってなります


 申し訳ございません……っていうかスタイリストが気付けよ!下の者の失敗は上が責任持てよ!アホか、なんで気付かねぇんだよ!煉獄さんなら……柱ならば誰でもそうするって言ってたぞ!……失礼しました


そういう事ですので皆さま、襟付きやフード付きはお気をつけ下さい

 

読んでくださりありがとうございます

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