一番星
助けて
助けて
声にならない想いが脳内に溢れて壊れそう
助けを求めているのに口が動かない
泣きたくて仕方がないのに、こぼれるのは歪んだ笑みだけ
どうすればいい
誰に話せば分かってくれる
知り合いの顔をいくつも思い浮かべては一人ずつ消していく
この消去法で残る者はいつだっていない
誰も見えなくなった
確かに存在している仲間たちも今は赤の他人と区別がつかない
みんな、真っ暗な闇に溶けてしまった
寂しくて苦しくて手を伸ばしても触れられない
私が遠くに隠してしまったから
薄暗い部屋に一人でいると自分まで消えてしまいそうで
けれど明かりをつけると一人きりの自分に
より虚しくなる
息が詰まる
限界が近いのかもしれない
この不自然な笑顔さえつくれなくなった時、人はどうなってしまうのだろう
誰か
誰か気付いて
助けて
長い夜が続く
目隠しの裏側には今日も星は見えない