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逃避
忙しい日々
ぱたぱたと通りすぎていったような
そんな感覚だったけれど
本当に通りすぎたのは
仕事が忙しい
遊ぶ時間がない
恋愛がうまくいかない
家族と距離がある
集中できないから
真剣に取り組めない、と
ふわふわとした頭に
ゆらゆらとする足下
片付けなきゃいけないのに
一つひとつ
進めなきゃいけないのに
着実に
ぐるぐると巡るのは同じ言葉
同じ声と同じ感情
現実は見えてるのにどうして
ぱたぱたと通りすぎたのは
皆を置き去りにして逃げたのは
解決した気になって
未だに自分をごまかし続けているのは